低カロリーで畑の肉とも言われる位に高タンパク、家に常備されている方も多い豆腐。
人間でもダイエット豆腐を活用される方も多いかと思います。
豆腐は愛犬に与えても良い食材なのでしょうか?
実は豆腐は与え方や量に注意すれば様々な犬におすすめの食材なんです。
今回は豆腐について解説したいと思います!
愛犬に豆腐を食べさせても良い?
豆腐は愛犬に与えても良い食材です。
いつものご飯にトッピングしてあげたり、かさましの為に与えるのもおすすめです。
肥満防止や栄養バランスを考えながら手作り食を作る際にも活用できる食材でしょう。
豆腐
市販の豆腐は、木綿豆腐でも絹ごし豆腐でも愛犬に与えても大丈夫です。
しかしかさ増しやトッピングとして与えるのであれば、少し硬めで食べ応えのある木綿豆腐を粗く潰して与える方が良いでしょう。
絹ごし豆腐と木綿豆腐は製造方法が少し違うので、それぞれ栄養成分が違います。
木綿豆腐にはエネルギーやたんぱく質、脂質、リン、鉄などがやや多く、絹ごし豆腐はカリウムやビタミンB1が木綿豆腐よりやや多くなっています。
摂取したい栄養成分が多いものを選ぶと良いですね。
大豆の加工食品
大豆の加工食品に、豆乳やおから、湯葉や高野豆腐があります。
それらの製品も、味付けがなされていない物であれば愛犬に与えても大丈夫です。
しかし乾燥した製品を与える場合(おからや高野豆腐など)、一気に食べてしまうと胃の中で膨らみ、胃拡張症候群の原因となりますので注意が必要です。
水に戻して与えたり、水分を含ませてから与えるようにしましょう。
豆腐の栄養素と愛犬への影響
豆腐は様々な栄養素が豊富に含まれています。
愛犬にとって良い栄養素とは、どんな物があるのでしょうか?
高タンパク低カロリー
豆腐は何と言っても高タンパクで低カロリー。
畑の肉とも言われるくらいで、肉に匹敵するほど高タンパクな食材です。
豆腐のタンパク質には血液中のコレステロールを減少させて、血圧上昇を防ぐともいわれています。
しっかりとタンパク質を摂取しながらダイエットできるので、ダイエット中の子にもおすすめの食材です。
オリゴ糖
豆腐に含まれるオリゴ糖は、豆腐の甘みを引き出している成分です。
オリゴ糖は、腸内を良い環境にするビフィズス菌の栄養源となるものです。
豆腐を食ベることによって、オリゴ糖を摂取することができ、腸内のビフィズス菌を増やすことができます。
ビフィズス菌は腸内にいる悪玉菌の増殖を抑えたり、腸の運動を活発にする効果、免疫力を向上させる効果、発がん物質を分解する作用等があるといわれています。
お腹の弱い子や老齢犬などは特に摂取したい成分ですね。
リノール酸
豆腐の脂質部分に多く含まれるリノール酸。
この成分には、血管に付着するコレステロールを除去する作用がある『善玉コレステロール』を増やす作用があるといわれています。
動脈硬化を防ぎ、人間では脳出血、心筋梗塞、狭心症等の予防に効果があるとされています。
動物も老齢になってくると脳出血や脳梗塞、心筋梗塞が原因と思われる突然死もみられます。
長生きの犬猫が増えてきた分、人間のように毎日の食生活でも予防を行っていく必要があるでしょう。
イソフラボン
イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする成分です。
人間では骨粗鬆症や生活習慣病の予防に効果があるとされていますので、犬でも同様の効果が期待できるのではないでしょうか。
大手ペットフード会社の去勢避妊後に推奨されるフードにも、手術後エストロゲンの分泌が減少することで肥満リスクが高まる為、この大豆イソフラボンが含有されています。
カリウム
カリウムは、木綿豆腐には110㎎/100g、絹ごし豆腐には150㎎/100g含まれています。
身体の水分バランスを保ち、ナトリウムを排出して正常な血圧を保つ効果があります。
体にとって必須なミネラル成分ですが、過剰摂取も体によくありません。
成犬では1日に132mg/kgで必要とされています。
豆腐だけでは必要量には至りませんが、他にも総合栄養食を与えている場合やカリウムの排泄が苦手になる疾患を抱えている子は、カリウムの摂取量には注意しましょう。
サポニン
体に蓄積されてしまう活性酸素。
この活性酸素が増えすぎると血管や細胞を傷つけてしまうことがあります。
大豆に含まれる大豆サポニンは、活性酸素が増えすぎるのを抑えてくれると言われていますので、老化の防止に効果的です。
カルシウム
カルシウムは、骨や歯を作っている重要なミネラル物質です。
不足するとイライラしたり神経過敏になるといわれています。
豆腐にはカルシウムが含まれています(木綿豆腐だと120mg/100g)。
また、カルシウムは摂取しても吸収が難しい成分ですが、豆腐の良質なタンパクによって吸収が促進される相乗効果があるといわれます。
マグネシウム
にがりで凝固をさせている豆腐は、マグネシウムがとても豊富な食材です。
