まだ若齢のころに迎えた愛犬が気付けば高齢になり、行動に変化が出ると色々な思いで胸がいっぱいになる飼い主さんも多いと思います。
視覚や聴覚、嗅覚などの五感が機能低下するなどのことはよく知られていますが、同様に消化機能や腸運動も加齢とともに変化します。
健康のためにも愛犬の消化機能や全身状態にあったごはんを選んであげることが大切です。
愛犬の介護食の選び方
高齢になって、介護が必要になった場合に、状態に応じた適切な介護食を選ぶ必要があります。
適切ではない場合、逆に健康を害してしまう恐れがあります。
ではどのようなことに気を付けて食事を選べばよいのでしょうか。
健康状態にあった食事
フードを食べることはおいしいものを楽しむだけでなく、健康な体を作る目的もあります。
健康な体を作るためには、充分に食べ物を消化し、栄養を吸収できなければなりません。
愛犬の健康状態によって、必要な栄養素や、消化吸収の違いがあるため、より効率的に消化吸収できるフードを選んであげる必要があるでしょう。
また、体力の消耗など負担をかけてしまう危険性もあるため、食べやすさも重視してあげなければなりません。
噛む力・飲み込む力がある
まず、より健康な子たちに近い犬であれば、若いころと同様ドライフードを与えても問題ありません。
しっかりかみ砕いてごはんを食べられているか、確認してあげましょう。
途中でよくむせたり、以前よりもごはんを食べる時間がかかるようになってしまった場合は、質の改善を考えなくてはならないかもしれません。
顎の力が弱くなった場合は粒を小さくしてあげるなども噛む際の負担を減らしてあげられるでしょう。
噛む力が弱い
歯周病によって歯がなくなったり、顎の力が弱くなってしまったせいで、嚙むことが負担になっていそうであれば、ドライフードにこだわらなくても問題ありません。
そんな時はパテのようなタイプや、ウェットフードタイプのように水分を多く含むごはんを選んであげましょう。
やわらかいフードの場合、歯が残っている犬は、歯周ポケットと呼ばれる歯肉と歯の間の隙間などに汚れが溜まりがちです。 口腔内のケアは、より気を付けてあげるといいでしょう。
飲み込む力が弱く介添えが必要
より高齢になり、飲み込む力も、口の中に運ぶ力も弱ってきている場合は飼い主さんの介添えが必要となります。
液状の流動食とカテーテルなどを上手に利用して与えてあげてください。
ただし、飲み込む力が低下している子に流動食を与える場合、方法によっては誤嚥してしまう可能性もあります。
姿勢や給餌のスピードなど、その子の状態を見ながら、ゆっくり少しずつ行うことが大切です。
万が一方法を誤ってしまい、呼吸の様子がおかしい、元気や食欲が消失した場合などは誤嚥性肺炎を起こしている可能性もあるので、できるだけ早めに受診しましょう。
添加物の少ない食事
犬の体質によって個体差はありますが、添加物などが健康を害す場合もあります。
基本的には、添加物などに関しては、安全な品質を保つために、一定の基準が設けられていますが、この基準の表記に関しては、フードのメーカーの存在する国によって様々です。
より安心性の高いごはんを選んであげることが、健康を保つために大切です。
少食なら栄養価の高い食事
体力を維持し、より健康でいるために必要な一日の摂取量が決まっています。
しかし、老犬になると、体力も消耗するため、摂食自体が体力を消耗させる原因となってしまい、食べられる量も少量になってしまうことがあります。
その場合に少しでも、エネルギー源になるよう、栄養価の高いごはんにしてあげるといいでしょう。
カロリーなどはごはんのパッケージに記載してあることが一般的です。 選ぶ際に注意してみてみることをお勧めします。
柔らかく、消化の良い食事
高齢になると、消化機能も若いころに比べて低下する傾向があります。
どんなに栄養価が高くても、消化する能力に適していないと、消化不良をして下痢をしたり、嘔吐をしたりして、栄養吸収が不充分になるだけでなく、健康を害してしまう恐れもあります。
