家族の一員である愛犬には美味しいごはんを食べさせたいと思うのが飼い主の気持ちです。
どんなドッグフードが最適か、自然由来の食材は何を選べば良いのかなど、愛犬の健康を考えると疑問に思う事柄は次々と湧き出てきます。
人には何の影響がなくても犬には有害という食材もあるので、安易な素人判断は危険です。
また、昔から言われていることが実は間違いだったというケースもあるため、愛犬に与えるごはんは正しい知識に基づいて作る必要があります。
必要な栄養の知識や美味しいごはんのレシピについて学びましょう。
ポイントその1
犬に必要な栄養価にあわせて手作りごはんを作ろう
犬と人間の手作りごはんはレシピが違う!必要な栄養を知ろう
飼い犬のごはんは人の残飯をそのまま与えるのが従来の常識でした。
しかし、人と犬とでは必要な栄養に違いがあることが近年の研究で判明したため、現在では残飯を与えるのは良くないとされています。
栄養バランスが整っているドッグフードを与えるのがもっとも正しい選択と言えますが、いつも同じ物ばかり与えるのも決して良いこととは言えません。
だからと言って素人考えで適当に食材を混ぜ合わせるのは栄養の偏りを招くので避けましょう。
人も犬もたんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル、水の6大栄養素が無ければ生きることはできません。
しかし、どの栄養がどれだけ必要であるかは人と犬とでは大きく異なります。
その点を理解しないと、いつの間にか愛犬が栄養不足になってしまうのです。
犬は肉食に近い動物!たんぱく質を重視して栄養バランスを考えた手作りごはんを
肉食に近い動物の狼から進化した犬は人に飼育される環境で育ってもお肉をよく食べる習性は変わりません。
どんな食べ物でも与えれば食べてしまいますが、栄養バランスを考えれば肉の主要な栄養である動物性のたんぱく質を多く与えるのが良いとされています。
また、丈夫な骨を作るためにミネラルも欠かせません。
脂質もたんぱく質と同様、犬に最適な栄養であることは事実ですが、与えすぎると肥満の原因になります。
飼い犬は運動量が不足しやすいので、与える量には十分に注意しなければいけません。
水についてはドッグフードに含まれている水分の量で変わりますが、基本的に多めであることが望ましいとされています。一方で炭水化物は少量でも問題はありません。
犬の年齢ごとに必要な栄養価を守って手作りごはんを与えよう
ひと口に必要な栄養価と言っても、犬の年齢で大きく変わることを注意する必要があります。
成長期である子犬の時期は体を作るため、たんぱく質とミネラルが多いごはんが理想的です。
子犬用のドッグフードを与えるのがもっとも確実な方法ですが、手作りごはんを与える場合はたんぱく質の他、ミネラルの一種であるカルシウムとリンの量に注意します。
与えすぎても体に良くありません。
成犬はこれ以上成長しませんが、体調を維持するためにもたんぱく質を中心とした6大栄養素をバランス良く取らせます。
老犬は体を動かす機会が少ないので脂質を特に減らしつつ、ごはんの量も少しずつ減らすのが健やかに保つための工夫です。
愛犬の特徴をしっかりと見極めて手作りごはんに挑戦しよう
これは、上で説明した年齢ごとに必要な栄養価か変わってくることとも重複しますが、わんちゃんそれぞれがそれぞれの特徴があります。
個体によって運動量が変わってきますし、病気になった経験があれば与えなくてはならない栄養素も変わってきます。もちろん、年齢も非常に重要です。
特に、アレルギーには注意が必要です。
犬によくみられる小麦アレルギーなどの穀物アレルギーは、どんな子にも発症する危険性があります。
穀物は、犬の本来の食性にはない食べ物で、人間と生活を共にするようになってから摂取するようになったため、身体の構造上、消化の際に非常に負担になってしまっていると言われています。
ドッグフードを選ぶ際には、できる限り穀物不使用のグレインフリーのものを選んであげるようにしましょう。
もし自分で手作りご飯を作るのが大変…という場合は、獣医師監修の手作りドッグフード「ココグルメ」を試してみてください。
新鮮な国産食材だけを厳選したご飯で、総合栄養食の基準にも準拠しているため、おやつやトッピングとしてだけではなく、主食としても食べ続けてもらえるご飯です。
今なら送料無料980円でお試しいただけます。
ポイントその2
犬の手作りごはんは与えてはいけない食材を知っから作ろう
犬の手作りごはんは食材選びを間違えて作ると危険な目に遭わせてしまう
愛犬がおねだりするからと、自分が食べている物を与えてしまう飼い主は決して稀ではありません。
しかし、良かれと思って与えた物が実は犬にとって非常に危険な物というケースもあります。
中でもチョコレートには犬の体に悪影響をもたらす中毒物質が含まれているので危険です。
