人間からしてみると考えられないことかもしれませんが、うんちを食べる「食フン」は動物にとってそんなに珍しいことではありません。
ただ、うんちの中には細菌やウイルスがたくさん潜んでいるので、愛犬の健康を害する原因になってしまうことがあります。
また、うんちを食べることで当然口の中は物凄い臭いになりますし、虫歯の原因になったりすることもあります。
飼い主としては、心情的にも、衛生的にも、食フンをやめさせることが大切です。
今回は、犬の食フンを防止する5つの方法について紹介しましょう。
犬の食フン防止法1. 食フン防止グッツを使う
うんちを食べてしまうのをやめさせたい時は、食フン防止グッズを使うという方法もあります。
例えば、食フンを防止するアイテムの一つに、「食フンを抑えるシロップ」というものがあります。
このシロップには、犬の嫌がる臭いや、唐辛子エキスなどが配合されているのです。
シロップをフードに混ぜて食べさせると、犬は「食べるとまずいウンチ」を出します。
これを口にすることにより、犬は「うんちは美味しくない」と学習し、食フンを防止することができるのです。
他にも、食フン防止グッズには、うんちに直接スプレーをするタイプのものや、サプリメントなど、色々な種類があります。
このようなアイテムを活用することにより、無理なく、自主的に食フンをやめさせることができるでしょう。
犬の食フン防止法2. ドッグフードを変える
犬がうんちを食べてしまう原因の一つに、消化不良があります。
消化が悪くなると、食べたものの栄養をきちんと消化できなくなります。
すると、うんちにドッグフードの栄養やにおいが残りやすくなってしまうのです。
栄養やにおいが残っていると、犬は「ご飯だ」と勘違いし、うんちを食べるようになってしまうわけです。
そのため、食フンは、ドッグフードを変えたり、食事の改善をしたりすることで、防止できることもあります。ここからは、食フンをやめさせる食事について紹介します。
ドッグフードの選び方
食フンを防ぎたいならば、十分な栄養を補給できるドッグフードを選ぶことが大切です。
犬も人間と同じように、食べ物から生きるために必要な栄養を取り入れなければ、健康に生きることはできません。
犬がうんちを食べてしまうのは、栄養が十分に取れておらず、不足分を補う感覚で行っている可能性もあります。
犬が必要とする栄養素をバランスよく含んだドッグフードを意識しましょう。
ドッグフード選びでは、「酵素」を意識することも大切です。
食べたものは、酵素により消化しやすい大きさに分解されます。犬は酵素を体内で作ることが苦手なので、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼなど、酵素が豊富なドッグフードを選ぶようにしてみましょう。
他には、体内にたまった老廃物をキレイにお掃除してくれる成分や、善玉菌を増やす成分が入っているものを選ぶのも、食フンを予防するために効果的となります。
うんちを食べさせない食事の改善のコツ
普段のちょっとした工夫により、食フンを改善できることもあります。
例えば、ドッグフードにお湯をかけ、ふやかしてから与えます。
柔らかくふやかすことにより、胃腸に優しく、消化吸収が良くなるので、食フンの予防になるのです。
ドッグフードの栄養は熱に弱く、熱湯をかけると栄養が破壊されてしまうので、30~40度のぬるま湯でふやかすようにしましょう。
急にドッグフードを変えると、食べてくれなくなることもあります。
そんな時は、普段食べているドッグフードに、別の食材をトッピングするという方法が役に立ちます。
例えば、ヨーグルトなどの乳酸菌が入った食品をトッピングすると、腸内環境を整えることができるのです。
また、サツマイモは消化吸収が良いだけでなく、整腸作用があるので、食フンをする犬に食べさせたい食材の一つです。
ただ、サツマイモはカロリーが高いので、与えすぎには注意しましょう。
犬の食フン防止法3. うんちをしたらおやつをあげる
うんちを食べさせないようにするためには、食べる前に別のものに興味を持たせることが重要です。犬がうんちをした後に、おやつをあげると、犬の興味をそらすことができます。
うんちを食べるよりも、楽しいことがあるということがわかってもらえれば、食フンも収まっていく可能性があるでしょう。
ちなみに、おやつ意外にも、大好きなおもちゃを使ってうんちから離れさせる方法もあります。
ストレスや退屈、寂しさから、飼い主の気をひくためにうんちを食べてしまう犬もいます。
うんちをした後に、おもちゃを使って退屈させないようにすることで、飼い主とのコミュニケーションにもなりますし、食フンを予防することにも繋がるでしょう。
おやつやおもちゃを与える時に近づいてきたら、しっかりと褒めましょう。
そうすることで、「食フンせずに飼い主の近くに寄ってきた方が良い」と犬が学習してくれることもあります。
犬の食フン防止法4. うんちをすぐに片付ける
うんちをした時に、すぐに片づけてしまえば、食べるうんちがなくなるので、食フンをすることがありません。
すぐにうんちを片づけると、犬もストレスを感じやすいので、おもちゃなどで気をひいている隙に片付けてしまいましょう。
ただ、このやり方は犬に「うんちは食べてはいけないもの」と認識してもらうことができません。
そのため、飼い主がいない時に犬がうんちをした場合は、勝手に食べてしまうこともあります。
何度も片付けても、食フンをやめてくれない場合は別の方法も試してみましょう。
犬の食フン防止法5. 自然に治るまで待つ
食フンは子犬期に見られることが多い行動です。
多くは興味本位で行っているので、成長と共に自然となおることも多いようです。
ただ、犬種によっては食フンのしやすさに差があり、一度覚えるとやめさせるのが難しい場合もあります。
放置すると、一生食フン癖がなおらないこともあるので、なるべく早く対処することが大切です。
愛犬の食フンには飼い主の対応が重要!
犬がうんちを食べてしまうのは、犬が自然に身につけている本能的な行動の一つとも言われています。
しかし、放っておくと、愛犬が病気になってしまう可能性もあります。
食フンは発見しだい、飼い主ができるだけ早く対処することが大切になるでしょう。
ただ、犬が食フンをする理由は、ストレスがたまっていたり、栄養不足や消化不良だったりなど、様々です。
食フンの原因となっているものは何なのか考え、それを取り除くことが、愛犬の健康を守るきっかけになります。