チワワは性格的に臆病なところがありますし、可愛らしい外見から飼い主が甘やかすケースが多くなりがちで、
手を抜いて育ててしまうとわがままになったり、攻撃的になったりすることもあります。
ですが頭はいいですし、小さい時から愛情を持ちながら適切なしつけをすることで、いうことをきちんと聞く賢い子に育つ可能性は十分にあります。
こちらでは、そんなチワワのトイレや噛み癖のなおし方、上手な怒り方などのしつけ方の基本について見ていきましょう。
チワワのトイレのしつける方法
チワワは室内で飼いますので、トイレのしつけが重要です。
落ち着いて排泄できるように、人の出入りや物の動きが少なく周辺をある程度囲んである場所を確保してあげましょう。
室内で言えばドアから離れた部屋の隅、またはサークル内でドッグフードや水から離れた場所などがおすすめです。
サークルがあると、少なくともその外ではトイレができなくなりますので、失敗を恐れずに挑戦させられます。
排泄前にはトイレの周辺を嗅ぎまわりますのである程度の大きさを確保する必要がありますが、広すぎると逆に落ち着かなくなります。
犬は鼻が人間以上に効きますので、トイレシートはこまめに交換した方が良いでしょう。
場合によっては消臭スプレーなどを併用する方法もあります。
なお、チワワはトイレの際に排泄場所の臭いや位置、柔らかさなどを確認します。
柔らかいトイレシートを使うとソファーやベッド、カーペットといった似たような感触のところで粗相をする可能性もあるため、硬めのものがおすすめです。
最初のうちは、チワワがトイレに行きたい様子を見せたらその場所まで連れていきます。
床の臭いを嗅ぐ、同じところでくるくる回るなどの動作はトイレの合図ですので、気がついたらすぐに連れていきましょう。
排泄の間隔が分かるようになったら、早めに連れていく習慣をつけると覚えが速いです。
あまりイライラせずに見守り、上手にできたらしっかり褒めてあげましょう。
チワワの噛み癖をしつける方法
チワワは甘噛みだけでなく、本気で噛んでくることもあります。
この時にむやみに怒るのではなく、原因をきちんと調べて対処してあげることで、噛んではいけないということをきちんと理解させられます。
チワワが本気で噛む理由はいくつかありますが、生後4~8か月の頃ならば歯の生え変わり時期で噛みつく可能性が高いです。
この場合は歯が生えてくると落ち着きますので、噛んでも問題のないおもちゃを与えるなどの対策をしましょう。
また、知らない人が近寄ってきたときには相手を敵とみなし、不安や恐怖から噛みつくこともあります。
慣れた相手であっても、自分の立場が上だと示すために噛んでくることもあるため、チワワが噛みつきやすい手の出し方はしないようにしましょう。
チワワが噛みついた場合は、すかさず叱ることが大切です。
甘噛みであってもやってはいけないことだと覚え込ませることで、噛んだらいけないと理解するようになります。
その際、いつも短く同じ言葉で叱るようにすると、噛んだから叱られているということをより認識しやすいです。
シャンプーや注射などチワワにとって嫌なことをされている時に噛む場合には、噛んだ瞬間は叱りましょう。
しかし、叱られるだけではストレスがたまりますし、上手に終えたらドッグフードなどのご褒美を与えて褒めてあげましょう。
チワワをしつける時の正しい怒り方
チワワには人間の言葉の意味は正確には伝わりません。
そのため、しつけをするときにはわかりやすく同じ指示語を家族で共通して使うのがおすすめです。
怒るときも同じで、「コラ」「駄目」など聞き取りやすい言葉をどれか一つ使いましょう。
あるいは、大きい音で驚きますので、手を大きく打ち鳴らすのも有効です。
同じチワワでも性格には個性がありますので、強く叱って怯えるようなら他の方法を試すなど、ストレスを与えない程度の叱り方を探すのが良いでしょう。
叱る条件は統一しよう
また、叱る条件は必ず統一させる必要があります。
いたずらをする、噛みつく、いつまでも吠えるなど悪いことをした場合、家族によって、あるいはその時々で叱られたり叱られなかったりすると、チワワの方でもどんな時に叱られるのかが分からずに混乱してしまいます。
悪いことをしているのを見つけたら、家族統一の言葉や動作で同じように叱るというしつけを徹底させましょう。
このしつけは、子犬の時から継続することでより早く覚えるようになります。
成犬になると何度同じ条件で叱っても、それまでの経験からなかなか納得しなくなるため、可愛がるだけでなくきちんと叱りましょう。
チワワのしつけでやってはいけないこと
時には厳しく、時には優しくしつけることは大切ですが、いくらしつけのためとは言ってもやってはいけないこともあります。
特にチワワは小型犬なので加減を誤るとけがをさせる可能性がありますし、臆病なのでやりすぎは人間不信を招くことにもなりかねません。基本的には言葉や音で叱るようにしましょう。
叩くのは避ける
特に避けたいのが、叩くという行為です。チワワは人間の赤ちゃん同様に頭の骨がふさがっておらず、軽く叩いても命に関わることがあります。
体を押さえつけるような行為も、小柄なチワワからすれば恐怖以外の何物でもなく、下手をすれば身を守るために噛みつくようになります。
自分より何倍も体が大きい人間から危害を加えられたという経験は、恐怖心が勝って飼い主にすらなれなくなる恐れも生じさせるでしょう。
チワワからすれば、しつけの一環として手を出される場合と危害を加えられる場合との違いが判りません。
また、耳の良いチワワにとっては大声も苦手です。
怒鳴られても言葉の意味が分からず、悪いことをしてからずいぶん時間が経っているにもかかわらず怒られ続けると、ただ怒鳴られているとしか認識できません。
成果が出ないだけでなく逆効果になる可能性もあるため、これらの行為は避けましょう。
チワワの性格を理解して、上手に育てましょう
チワワは臆病なところもありますが、外見通り甘え上手なところもあるため、飼い主はついつい可愛がってあげたくなってしまいます。
良く吠えたり、甘噛みをしたりじゃれついたりするので気分屋の印象を持たれがちですが、言いつけられたことをきちんと守る賢さも持っていますので、要はどのように育てるかによって性格が変わってくるのです。
理解力がありますので、小さいうちから愛情を与えながら正しいこと、いけないことをきちんとしつけていきましょう。