「しっぽを振る=喜び」とは限りません。実はその振る高さや速さに、警戒や緊張が隠れていることもあるのです。
本記事では、耳の向きや表情、全身の姿勢から読み解く犬のボディランゲージを徹底解説します!
特に誤解されやすいのが、叱られている最中のあくびや視線逸らし。これは反抗や無視ではなく、「落ち着いて」と平和を願うカーミングシグナルという大切な合図なんです。
言葉を持たない愛犬が発する無言のメッセージを正しく翻訳できるようになれば、勘違いですれ違うこともなくなります。
愛犬の本当の想いに気づき、絆をさらに深めるためのヒントが満載です!
ボディランゲージの基本:各パーツの注目点

愛犬がしっぽを振っていると、つい「わあ、喜んでる!」と思って嬉しくなりますよね。でも実は、しっぽを振る動作が必ずしもハッピーなサインとは限らないんです!
ここで大切になるのが、しっぽの高さと振るスピードです。たとえば、しっぽを高い位置で小刻みに振っている時は、相手に対する強気な気持ちや、何かが起こるかもしれないという警戒心の表れだったりします。
逆に、低い位置でゆったりと大きく振っている時こそ、あなたへの親愛の情や、リラックスしている証拠なんですよ。
コーギーやフレンチブルドッグなどの犬種で断尾している子の場合は、お尻全体の揺れ方を見てあげると良いです!
また、耳の向きは心の矢印だと思って観察してみてください。ピンと前に向いている時は、興味津々で何かに集中しているサインです。
反対に、後ろにペタンと倒している時は、不安を感じていることもあれば、「大好きだよ」と甘えや服従を示していることもあります。
垂れ耳の子だと少しわかりにくいかもしれませんが、耳の付け根の動きに注目すると、気持ちの矢印が見えてくるかもしれません。
そして、意外と見落としがちなのが顔の表情です。黒目がちなわんちゃんも、白目が三日月のように大きく見える「ホエールアイ」になっている時は、強い不安を感じています。
口角がキュッと上がって笑っているように見える時はリラックスしていますが、口を堅く真一文字に結んでいる時は緊張状態にある証拠です。
しっぽだけでなく、耳や表情もセットで見る観察力を磨くことで、「あ、今はそっとしておいてほしいんだな」とか「今は甘えたいんだな」という犬のリアルな感情がより深く理解できるようになります!
要注意!見逃しやすい「カーミングシグナル」

わんちゃんと暮らしていて、不思議な行動を目にすることはありませんか?
例えば、あなたが真剣に叱っている最中に急にふわぁーっと大きなあくびをしたり、プイッと顔を背けて視線を逸らしたり。
これを見て「反省してない!」「話を聞いてないの!?」なんて、さらにヒートアップしてしまった経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
でもこれ、実は「カーミングシグナル」と呼ばれる、犬特有のとても大切なボディランゲージなんです。
カーミングシグナルとは、その名の通り自分自身や相手をカーム(落ち着かせる)ための合図のこと。
「僕は敵じゃないよ」「少し落ち着こうよ」と相手に伝え、無用な争いを避けるための平和的なメッセージなんです。
そのため、叱られている時のあくびは、決して眠いからでもふざけているからでもありません。
あなたの剣幕に驚いて、「お母さん、そんなに怒らないで。怖いよ」と必死にあなたをなだめようとしている健気な姿なのです。
また、しきりに鼻を舐める仕草も、ご飯が欲しい時以外に見られるなら、不安や緊張を感じている時のストレスサインである可能性が高いです。
こういった行動が反抗や無視ではなく、平和を愛するわんちゃんなりの「ごめんなさい」や「仲直りの提案」だと知ると、今まで以上に見え方が変わってきますよね。
言葉が話せない彼らだからこそ、この小さなサインを見逃さず、気持ちに寄り添ってあげたいですね♪
全身の姿勢から読む感情

耳やしっぽだけでなく、わんちゃんの全身のシルエットや姿勢にも、豊かな感情が隠されています。
たとえば、お散歩中やドッグランで、前足を低くして頭を下げ、お尻だけを高く上げるポーズを見たことはありませんか?
これは「プレイバウ」と呼ばれる、とってもハッピーな挨拶なんです。
「遊ぼうよ!」「ここからやることは喧嘩じゃないよ」という明確なメッセージなので、もしこの後に少し激しい追いかけっこが始まっても、それは遊びの範疇なことが多いので安心してくださいね。
一方で、背中を丸めたり、しっぽを股の間にギュッと巻き込んだりして、自分をできるだけ小さく見せようとしている時は要注意です。
これは恐怖を感じていたり、「降参します」と相手に伝えたりする時の姿勢です。
よく「犬がお腹を見せるのはリラックスしている証拠」と言われますが、実は怖い時にもお腹を見せることがあり、これを服従のポーズと呼びます。
もし愛犬がお腹を出していても、体がカチコチに固まっていて視線を合わせようとしないなら、それは「撫でて」ではなく「もう何もしないで」というサインかもしれません。
体の緊張と緩和の具合をよく観察してあげてください。また、体が前のめりになっていたり、背中の毛が逆立つほど興奮していたりするのは、自分を大きく見せて相手を威嚇している時です。
このように、顔の表情やしっぽの動きと、全身の姿勢をセットで観察することで、愛犬の「言葉」がより正確に聞こえるようになりますよ!
いかがでしたか?言葉を使えないワンちゃんだからこそ、身体を使って色々なことを私たちに伝えてくれています。
愛犬の想いを一番理解できるのは飼い主さんです。愛犬の感情を知ってあげることで、きっと愛犬にとっても、飼い主さんにとっても良いコミュニケーションになります!
犬とのコミュニケーションと信頼関係に関する記事もありますので、こちらから確認してみてください↓