ふわふわな垂れ耳と人懐っこい性格で人気のキャバリア。
キャバリアの飼い主さんは、愛犬にはずっと長生きして欲しいと思っていることでしょう。
本記事では、キャバリアの平均寿命やギネス記録、長生きの秘訣などを解説していきます。
キャバリアに好発する病気も合わせて紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
キャバリアの平均寿命は?
キャバリアの平均寿命やキャバリアの年齢を人間に換算した場合の早見表などを紹介しています。
愛犬は人間の年齢だと何歳ぐらいかといった疑問も解消できますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
平均寿命
キャバリアの平均寿命は、12.2歳です。
犬全体での平均寿命は、14.1歳と言われていますので、全体と比較すると短命な犬種になるでしょう。
キャバリがなぜ短命なのかの理由については、キャバリアに好発する病気が関連していると考えられます。
キャバリアに好発する病気については、「キャバリアがかかりやすい病気」の章でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
キャバリアの年齢を人間に換算すると(早見表)
キャバリアの年齢を人間の年齢に換算すると以下の表のようになります。
キャバリアの年齢 | 人間に換算した年齢 |
生後3ヶ月 | 4~5歳 |
生後6ヶ月 | 11~13歳 |
生後9ヶ月 | 14~16歳 |
1歳 | 15~16歳 |
2歳 | 24歳 |
3歳 | 29歳 |
4歳 | 33歳 |
5歳 | 38歳 |
6歳 | 43歳 |
7歳 | 47歳 |
8歳 | 52歳 |
9歳 | 56歳 |
10歳 | 61歳 |
11歳 | 66歳 |
12歳 | 70歳 |
13歳 | 75歳 |
14歳 | 80歳 |
15歳 | 84歳 |
16歳 | 89歳 |
キャバリアは1歳の時点で人間の年齢に換算すると15歳、3歳では29歳になります。
早見表を見てみると、かなりのペースで歳を重ねていくことがわかります。
ギネスの長寿のキャバリア
長寿のキャバリアのギネス記録は残念ながら記録されていません。
犬全体でのギネス記録は、29歳5ヶ月と言われていますので、人間の年齢で換算すると確実に100歳以上になるでしょう。
どんな犬でも、飼い主さんが積極的に日々ケアを続けていると、寿命は伸びていくことが多いです。
飼い主さんは、日々のケアをこまめに行うようにしてあげてください。
具体的なケアの方法については、「キャバリアを長生きさせるために」の章で解説しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
キャバリアが落ち着く年齢は?
キャバリが落ち着く年齢は、その子の性格によるところが大きいのですが、ほとんどの犬では、子犬から成犬となり環境に慣れた2〜3歳の頃に年齢が落ち着いてくると考えられます。
また、シニア期と呼ばれる7歳以降の時期でも基礎代謝や運動量が低下してくるので、愛犬が落ち着いてくる年齢に該当するでしょう。
キャバリアのオスとメスで寿命に差はある?
キャバリアのオスとメスで寿命に差があるといった報告はありません。
しかし、未去勢、未避妊のままだとそれぞれ生殖器疾患にかかりやすいです。
乳腺腫瘍や精巣腫瘍、子宮蓄膿症などの命に関わる疾患になる場合もあるので、飼い主さんは、必要に応じて去勢避妊手術を考えてあげると良いでしょう。
キャバリアの毛の色は寿命に差はある?
