ポメラニアンは、フワっとした毛並みで顔も可愛らしい小型犬です。
特徴としては頭が賢いのですが、神経質で臆病な犬種としても有名です。
また見た目は小さく可愛らしいポメラニアンですが、飼い主が悩む大きな理由の1つによく吠えるというものがあります。
しかもキャンキャンと甲高い声で吠える為、飼い主はまだ我慢出来ても、近隣住民には大きな迷惑が掛かってしまいます。
そこで何故ポメラニアンはよく吠えるのかや、その対策法を合わせて見ていきましょう。
ポメラニアンがよく吠える理由
警戒心の強さ
ポメラニアンがよく吠える理由は何かというと、まず警戒心の強さが挙げられます。
ポメラニアンは非常に神経質で臆病な性格です。
その為ちょっとした事でも警戒して激しく吠えてしまいます。
しかし人間からしたらちょっとした事かもしれませんが、ポメラニアンにしたら特別な事である場合が多いです。
例えば散歩中に自分よりも大きな犬とすれ違って興奮してしまったり、インターフォンが鳴って見知らぬ人が突然入ってきたり、掃除機の大きな音だったり、これらは全て自分やご主人様に対して何か危険が迫っているのではないかと感じて吠えています。
その為ポメラニアンがこうした時に吠えるのは当たり前という事を理解する必要があります。
社会化不足
また社会化不足もよく吠える原因の1つです。
一般的に子犬には社会化期と呼ばれる時期があります。
この時期はまだ警戒心や恐怖心がほとんどなく、好奇心が強いというのが特徴です。
この時期に外に出して色々な経験を積ませる事が出来れば、様々な事を学び吸収していき、しつけもかなり楽になります。
しかしこの時期にまだ子犬だし危険だからといって、外にあまり出さず家に閉じ込めたりして人間や他の犬に接触させないケースがあります。
経験不足により警戒心や恐怖心が強くなり、よく吠える成犬になってしまうので注意が必要です。
特に大切なのは生後3ヶ月までです。
それ以降は脳が成犬とほぼ同じに位に成長してしまい、好奇心よりも警戒心や恐怖心が強くなってしまう為、しつけも難しくなります。
しかも犬の中でもポメラニアンは神経質な方なので、社会化期の経験値が足りなければ足りないほど警戒心は強くなります。
ちょっとした事でも激しく反応してひたすら吠え続けるという状態になってしまいます。
そうならない為にも社会化期の間に、出来るだけ沢山の人や犬と触れ合わせて慣れさせるようにしましょう。
ポメラニアンが吠えるのを放置するとこんなことに…
ポメラニアンが吠えているのに飼い主が何も対策もせずに放置していると、自分達だけでなく周辺に住む近隣住民にも迷惑になります。
地方等に住んでいて隣の家と離れていればまだ大丈夫ですが、特に都心で飼っていると隣の家も近い為かなり大変です。
また犬自体の声帯にも負担がかかってしまい、声が枯れたり変な音が混じって聞こえたりするようになり、症状が悪化すると呼吸器や気管を痛めてしまう恐れがあります。
しかも吠えるのを放置したらその内に吠え癖がなくなるという事でもありませんし、歳を重ねていけば大人しくなるという事でもありません。
その為放置していれば吠えるのがクセになってしまい一生直らないという事にもなりかねないので、放置せず早めに対処する事が重要です。
ポメラニアンが吠える時の対策
ポメラニアンが吠えるのを止めさせるにはどうすれば良いかというと、いくつか対策があります。
吠えている時に飼い主が大声で注意しても犬を警戒させるだけであまり効果はありません。
お座りや待てを覚えさせる
そこでまず吠えだしたら「おすわり」や「待て」、「伏せ」等を命じて静かにさせるという事が有効です。
特に「伏せ」は効果的で、「伏せ」の姿勢は犬の興奮を落ち着かせる効果がありますし、呼吸の仕組み上吠えづらくなります。
その為とにかく吠えだしたら低い声で指示を出し、吠えるのを止めたら思いっきり褒めてあげましょう。
ポメラニアンの無駄吠えは家族だけでなく、近隣住人に迷惑がかかる事があるため、早期のしつけが必要です。
この「伏せ」のトレーニングを繰り返す事で、チャイムが鳴って宅配便の人が入ってきても吠える事は少なくなります。
ただ成犬になってからこうした無駄吠えをしつけるには時間もかかる為、なるべく子犬の段階でしつけてしまうのが良いです。
しつけ教室へ
それからいくらしつけても中々吠え癖がおさまらない場合は、しつけ教室に任せるという方法もあります。
費用はかかりますがきちんとしつけてくれるので、経済的に余裕があればプロに任せてしまうという方法も悪くありません。
無駄吠えグッズを使う
他にも忙しくて自分でしつける時間がないという場合は、無駄吠え防止グッズを利用するという方法もあります。
例えば犬が吠えると低周波の電気が流れて警告するという首輪があり、これを使用すれば効果は抜群です。
しかし大切なペットに電気を流すのは嫌だという人も多い為、これはあくまで最終手段として取っておきましょう。
このようにポメラニアンの無駄吠えを止めさせる方法は色々あるので、自分達に合ったものを選んで試してみると良いです。
ポメラニアンが吠える時にやってはいけないこと
ポメラニアンが吠えている時に、飼い主がやってはいけない行動があります。
抱き抱える
まず吠えている時に抱きかかえるのは止めましょう。
飼い主は吠えるのを止めさせようとして抱きかかえたとしても、ポメラニアンは褒めてもらっていると勘違いしてより吠える恐れがあります。
叩く
また中々吠えるのを止めず、うるさいからといって叩いたりするのもやめましょう。
ポメラニアンからすると何故叩かれているのか理解出来ませんし、叩けば叩くほどより警戒心が増してしまい、より吠えるようになってしまいます。
おやつや食事を与える
他にもとにかく大人しくさせようとおやつや食事を与えるというのも駄目です。
おやつや食事を与える事で、吠えればもらえるものだと勘違いして、ますます吠えるようになってしまいます。
ポメラニアンの無駄吠えをなくすには飼い主のしつけの努力も必要
ポメラニアンは警戒心が強く神経質で臆病な性格な為、よく吠えます。
その為成犬になったポメラニアンの無駄吠えを止めさせる為にしつけるのはかなりの時間がかかります。
だからといって放置していても自然となくなるものでもありません。
その為出来るだけ子犬の時期にしつける事が大切です。
またポメラニアンが吠えるにはきちんと理由があるので、まずはそれを理解してから対策を練るという事が重要です。
そしてしつけ方法も色々あるので、自分達に合った方法で根気よく愛情をもってしつけましょう。