犬の中には、自分で排泄したうんこをたべてしまう子もいます。
その原因は色々ありますが、いずれの場合も正常な状態ではなく、そのまま食ふんを続けていくと健康に悪影響を及ぼす恐れがあります。
また、うんこをたべた口で顔を舐められたり、口から出るうんこの臭いが部屋の中に漂ったりするなど、飼い主にとっても良くありません。
そのため、なるべく早い段階でうんこをたべるのを止めさせる必要があります。
では、食ふんを止めさせるにはどうすれば良いのか、具体的な対策を5つご紹介していきます。
犬のうんちを食べる(食ふん)対策1. お腹が空かないようにする
犬がうんこをたべてしまう原因として考えられるのは、お腹が減っていることです。
毎日与えるフードだけでは量が少なく物足りないため、うんこで食欲を満たそうとする形です。
また、犬の身体に合っていないフードを与えている場合も、必要な栄養が身体に十分に吸収されず、空腹感が満たされないことで、食ふんに繋がりかねません。
犬のうんこに吸収されなかったフードの成分がある程度残っていると、フードの匂いを放つことがあります。
そして、犬が空腹に耐えられなければ、匂いに釣られてたべてしまうでしょう。
そのような空腹感が原因による食ふんは、犬がお腹を空かせないようにすることが有効的な対策となります。
可能であれば、犬が肥満にならないように注意しながら、フードの量を増やしてあげると良いでしょう。
フードの量を増やすことができない場合は、何回かに分けて与えるようにするという手があります。頻繁にフードをもらえるということを理解するようになれば、うんこをたべなくなる可能性があります。
また、大量に与えられるように、ダイエットタイプのフードに切り替えるのも良いでしょう。
犬のうんちを食べる(食ふん)対策2. 病気かどうか確認する
犬が病気になっている時も、食ふんを繰り返すことがあります。
特に消化器系の病気だった場合、フードの栄養を十分に吸収できなくなるため、足りない栄養を少しでも補おうとしてうんこをたべるようになりやすいです。
また、何らかの寄生虫が体内に潜んでいる場合は、その寄生虫に栄養を奪い取られるため、消化器系の病気になった時と同じように、うんこから栄養を補給しようとして食ふんをしがちです。
そのような病気や寄生虫が原因だった場合、飼い主だけで改善するのは難しいです。
そのため、動物病院で食ふんをしていることを伝えて、医師の指導の下で改善するようにしましょう。
まずは、体内のどの部分が病気になっているのかを検査によって明らかにする必要があります。
その上で、腹下しを用いて寄生虫を体外へ排出したり、消化器に負担がかからないフードに切り替えたりするなど、適切な対処法を実践することになります。
その対処が遅ければ、命に関わる問題に発展する恐れもあるので、相談するのは早い方が良いです。
犬のうんちを食べる(食ふん)対策3. とにかくうんちをすぐに片付ける
特に原因が考えられず、習慣としてうんこをたべるようになっているのであれば、うんこを早めに片付けてしまうという対策が有効的です。
うんこそのものがなければ、たべることも当然不可能です。
犬は成長すると、うんこをするタイミングもある程度固定されてきます。
そのタイミングを把握していれば、排泄されたうんこをすぐに片付けるのも難しくはないでしょう。
ただ、中には飼い主に隠れてうんこをして、こっそりたべる犬もいるので、しっかりと目を光らせた方が良いです。特に、飼い主が毎日決まった時間に外出する場合は要注意です。
その隙を狙って、食ふんをしているかもしれません。
また、犬がうんこをたべるのが好きだった場合、中々片付けさせてもらえないこともあります。したがって、すぐにうんこを片付ける作業を、根気よく続けることになるはずです。
最終的に、食ふんをしない習慣が身に付くまで続ける必要があります。
犬のうんちを食べる(食ふん)対策4. ストレス発散させる
犬にストレスが溜まっていると、それが反動になって食ふんをする場合があります。
情緒不安定になって、異常行動のひとつとして、自分のうんこをたべてしまう形です。
また、ストレスを発散させる相手として、自分のうんこをおもちゃにして、最終的にはたべてしまうこともあります。
その場合は、しっかりとストレスを解消させてあげることが大切です。
ストレスによって食ふんをする犬は、暇を持て余していることが多いです。
飼い主が構ってくれず、退屈なので、うんこで暇つぶしをしてしまうわけです。
そのため、なるべく犬を独りぼっちにするのは避け、構ってあげるようにしましょう。
また、有り余る体力を適度に消耗させることも、犬にとってはとても大事です。
したがって、散歩を欠かさないよう注意したり、楽しく遊べるおもちゃを用意したりするのも良いでしょう。
犬のうんちを食べる(食ふん)対策5. 「うんちは不味い」と教えてあげる
犬には、自分のうんこをたべてはいけないという考え方はありません。
正常な状態でうんこをたべないのは、たべる必要がなかったり、しつけによってたべない習慣が身に付いていたりするからです。
そして、犬の中には、自分のうんこを美味しいと感じるため、好んでたべる子もいます。
特に匂いの強いフードを与えている場合、その匂いがうんこにも残り、うんこをたべた時にその匂いで美味しいと勘違いしがちです。
そのような場合は、うんこは美味しくないという認識を持たせることが大切です。
具体的には、しつけ用の道具を使用することが有効的です。食ふん対策の道具は色々市販されていますが、スプレータイプが代表的です。
そして、噴霧する液体の中には、犬が不味いと感じる苦み成分が含まれています。
そのスプレーをうんこの上に吹きかけると、うんこをたべた際に、苦くて美味しくないものだという認識を植え付けられます。
それを繰り返していくと、やがてはスプレーを使用しなくてもうんこをたべなくなるでしょう。
犬には多少苦くて嫌な思いをさせることにはなりますが、食ふんによって体調を崩してしまうよりはましでしょう。
食ふんには原因に合わせた対処法を
犬が自分のうんこを食べてしまう原因は色々あるため、その原因に応じた対処法を実践することが大切です。
もし、間違った対処法を実践してしまうと、食ふんが改善されないどころか、犬の負担が大きくなりかねません。
また、原因そのものが改善されなければ、一時的に食ふんを止めさせたとしても、再びうんこを食べるようになる可能性があります。
したがって、犬が食ふんをしているようであれば、まずは様子を伺うところから始めると良いです。
そうして、うんこをたべる原因を突き止められれば、適切な対処法が実践できます。