キャバリアの毛の色は、
- ブラックタン
- ルピー
- ブレンハイム
- トライカラー
などの色があります。
毛の色と寿命について、明確な関連性は特に報告されていません。
毛色よりも食事などの生活環境が寿命に影響を与えるでしょう。
飼い主さんは、毛の色に関わらず、日々のケアをしっかりと行うようにしてください。
キャバリアがかかりやすい病気
ここからはキャバリアがかかりやすい病気について解説していきます。
かかりやすい病気としては、以下の5つが考えられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)
キャバリアは、僧帽弁閉鎖不全性(心臓病)にかかりやすい犬種として有名です。
キャバリアが他の犬種と比べて、短命な原因としても、この僧帽弁閉鎖不全性にかかりやすいということが考えられます。
僧帽弁閉鎖不全は、進行すると、肺に水が溜まる肺水腫と呼ばれる病気になり、命を落とす可能性が非常に高いです。
高齢になってくると発生率が高まりますので、こまめに動物病院を受診するようにしてください。
白内障
白内障は、眼球内の水晶体が白く濁り、進行すると視力も失われてしまう病気です。
症状としては、歩いているとよく物にぶつかる、上手に歩けないなどの症状がみられます。
手術を行うことで治療できますが、進行しすぎたものは手術不適応となりますので、飼い主さんは、こまめに動物病院を受診して獣医師に目の状態を観察してもらうようにしましょう。
乾性角結膜炎
キャバリアは、角膜炎も多い犬種です。ドライアイと呼ばれる乾性角結膜炎では、涙の質が低下していたり、涙の量が減少しています。
目やにや目の痛みが症状としてみられることが多いので、飼い主さんは愛犬が目を痛がっていないかどうかこまめにチェックするようにしてください。
脊髄空洞症
脊髄空洞症は、キャバリアに好発する疾患です。
脊髄の中に空洞が形成され以下のようにさまざまな症状が認められます。
- 首の痛み
- 首や体をかく
- 抱き上げられるのを嫌がる
- 意識の低下
- 歩行不全
水頭症などの脳疾患を併発すると死に至る場合があります。
先天的に起こることも多いので、若い時から注意してみておくようにしましょう。
短頭種気道症候群
キャバリアは、短頭種と呼ばれる犬種に該当します。
短頭種の犬種は、短頭種気道症候群と呼ばれる呼吸器疾患になる割合が高いため、常に呼吸 状態には注意してみてあげるようにしましょう。
キャバリアは、心臓病や肺疾患などでも呼吸が荒くなる場合があります。
寝ている時などの安静時の呼吸回数を計測しておき、異変にいち早く気づけるようになりましょう。
外耳炎
キャバリアは、外耳炎の多い犬種です。
垂れ耳でありながら、毛の長さも長いため、汚れがなかなか排泄されづらい耳の構造をしています。
また、アトピー体質な子の場合にも外耳炎になりやすいです。
飼い主さんは、普段から耳の中を観察して汚れなどにいち早く気づけるようになりましょう。
キャバリアを長生きさせるために
キャバリアを長生きさせるためには、以下の8つのケアを日常的に行うように心がけてください。
それぞれ詳しく解説していきます
食事
食事は、キャバリアの健康を保つ上で非常に重要です。
粗悪な食事を与えていると、犬の寿命が短くなってしまうことも考えられるので、飼い主さんは、良質な食事を愛犬に与えてあげましょう。
良質な食事とは、原材料に動物性のタンパク質が含まれている、脂質が抑えられている、オメガ3脂肪酸などの体に良い影響与える栄養素を含んでいるなどが考えられます。
こうした条件を満たす良質な食事として、ココグルメもおすすめです。
ココグルメには、3種類のレシピが存在し、どれも良質な食材を使って製造されています。
愛犬の健康寿命を伸ばす上で、良い影響をもたらしてくれる食事となるので、気になる方はぜひ検討してみてください。
運動
キャバリアの健康を保つ上で、運動はとても重要です。
高齢になってくると、筋力が衰え基礎代謝が低下します。
放置していると老化が早まってしまうので、運動を行い体の筋肉や機能を保って上げましょう。
定期的な運動として、毎日散歩を行ってあげる、お家の中でもおもちゃを使って、一緒に遊んであげるなどの運動習慣を身につけておいてください。
ストレス
キャバリアの健康を保つためには、生活環境からストレスを排除してあげる必要があります。
犬が感じるストレスとしては、以下のようなものが考えられます。
- 運動不足
- 食事不足
- 不衛生な生活環境
- 騒音
- 飼い主との関係性が悪い
- 不適切な温度管理
- 急激な環境の変化
飼い主さんは、愛犬との生活を見直し、常に適切な生活環境を提供してあげるようにしてください。
健康診断
キャバリアの健康を保つ上で、健康診断は特に重要です。
キャバリアは僧帽弁閉鎖不全症になりやすい犬であるので、こまめに、動物病院を受診し聴診を行うようにしましょう。
心臓病は早期発見が大事です。
なるべく早く見つけてあげることで、愛犬の寿命を延ばすことができます。
キャバリアを飼っている飼い主さんは、意識して健康診断を受けるようにしましょう
体を清潔に保つ
体を清潔に保つ事は、皮膚炎や外耳炎等を予防するためにも非常に重要です。
