カーブしたふわふわの被毛が魅力的なトイプードルは、ぬいぐるみのような愛くるしさで人気の犬種です。
トイプードルは伸び続ける被毛を定期的にカットしてお手入れする必要があります。
デザイン次第で印象がガラリと変わるため、トリミングの際のスタイル選びもトイプードル飼育の楽しみのひとつです。
とはいえ、たくさんあるカットのなかから、どのデザインを選べばいいのか迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
そこで、今回はトイプードルのカットの頻度や費用、おすすめのカットについて紹介します。
トイプードルがカットに通うべき理由
犬の被毛には2つの種類があり、上毛と下毛があるタイプが「ダブルコート」・上毛しかないタイプが「シングルコート」です。
ダブルコートの場合は太くてしっかりした上毛が体の表面を守り、細くて柔らかい下毛が防水・保湿・保温の役割を果たしています。
ダブルコートの犬種では換毛期に下毛が生え変わって大量の抜け毛が発生するため、ブラッシング・掃除などの対策が必要です。
一方、トイプードルは下毛がなく上毛しか生えていないシングルコートタイプのため、抜け毛が少なく室内でも飼いやすい犬種となっています。
ただし、カールした上毛は絡まりやすく、抜け毛が下に落ちずに毛玉の原因となりやすいのでこまめなブラッシングが必要です。
また、トイプードルは放置していると被毛が伸び続けるため、一定の期間毎にカットしなくてはなりません。
サロンでトリミングをしてもらうとプロの手でブラッシングやシャンプー、カットなどのメニューをまとめて受けることができて便利です。
毛玉を予防するほか、さまざまなスタイルが楽しめるのでトイプードルは定期的にトリミングに通ってカットを行うことをおすすめします。
トイプードルのカットに適した頻度は?
トイプードルのカットの頻度は、だいたい1ヶ月に1回程度が一般的です。
犬の被毛が伸びる速度は、人間とだいたい同じくらいだと言われています。
しかし、人間でも髪の毛が伸びるのが早い人と遅い人がいるように、トイプードルにも個体差があります。
飼い主さんが愛犬の様子を観察し、「毛が伸びてスタイルが崩れてきたな」「少し毛玉ができそうになっているな」と感じたときにサロンに連れて行くのがおすすめです。
ただし、きれいになるのが楽しくても、頻繁に飼い犬をサロンに連れて行くのはあまり推奨できません。
シャンプーやブロー・カットなど、トリマーさんに施術してもらう間は犬もいい子でじっと我慢していなければなりません。
犬によっては、普段と違う環境で体を触られるサロンタイムで疲れたり、ストレスがたまったりする子もいます。
トリミングやカットは1ヶ月前後を目安に、サロンの後はお気に入りのドッグフードやおやつをあげて愛犬をいたわってあげましょう。
トイプードルの人気カット10選
毛足の長いふわふわでカーリーな毛並みを持つトイプードルは、さまざまなカットが楽しめます。
季節に合わせて長さを調整したり、気分に合わせて新しいスタイルを試したりできるのがトイプードル飼育の醍醐味のひとつです。
ここでは、人気のカット10選を紹介します。
1.テディーベアカット
ふわふわの毛質を活かしてテディベアのようにカットするスタイルです。
ぬいぐるみのような愛くるしい見た目が人気で、トイプードルでは定番のカットとなっています。
ボディ全体を短めにカットするので、毛玉ができにくいという利点があります。
2.トップノット
頭頂部の毛並みを伸ばし、ゴムで結ぶスタイルです。
リボンやバレッタなどでかわいらしくデコレーションできるので、おしゃれ好きの飼い主さんに人気があります。
トップの毛が結べる長さになるまでは少し我慢が必要です。
3.マッシュルームカット
口の周りの毛を丸くカットし、頭と耳周辺の毛を伸ばしてつなげてマッシュルームのような形にするスタイルです。
丸みがあってかわいらしく、耳の毛の長さを変えることでゴージャスやキュートに印象を変えられるカットとなっています。
4.アフロカット
頭と耳周辺の毛を伸ばして丸くカットするスタイルで、前述のマッシュルームカットと少し似ています。
しかし、アフロカットでは口の周りの毛並みに長さを持たせ、耳のラインとつなげて頭全体をひとつの球体のようにスタイリングするのが特徴です。
5.モヒカンカット
人間のモヒカンカットと同様に、頭頂部の毛並みが頭の中心に向かって立ち上がるようにカットしたスタイルです。
やんちゃで元気がいい印象を与えるため、オスのトイプードルを飼っている飼い主さんに人気があります。
6.バルーンカット
トイプードルのおしりの部分だけを丸く膨らませたような形にするカットです。
もこもこのパンツを履いているようにも見えるため、パンツカットとも呼ばれます。毛量の多い個体に特におすすめのスタイルです。
7.コンチネンタルクリップ
昔ながらのプードルのイメージといえば「これ!」と言われるほど、プードルの伝統的なカットスタイルです。
手足としっぽの毛先を丸くカットして残し、頭から胸にかけての毛並み以外を刈り込みます。
8.マイアミカット
コンチネンタルクリップよりもボディの毛を多く残し、足先としっぽの先だけを丸くカットするスタイルです。
ポンポンをつけたような見た目でかわいらしい印象になります。
9.ブーツカット
ボディを短めにカットし、手足のまわりにボリュームをもたせてブーツを履いたような見た目にカットするスタイルです。
視覚的に脚長効果があり、スタイリッシュな印象に仕上がります。
足元の毛足が長くなるため、散歩の後は手入れが必要です。
10.ハートカット
おしりや背中など、ボディの一部分の毛を長めに残してハート型にカットするスタイルです。
ハート型に残した部分に赤やピンクでカラーリングを施すとかわいらしさがUPします。
個性的なデザインを好む飼い主さんに人気です。
トイプードルのカットにかかる費用は?
トイプードルのカットにかかる費用はお住まいの地域や店舗によって異なりますが、一般的な相場は5,000円~1万円です。
基本的なシャンプー・カットのほかに、爪切りやハサミでの仕上げなどオプションを付けることで価格が変わります。
オーダーしたカットのデザインも料金を決める要素のひとつです。
また、毛の絡まりがひどく毛玉ができている場合や、トリミング時に暴れてしまう場合はそのぶん手間と人件費がかかるため、追加料金がかかるケースも考えられます。
カットにかかる追加料金を抑えるコツは、自宅でこまめにブラッシングをして毛玉を発生させないようにすることです。
次のトリミングまでの間にシャンプーも済ませておくと、より良い状態が保てます。
より費用を抑えたい場合は体毛を短く刈り込むデザインを選ぶのがおすすめです。
短く刈り込んでおけば毛が伸びるまで時間がかかり、毛玉も発生しにくくなります。
ただし、毛並みを短くすると体毛によって暑さや寒さから身を守る効果が低くなるため、熱中症対策や防寒に気をつけましょう。
お気に入りのカットで快適にかわいらしく
シングルコートでくるくるとカールした毛並みが魅力的なトイプードルは、カット次第でさまざまなスタイルが楽しめるおしゃれな犬種です。
抜け毛が少なく大変飼いやすい反面、毛玉ができやすいという性質もあります。
しかし、日々のブラッシングを行い、適切なトリミングやカットを施すことで快適に過ごすことができます。
日頃の毛玉対策やお手入れでトリミングの追加料金を抑えることも可能です。
今回の記事を参考に、ご自宅のトイプードルにぴったりのカットスタイルを見つけて見てください。