マグネシウムはすべての細胞や骨に存在しており、300種もの酵素反応に関わっているといわれています。
豆腐は様々な食材の中でも特にマグネシウム含有量が多い食材で、マグネシウム摂取にはとてもおすすめです。
通常は過剰に摂取しても尿中に排泄されるので気にする必要はありませんが、腎機能が低下している子は排泄能力が落ちていることがありますので過剰摂取に注意が必要です。
脂肪
豆腐には脂肪成分も含まれていますが、その量はあまり多くありません。
そして体に良い不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸は植物油や魚油に多く含まれ、血中の中性脂肪やコレステロールを低下させる働きがあります。
ですので、豆腐の脂肪は積極的に摂取しても良い脂肪成分と言えるでしょう。
愛犬に豆腐を与えて良い量
犬の大きさ | 与えても良い量 |
超小型犬(~5kg) | 10g~20g程度まで |
小型犬(5kg~10kg) | 20g~40g程度まで |
中型犬(10kg~20kg) | 40g~80g程度まで |
大型犬(20kg~) | 80g~100g程度まで |
愛犬に豆腐を与えても良い量は以下の通りです。
大体、(体重kg)×(4g)くらいを目安にしましょう。
個体によってはこれよりも少ない量で体調を崩すこともあるので、少しづつ与える必要があります。
愛犬に豆腐を与える時の注意点
豆腐は比較的安心な食材ですが、愛犬に豆腐を与える際には何点か注意をしながら与えましょう。
味付けはNG
塩や醤油などで味付けを行うのはよくありません。
塩分の過剰摂取になる可能性があります。
加工食品はあげない
人間用に味付けがなされた豆腐の加工製品は与えるのを避けましょう。
塩分が多かったり味付けがされている場合もあります。
冷たいまま与えない
豆腐を冷たいまま与えるとお腹を壊してしまう犬がいますので、冷たいまま与えることは避けましょう。
常温に戻したり、少し温めて与える方が、豆腐の香りも立って犬が好むことが多いです。
与え過ぎない
健康に良い食材だからと言って、豆腐ばかり与えることは避けましょう。
あくまでもトッピングや補食として与えるのが理想的です。
アレルギー
アレルギー持ちの犬は注意が必要です。
犬にも大豆アレルギーがあり、大豆成分を摂取するとアレルギーを起こすことがあります。
初めて食べさせる場合は少量から、反応を見ながら与えましょう。
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病気
持病を持っている犬に与える場合は特に注意が必要です。
かかりつけの獣医師に相談しながら与えてくださいね。
尿路結石、膀胱結石
尿路結石、膀胱結石の既往歴がある犬は、与える際に獣医師に相談してください。
マグネシウムをきちんと摂取すると尿石症の予防に効果があると言われています。(人間の場合)
しかし犬の場合は療法食で結石のできにくい栄養バランスを整えている場合もありますので、療法食以外を与える際には主治医に申告する必要があります。
腎臓、肝臓、心臓
豆腐にはカリウムが豊富に含まれています。
カリウムは体に必要なミネラル成分ですが、過剰に蓄積されしまうと悪影響を及ぼす成分です。
腎臓や肝臓、心臓に問題のある子は代謝機能が落ちている場合もありますので、体調の変化がないか注意しながら与える必要があります。
肥満
高タンパク・低カロリーの豆腐はダイエットに向いている食材ですが、やはり与えすぎには注意が必要です。
低カロリーなので・・・と与えすぎてカロリーオーバーになっている症例は多々ありますので、きちんといつも与えているご飯と豆腐のカロリーを計算しましょう。
愛犬におすすめな豆腐を使ったおやつ
ダイエット中の間食にも向いている豆腐。
豆腐をつかった低カロリー高タンパクおやつをご紹介します。
フリーズドライ豆腐
市販のおやつで、フリーズドライにした豆腐が販売されています。
持ち運びに便利な上、ヘルシーなおやつですのでおすすめです。
高野豆腐ラスク
水に戻した高野豆腐を豆乳に浸し、オーブンで焼くことで、お家で豆腐ラスクが作れます。
サクサクのパンのような食感になりますので、パンが好きな子にはおすすめ。
豆腐そぼろ
しっかりと水を切った木綿豆腐や高野豆腐を細かくして、少量の鶏肉と一緒に炒めてトッピング用のそぼろを作ってみましょう。
鶏肉にアレルギーがある子は他の肉類でも代替できますし、白身魚でも可能です。
肉や魚の量を減らしてヘルシーなそぼろを作ることができます。
愛犬に豆腐を食べさせると健康になる!
愛犬に豆腐を食べさせると、健康促進になる理由はおわかりいただけましたでしょうか?
様々な栄養素が低カロリーで摂取でき、腹持ちも良い大豆製品です。
与える量や方法に少し注意をすればとても良い食材。
ぜひ豆腐を普段の愛犬のご飯に有効活用してみてください!