特にキャバリアは外耳炎を起こしやすい犬種であるため、動物病院を受診した際には、しっかりと耳がきれいかどうか見てあげるようにしましょう。
また、日ごろからブラッシングなどを行うことで、皮膚のできものを早期発見できます。
キャバリアを飼っている飼い主さんは、日ごろから愛犬の体を清潔に保つためにもブラッシングを行うようにしましょう。
室内の温度を調節してあげる
愛犬にストレスなく、生活を送ってもらうためには、部屋の温度管理を適切に行わなければなりません。
夏ならば、エアコンの設定温度を25度程度、冬ならば22度程度に設定してあげると良いでしょう。
真夏や真冬の散歩では、寒暖差による免疫力の低下や熱中症などを起こす可能性があるので注意が必要です。
必要に応じて避妊、去勢手術を受ける
愛犬には、必要に応じて、避妊去勢手術を受けさせてあげてください。
避妊去勢手術を受けることで、防げる病気はたくさんあります。
高齢になると、命を落とす危険性もある病気になってしまうことがありますので、子供を産ませたいなどの理由がないのであれば、必要に応じて避妊、去勢手術を受けさせてあげましょう。
定期的なシャンプーカット
キャバリアはダブルコートで、毛量が多い犬種です。
また、毛の長さも長いので放置してしまうと汚れが溜まって、細菌性の皮膚炎や外耳炎を発症してしまいます。
飼い主さんは、定期的にシャンプーカットを行ってあげて、体を清潔に保つように心がけてください。
キャバリアが老化すると見られるサイン
ここからは、キャバリアが老化するとみられるサインについて解説していきます。
これらのサインが愛犬にみられた際には、シニア期に向けて生活環境を見直すタイミングでしょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
毛の量や色の変化
愛犬の毛がパサついてきたり、薄くなってきた場合には、老化が始まっているかもしれません。
また、加齢性変化以外にも、ホルモン性の疾患で毛の量や色が変化することもありますので、病気になっていないかどうか一度動物病院を受診してみても良いでしょう。
鼻の乾き具合
高齢犬の場合は、鼻がカピカピに乾いていることが多いです。
健康で若々しい犬は、代謝も高く鼻も常に湿っていますが、加齢と共に代謝が下がり、鼻の先の部分も乾燥してしまいます。
飼い主さんは、日頃から愛犬の鼻の乾き具合に注目して生活するようにしましょう。
イボなどができる
高齢犬になると、体のあちこちにイボができることがあります。
イボの中には、腫瘍なども隠れている場合もあるので要注意です。
飼い主さんは、愛犬の体にイボを見つけた場合には、獣医師に一度見てもらい、腫瘍の可能性が高くないかどうか判断してもらうようにしましょう。
目が白濁する
目が白濁するなどの症状が見られた場合には、老化が進行している可能性があります。
ただし、白内障やぶどう膜炎といった病気の可能性もあるので、飼い主さんは一度動物病院を受診するようにしてみてください。
目やにが増える
愛犬に目やにが増えてきた場合にも注意しなければなりません。
目やには、体の中の老廃物が涙と一緒に排泄されてできますが、高齢になり体の中の老廃物が増えてくると目やにの排泄量も同時に増加していきます。
また、キャバリアは目の疾患が多い犬種であるので、日頃から目のチェックはしっかり行うようにしてください。
食欲が落ちる
犬は高齢になると食が細くなり、若い頃食べていたご飯の量を残すようになります。
食欲が落ちた場合には、一度動物病院を受診してみて何か病気が隠れていないかどうか確認してみてください。
心臓病などの疾患でも食欲が落ちることがありますので注意が必要です。
睡眠時間が増える
睡眠時間が増えることも、老化の1つのサインです。
高齢になってくると昼間の時間帯でも寝ていることが多くなります。
特に体調に異常がなく、夜泣きの原因にもなっていないようならば、様子をみてあげても良いですが、定期的な健康診断もかねて動物病院を一度受診すると良いでしょう。
動きがゆっくりになる
高齢になると、関節や腰の痛みや筋肉量の減少から動きがゆっくりになってしまうことがあります。
なるべく筋力の低下を防ぐためにも、定期的な運動は行うようにしてあげてください。
キャバリアに多い死因
キャバリアに多い死因の5つは以下の通りです。
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 肺水腫
- 脊髄空洞症
- 急性膵炎
- 子宮蓄膿症
キャバリアに好発する病気が死因の上位を占めています。
これらの病気に関しては、予防することが難しいので、定期的に動物病院を受診して病気を早期発見できるようにしておきましょう。
手厚いケアでキャバリアと長く一緒に過ごそう!
本記事では、キャバリアの平均寿命やかかりやすい病気、長生きさせるために飼い主さんができることなどを解説してきました。
キャバリアには、好発する病気があり、飼い主さんは日頃から注意深く愛犬の様子をみておく必要があります。
飼い主さんは、定期検診に連れていくなど、愛犬がいつまでも健康でいられるように対策をとっていきましょう。