消化機能を把握したうえで、やわらかく消化の良い食事になるよう選んであげると、愛犬の消化器への負担を減らせるかもしれません。
水分を含んだ食事
腎機能の低下などで脱水傾向になる犬もいます。
また、普段からあまり水を飲まなかったり、体力の低下から、あまり水を飲まなくなることで脱水になりやすくなる犬もいるでしょう。
そんな場合は、食事に水分を多く含ませて与えることで、水分補給も出来ておすすめです。
水分を含むとごはんが柔らかくなるため、食べやすくなることもメリットの一つと言えます。
アレルギーなどが無ければ、お湯やお水ではなく、お肉を湯がいたスープを含ませてあげる方法でも良いかもしれません。
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介護食を愛犬に与える時の注意点
高齢になった愛犬にとって、その子の消化吸収能力や食べやすさに応じた介護食を与えることは、健康の面でも、ごはんの時間を負担と苦痛に感じにくくするという面でも、良いことと言えるでしょう。
ではメリットの多い介護食ですが、与え方によっては健康を害してしまう場合もあります。
どんなことに気を付けて与える必要があるでしょうか。
食べる時の姿勢
嚥下する能力が低下している高齢犬たちは、与え方によっては誤嚥をしてしまう危険性があります。
特に液体のような流動食は与える姿勢によっては誤嚥を起こしやすく、誤嚥性の肺炎につながってしまうこともあります。
体と頭を起こして与える、嫌がって抵抗する場合に無理やり押し込んで食べさせないなど食べる際は気を付ける必要があります。
体調に変化があれば病院へ
介護食を食べているから絶対に健康というわけではありません。
排便の量、食べる量やスピード、寝ている時間の長さや元気の有無など、日常的に変化に気を付けて過ごすようにしましょう。
いずれかの変化があった場合、体調の変化が起きている可能性が高く、体への負担や違和感を感じているのかもしれません。
変化があった場合、高齢の犬は急激に体調の悪化につながる危険性があるため、出来るだけ早めに受診をするようにしましょう。
ご飯の切り替えは少しずつ
消化機能も低下している高齢犬は、急激なごはんの変化が、より消化器に負担をかけてしまい、消化器症状につながる危険性があります。
負担を軽減させるためにも、少しずつ今までのごはんに新しいものを混ぜ込んでいく形で切り替えをすることがおすすめです。
新しくするごはんの割合を徐々に増やしていくと良いでしょう。
ごはんの質を愛犬に合ったものを
どんなに良いごはんと評価されていても、その犬によって適したご飯はそれぞれです。 どんなごはんが愛犬に適しているのか、飼い主さんが判断してあげる必要があります。
噛みやすい大きさ、消化しやすい素材やタイプを選びましょう。
ごはんの種類によってはサンプルがあるものもあるので、正式に決める前に試してみても良いかもしれません。
食べることが体力に直結しやすい高齢犬は、食べてくれるかどうかということも大切です。
嗜好性も愛犬に合っているものはどんなものか考慮して選ぶといいでしょう。
愛犬におすすめの介護食【ドライ】
噛む力も、自力で食べる体力もある場合はドライタイプのごはんを選択しても良いでしょう。
ドライタイプのものの場合、メリットとしてはウェットタイプと比較して、口腔に汚れが残りにくいことや少量で満腹感が得られることが多いことなどが挙げられます。
一方で含まれる水分はウェットタイプと比較すると少ない為、ごはん以外の部分で補えるよう、配慮する必要があるかもしれません。
セレクトバランス エイジングケア ラム 小粒 7才以上の成犬用7kg
ペットショップなどでも多く取り扱われているシニア犬用のごはんです。
他にもチキン味などの風味があるため、食べたことのある子もいるかもしれません。
チキンや小麦などにアレルギー反応を起こしやすい子でも、こちらのごはんはラムや玄米などのアレルゲンになりにくい原料を使用しているので、トラブルも起きにくいかもしれません。
セレクトバランス エイジングケア ラム 小粒 7才以上の成犬用