人の体には何の影響もありませんが、犬の場合は少量を摂取するだけで嘔吐やけいれんなどの症状に見舞われ、場合によっては死んでしまうおそれもあります。
同様の理由でネギ類やぶどう、ナッツ類も避けます。また、甘味料のキシリトールも犬には有害な成分です。
犬の手作りごはんに入れてはいけない食材
上述した通り、犬には絶対に与えてはいけない食材がいくつかあります。
その一例ではありますが、簡単にご紹介します。
犬の手作りごはんに入れてはいけない食材① 玉ねぎ・長ネギ
ネギ属の成分が赤血球中のヘモグロビンを変化させ、最終的に赤血球を破壊するからです。
食べてしまった際の症状としては、貧血でぐったりして呼吸が荒くなります。
又、嘔吐・下痢・血色素尿(赤い尿)・黄疸・肝臓肥大などをおこします。
ネギ属は加工しても毒性は消えないため、うっかりあげてしまうのにも注意してください。
ハンバーグやタマネギの入ったスープ、特にすき焼きの汁などは注意が必要です。
犬の手作りごはんに入れてはいけない食材② チョコレート・ココアなどのカフェインを多く含むもの
カフェインの主な成分であるテオグロシンやカカオに多く含まれているテオブロミンは下痢・嘔吐・体温不調・多尿・尿失禁・ケイレン・テンカン発作の原因になります。
特にチョコレートは、中枢神経を刺激して、大量に食べて致死量に達していると中毒を起こし急性心不全などを引き起こすなど死亡例もあり要注意が必要です。
犬の手作りごはんに入れてはいけない食材③ 貝類
生の貝を与えようと考えている方は特に注意が必要です。生の貝には神経機能を保つ「ビタミンB1」を分解する酵素、「チアミナーゼ」が含まれています。
そのため、貝を大量に摂取するとビタミンB1が分解されてしまうことによる欠乏症を招き、運動失調や昏睡などの神経症状が現れる可能性もあります。
犬の虐待や禁止食品を扱うアメリカの団体(アメリカ動物虐待防止協会)では、アワビはアルコールやカフェインなどと同じ「危険度レベル中(摂取量によっては危険度が高まる食材)」、その他の貝類は生卵やナッツ類などと同じ「危険度レベル低(適量であれは問題ないが、過度に摂取すると危険な食材)」に設定しています。
人のごはんを与えずに犬専用に手作りごはんを用意しよう
愛犬が中毒に見舞われるのはほとんどの場合、飼い主に原因があります。
自分が食べられる物は犬でも平気だろうと思い、危険な物とは知らずに与えてしまうのです。
かつては人の残飯をそのままごはんとして与えていたため、危険な食材があることがあまり知られていないのが現状です。
また、加工食品の中には犬に良くない食材が使われている物もあります。
人の好みに味付けされた加工食品は塩分や糖分が多く、犬にとって危険な食材が使われていない物であっても与えてはいけません。
高血圧や糖尿病などの疾患の原因になるためです。
ドッグフードか犬に適した食材を使った手作りごはんを与えるのが飼い主の責務と言えます。
ポイントその3
犬の手作りごはんレシピを学んで作ろう
プロの栄養士が作成した犬用レシピで手作りごはん
愛犬に与える手作りごはんは栄養バランスと安全な食材選びが重要なポイントですが、美味しく食べてもらうことも忘れてはいけません。
作り方が悪いと愛犬に食べてもらえないので、残さず食べるレシピを会得することが重要と言えます。
素人判断で適当に作っても良い結果は得られないので、最初は犬の生態に詳しいプロの栄養士が作成したレシピを頼るのが賢明です。
犬の年齢や品種、健康状態などに合わせた最適なレシピを公開しているので、必要な栄養価や食材選びの知識が乏しい初心者に最適と言えます。
レシピを参考にする際は決して独自のアレンジは行わず、レシピの内容を愚直なまでに遵守することを忘れてはいけません。
自分でレシピを考案するなら愛犬の体調を第一に考える
プロのレシピは便利ですが、やはり愛犬のごはんはオリジナルレシピで作りたいと思うのが飼い主の気質です。
自分だけの手作りごはんにするには愛犬の体の状態を正しく認識する必要があります。
体の大きさや体調によってどの栄養がどれだけ必要なのかが変わるので、正しい知識に基づいたレシピ作りが重要です。
基本的にはたんぱく質とミネラルが多めですが、それも絶対的なことではありません。
愛犬の具合に合わせて適度に内容を変えるのが愛情のこもった手作りごはんにするための条件と言えます。
犬の手作りごはんは飼い主の愛情を示す形
愛犬に与える手作りごはんは必要な栄養をバランスよく摂取できることや、体に良くない食材を使わないことが絶対条件です。
手作りごはんは飼い主の愛情が最高の味付けとも言えますが、愛犬が安全に食べられるように気を配ることを忘れてはいけません。
プロのレシピを勉強し、食材を選ぶ理由や栄養バランスの整え方を学ぶことが愛犬に相応しいごはんを作るための条件です。
正しい知識を学び、愛犬の体を労わる気持ちを持つのが飼い主としての責務と言っても過言ではありません。