その人懐っこさと愛くるしい容姿で、たくさんの人から愛されているトイプードル。
とても賢く、初心者でも比較的飼いやすいと評判の犬種ですが、時には吠えてしまうこともあります。
吠え癖がついてしまうと、ご近所さんとのトラブルを引き起こす原因にもなってしまいかねないので、できるだけ未然に防いでおきたいものです。
ここでは、吠える時のしつけ方や、吠える理由などについてお伝えしていきます。
正しいしつけ方法を身に付けて、愛犬との生活を楽しみましょう。
トイプードルの吠える時の正しいしつけ方
トイプードルのしつけ方には、いくつかのポイントがあります。
飼い主との信頼関係を構築する
しつけを行う際には、まずトイプードルと飼い主の間に信頼関係が築かれていなければなりません。
まずは、適切な内容や量の食事を与え、トイプードルが過ごしやすい環境をつくるようにしましょう。
そして、飼い主と遊ぶ時間もしっかり確保し、触れ合いの時間を大切にしていきます。
また、お散歩などの運動で体力づくりをしたり、ストレスを発散させたりすることも欠かせません。
規則正しく、トイプードルにとって快適な環境づくりを心掛けることで、次第に信頼関係も築いていけるようになるでしょう。
また、主従関係もはっきりさせておく必要があります。
飼い主が自分より上の立場ではないと判断されてしまうと、トイプードルは「飼い主の言うことを聞く必要がない」と感じてしまうからです。
その場合、トイプードルは自分の要求を押し通そうと、どんどんわがままになってしまうでしょう。
吠える時は無視をする
トイプードルが吠える時は、無視をします。トイプードルが、理由なく吠えることはありません。
何らかの理由や意図があって吠えているため、飼い主がそれに反応してしまうと、「吠えると構ってもらえる」「自分の思い通りにできる」と感じてしまうのです。
そのため、自分が吠えた時に飼い主が何の反応もしなければ、自然と「吠える手段は無効である」と判断するようになります。
具体的には、トイプードルに話しかけたり、触ったりといったことを避けるようにします。
目も合わさないようにしましょう。
これを繰り返すことで、トイプードルは次第に学習し、吠えないようになります。
無視をする時間は、15分から20分程度を目安にします。
それでも吠えることをやめない場合は、飼い主だけが他の部屋へ移動し、様子を伺いましょう。
無駄吠えが止まったら、部屋に戻ります。
もし飼い主の姿を見て再び吠え始めた場合は、「ダメ」と言って制止をし、吠えることを止められた場合は褒めるようにします。
褒める時は思いっきり
トイプードルが無駄吠えを止められた場合は、必ず褒めるようにしましょう。
そうすることで、トイプードルの中で「吠えることを止めたら褒められた」という成功体験が蓄積されていきます。
そして、褒められると嬉しいため、また次も頑張ろうという意欲が湧いてくるのです。
「叱る」しつけよりも「褒める」しつけに重点を置くことで、トイプードルも自信を保ちながら、成長していけるようになります。
叱る場合は分かりやすく
状況によっては叱らなければならないシーンもあるでしょう。
トイプードルを叱る場合は、「ダメ」と短い言葉で簡潔に伝えます。
丁寧な方が良いだろうと思って「吠えたらダメよ」など他の言葉を付けてしまうと、トイプードルはかえって混乱してしまうからです。
また、状況によって言葉を変えることも避けるようにしましょう。
同じ言葉で、手短に伝えることが大切なのです。
トイプードルの吠え癖はいつまでにしつけるべき?
トイプードルの吠え癖は、できるだけ早い段階でしつけることが大切です。
子犬期は、特に可愛い時期なのでつい甘やかしてしまいやすくなりますが、その時期にきちんとしつけを行わないと、どんどんわがままになってしまいます。
結果として、飼い主の言うことをなかなか聞かないワンちゃんに育ってしまうのです。
吠え癖がついた場合は、しつけにも時間がかかるでしょう。
そのため、子犬期の時期に、しっかりと吠え癖をしつけておく必要があるのです。
また、吠え癖をしつける際には、飼い主との信頼関係や主従関係も欠かせません。
トイプードルと生活をスタートさせる瞬間から、しつけを意識しながら接しておくことが望ましいと言えるでしょう。
【シチュエーション別】トイプードルが吠える理由
トイプードルが吠える時には、様々な原因が隠されています。
原因を見極めることで、正しい対処方法が分かるようになるでしょう。
要求吠えの場合
食事の準備をしている時や、お散歩の時間が近づいた時などに吠える場合は、要求吠えをしている可能性があります。
要求吠えの場合は、飛び跳ねたり、飛びついてきたりといった行動が見られることもあります。
これは、飼い主に向かって「早く食べ物をちょうだい」「早く散歩に連れて行って」と要求しているのです。
つい「はいはい、待っててね」などと声を掛けそうになりますが、これは主従関係が崩れていることが理由で起こることでもあります。
吠え始めたら作業を中断して他の部屋に移動するなどし、トイプードルが落ち着くまで待ちましょう。
警戒吠えの場合
吠える際に尻尾が下がっている場合や、前傾姿勢になっている場合は、警戒心を抱いていることが考えられます。
この場合は、トイプードルが警戒心を抱いている対象が何なのか見極めます。
対象が分かった場合は、できるだけそれを排除するようにします。
テレビが原因の場合は消したり、外を歩く人が原因の場合は、カーテンを閉めてしまう方法などが挙げられるでしょう。
子犬期の場合は、社会性を身に付けることで改善できる部分もあるため、できるだけたくさんの人やものに触れ合う機会をつくる方法も効果的です。
しつけは気長にチャレンジしよう
トイプードルのしつけは、決して一朝一夕でできるものではありません。
日々、気長にチャレンジし続けることが必要不可欠と言えます。
しかしながら、きちんとしつけができることで、余計な近隣トラブルなどから身を守り、お出かけなどもしやすくなるのではないでしょうか。
トイプードルはとても頭が良い犬種のため、正しいしつけ方をすれば、きちんと学習することができます。
愛犬と過ごす楽しい生活を目標にしながら、コツコツと頑張ってみてはいかがでしょうか。