ロイヤルカナン 総合栄養食 エイジングケア 犬用 ドライ 1kg
療法食としても病院で使用される品質のごはんを作っているメーカーであるロイヤルカナンのごはんです。
加齢に伴い、機能も低下する腎臓や心臓に負担をかけにくいよう、ナトリウムやリンなどのミネラルの量の調整がされています。
高齢になるに伴って変化する嗜好性にも対応できるよう、高い嗜好性になるよう作られています。
愛犬におすすめの介護食【ウェット】
水分を含み、やわらかいタイプのごはんなので、風味も感じられやすく、食べる際の負担も軽減できるでしょう。
ウェットタイプのごはんもたくさんの種類があります。
ココグルメ
総合栄養食としても、食欲増進のためのトッピングとしても、使いやすいタイプです。
素材もチキン・ポーク・フィッシュ、それぞれの組み合わせなど様々でアレルギー体質の子にも選びやすいと言えるでしょう。
嗜好性も高く、調理する場の衛生面にも配慮されている安心度の高いご飯です。
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水分を多く含み、少しでも水分補給の目的も兼ねて与えていただくこともできます。
鹿肉や玄米などアレルゲンになりにくい素材を使用していて、国産原材料のみを使用し、無添加・無保存料の安心なご飯です。
ヒューマングレードで美味しさにもこだわって作られています。 食欲の好調と不調の波がある子に試してみても良いかもしれません。
愛犬におすすめの介護食【ペースト、パテ】
ウェットタイプのご飯よりもさらに水分を多く含み、柔らかいごはんです。
顎の力が弱くなった高齢の子にもおすすめです。
ニュートロ シュプレモ カロリーケア シニア犬用 トレイ 100g×24個(まとめ買い) ドッグフード
チキン、鶏レバー、サーモン、ターキー、ポークレバー、玄米、ラムなどの栄養価の高い素材を使用して、カロリーを抑えながら水分を上手に取れるごはんになっています。
カロリーも控えめなので、肥満にも気をつけたい飼い主さんにはおすすめです。
高品質で犬たちが好きな肉がたっぷりと入ったごはんです。
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水分を多く含み、柔らかいムース状になったご飯なので、噛み砕く顎の力が弱くなった高齢の子たちにも食べやすいご飯です。
カロリーが高めで栄養価が高いごはんなので、食欲旺盛な子には肥満予防のためにも
ヒルズ プリスクリプションダイエット プリスクリプションダイエット 犬猫用
愛犬におすすめの介護食【流動食】
さらに水分を多く含んで液状になったごはんが流動食です。
液状のため、消化器への負担も少なく、嚙み砕く必要が無い為、摂食時の体力の消耗は防げます。
一方で誤嚥の可能性も生じるので気を付けてあげる必要があるでしょう。
また、スプーンや病院でシリンジと呼ばれる針先の付いていない注射器で口元に運んであげるなどの工夫が必要です。
デビフ カロリーエースプラス 犬用流動食 85g×12個セット
液状のごはんで卵などの素材の風味を活かしています。
高タンパク、高カロリーで少量しかごはんが食べられない高齢犬でもしっかりと栄養補給できるような組成になっています。
消化器に負担をかけにくいよう、含まれる乳糖を少なくしています。
ロイヤルカナン クリティカル リキッド 200mlX3本
高齢や手術後などの体力の低下状態にある子に、より栄養補給をするためのごはんです。
完全な液体になるため、針先の無い注射器部分のシリンジと呼ばれる器具を使用して与えた方が良いでしょう。
元気な子の場合、凍らせてからかき氷状に削り、暑い日のトッピングとして与えても良いかもしれません。
愛犬の介護食は健康状態で選ぼう!
色々なタイプの介護食についてお話させていただきました。
愛犬の体の状態に応じて、タイプを選ぶとよいと思います。
まずは愛犬の加齢に伴い、どのような変化が起きているか、健康状態を観察してみましょう。
健康で長生きしてもらうために、健康状態に応じた適切なごはんを選んであげられると良いですね。