ふとした瞬間に感じる愛犬との絆。実はこれ、単なる思い込みではなく脳科学的な根拠があるんです!
本記事では、犬の脳の仕組みや、人間との感情の意外な共通点・相違点について解説します。
驚くべきことに、わんちゃんには「喜び」などの感情はあるものの、「反省」や「罪悪感」は持たないと考えられています。では、あの申し訳なさそうな表情の正体とは?
彼らの純粋な心と「今」を生きる思考回路を正しく理解することは、しつけの悩みを解消し、信頼関係を深める近道です。
愛犬の本当の想いを知って、最高のパートナーを目指しましょう。
犬の脳と感情の科学

ふとした瞬間に「あ、いま私の気持ち伝わってるかも」と感じること、ありませんか?
たとえば落ち込んでいるときにそっと寄り添ってくれたり、楽しそうなときは一緒に大はしゃぎしてくれたり。
実はこれ、単なる飼い主の思い込みではなく、ちゃんとした科学的な理由があるんです。
犬の脳の仕組みを詳しく見てみると、感情や記憶をコントロールする大脳辺縁系という部分の働きが、人間と非常によく似ていることがわかっています!
つまり、私たちが喜びや恐怖を感じるときに脳内で分泌される神経伝達物質のメカニズムが、わんちゃんの頭の中でも同じように動いているということなんです。
なかでも注目したいのが、愛情や信頼を感じたときに分泌されるオキシトシンというホルモンです。
愛犬と優しい気持ちで見つめ合っているとき、お互いの脳内でこの幸せホルモンがたっぷりと出ていることが研究でも明らかになっています。
言葉は通じなくても、見つめ合うだけで心と体はしっかりと繋がっているんですね!
専門家の研究によると、わんちゃんの知能や感情の豊かさは、人間の子供でいうと知能2歳児から3歳児くらいに相当すると言われています。
2、3歳の子どもといえば、自分の気持ちに嘘がつけないまっすぐな時期ですよね。わんちゃんが私たちに見せてくれる全力の喜びや甘えん坊な姿は、まさにそんな純粋な心の表れなんです。
難しい駆け引きなしに、ただ大好きな飼い主さんのことを全身で愛してくれているからこそ、その想いが私たちの心にダイレクトに響くのかもしれませんね。
犬の感情は人間とどう違う?
犬が持つ感情

うちの子、いま笑ったよね?とか、いたずらが見つかってちょっとバツが悪そうにしてる、なんて感じること、毎日の生活の中でたくさんありますよね。
実はその直感は、あながち間違いではないんです。わんちゃんも私たち人間と同じように、生きていく上で欠かせない基礎感情というものを持っています。
わんちゃんが確実に持っているとされるのは、喜びや恐怖、怒り、嫌悪、驚きといった、生存に直結するシンプルな感情です。
これらは人間と共通しており、彼らの豊かな表情や仕草からも読み取ることができます。
たとえば、ごはんの準備をしている時や、大好きなお散歩に行く準備をしている時、尻尾をちぎれんばかりに振って目をキラキラさせている姿は、隠しきれない喜びそのものですよね。
あの全身を使ったポジティブなエネルギーの爆発を見ると、こちらまで幸せな気分になります!
また、わんちゃんは古くから群れで生活してきた動物なので、家族に対する深い親愛の情や安心感も本能として備わっています。
ソファでくつろいでいる時にそっと背中やお尻をくっつけてきたりするのは、あなたを信頼している最高の愛情表現であり、リラックスしている証拠です。
彼らの感情はとても純粋で、人間のように複雑な駆け引きはありません。
常に今、ここにある気持ちをストレートにボディランゲージで伝えてくれているので、その愛おしいサインをしっかり受け止めてあげたいですね!
犬が持たない感情

お留守番のあとに帰宅したら、ティッシュが散乱していて部屋がぐちゃぐちゃ。そんな時、愛犬が上目遣いでしょんぼりと小さくなっている姿を見たことはありませんか。
まるで「ごめんなさい、もうしません」と言っているように見えるので、ちゃんと悪いことをしたって反省してるのね、と思ってしまいがちですよね。
でも実は、わんちゃんは人間と同じような罪悪感や反省という感情は持っていないと考えられているんです。
あのいかにも申し訳なさそうな表情は、飼い主さんが怒っている気配や、いつもと違う張り詰めた空気を敏感に察知して見せている反応です。
これは恐怖を感じたり、相手をなだめようとしたりするカーミングシグナルと呼ばれる行動の一つで、「お願いだから怒らないで、落ち着いて」というサインなんです。
つまり、過去にしたイタズラを悔やんでいるわけではなく、今目の前にある緊張感に対して反応しているだけなんですね。
また、私たち人間が感じる恥ずかしいという気持ちや、誰かを恨むといった複雑な社会的情動も、わんちゃんの脳の仕組みでは生まれないとされています。
彼らは過去の失敗をいつまでも気に病んだり、将来への漠然とした不安を抱えたりすることはありません。
つい自分たちと同じように擬人化して考えてしまいますが、わんちゃんは過去や未来に囚われず、いつでも今この瞬間だけを真っ直ぐに生きています。
叱られたことを根に持たずに、すぐにまた尻尾を振って全力で愛してくれるのは、そんな純粋な心を持っているからこそなんですよ。
犬の感情を理解するメリット

わんちゃんの脳の仕組みや感情の正体を知ることは、単なる知識として面白いだけではありません。
愛犬の本当の気持ちを正しく理解することは、大切な家族を守り、より深い信頼関係を築くための強力な鍵になります!
たとえば、無駄吠えや噛みつきといった悩ましい問題行動も、実はわんちゃんが発している恐怖や不安のサインであることが少なくありません。
彼らが何に対してストレスを感じているのか、その小さなストレスサインにいち早く気づいてあげられれば、トラブルを未然に防ぐことができます。
怖がっているのに無理に頑張らせるのではなく、安心できる環境を作ってあげることこそが、飼い主さんができる一番の守り方なんですね。
また、先ほどお話ししたように、わんちゃんには反省という概念がありません。この事実が腑に落ちると、イタズラに対して感情的に叱ることがいかに非効率的かがわかるようになります。
怒るよりも、どうすれば成功できるかを教えて褒めて伸ばすほうが、お互いにとってずっと楽しくて効果的なしつけになりますよね。
愛犬の行動の裏にある感情を正しく翻訳できるようになると、飼い主さん自身のイライラや迷いも自然と消えていきます。
言葉は話せなくても、心と心で通じ合うコミュニケーションは間違いなく存在します。今日から愛犬の表情をもう少しだけ注意深く見つめて、言葉にならない声に耳を傾けてみてください。
きっと今まで以上に強固な絆で結ばれた、最高のパートナーになれるはずですよ!
行動から読み取る犬の感情についても紹介していますので、ぜひご覧ください♪