ブロッコリーは犬にとって栄養豊富で安全な食べ物ですが、年齢や体調に応じて適切な量と与え方に注意が必要です。
下痢やアレルギーに気をつけるためには少量から始め、食べ方にも気をつける必要があります。特に腎臓病の犬にはカリウム含有量に注意が必要です。
では、何歳からブロッコリーを与えても大丈夫なのでしょうか?茎や葉の部分はどうでしょうか?そして、愛犬に最適なブロッコリーのあげ方・量とは?
この記事では、愛犬とブロッコリーの健康的な関係について詳しく解説していきます。
愛犬にブロッコリーを食べさせても良い
犬はブロッコリーを食べても基本的に問題はありません。
しかし、与える量や与え方には注意が必要です。
また、病気の種類によっては与えない方がよい場合もあります。
今回は、ブロッコリーの栄養素や効能、与え方の注意点についてご紹介します。
ブロッコリーは食べても良い
ブロッコリーは栄養豊かな野菜で様々な作用があります。
食べる量や食べ方次第で、愛犬の健康増進に役立つでしょう。
生のブロッコリーは房や茎も固く、消化しにくいため細かく刻んで与えるようにしましょう。
ブロッコリーを茹でると水溶性ビタミンがゆで汁に溶け出てしまいます。
短時間で茹でるようにしましょう。
電子レンジを使用すると栄養素のロスが減ります。
房の部分が黄色くなってくる場合がありますが、これはブロッコリーのつぼみです。
傷んでいるわけではないので食べても問題ありませんが、苦みがあったり触感が悪いので与えない方が良いかもしれません。
できるだけ新鮮なものを選び、新鮮なうちに与えましょう。
芯や茎
特に芯の部分は非常に固いため、茹でた後に皮を剥いて細かく刻みましょう。
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ブロッコリーの栄養素と愛犬への影響
ブロッコリーには様々な栄養素が含まれています。代表的な栄養素についてご紹介します。
ビタミン
ブロッコリーには複数のビタミンが含まれ、代表的なビタミンは「ビタミンA」「ビタミンC」と「葉酸(ビタミンB群)」「ビタミンE」です。
ビタミンA(βカロテン)
ビタミンAは目の機能や、皮膚や粘膜の健康を保つ働きがあります。
抗酸化作用もあります。
ビタミンC
100gあたり140㎎のビタミンCが含まれています。
この数字だけではわかりにくいのですが、みかんは100gあたり35㎎、イチゴは100gあたり62㎎ですので群を抜いて多く含まれています。
ビタミンCは抗酸化作用があり、活性酸素を取り除く働きがあります。
他には、コラーゲンの生成に必要な栄養素で、皮膚や粘膜の健康維持に欠かせません。
葉酸
100gあたり220㎎の葉酸が含まれており、これも群を抜いて多い含有量です。
葉酸はビタミンB12とともに赤血球の生成を助けるビタミンです。
ほかに、細胞の生産や再生を助ける働きがあり重要なビタミンです。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用をもち、身体の老化を抑える効果があります。
毛細血管を拡張して血行を良くしたり、悪玉コレステロールの酸化を防止して動脈硬化を予防するなどの作用があります。
ミネラル
ブロッコリーに含まれるミネラルで有名なものはカリウムです。
カリウムはナトリウムを排出する働きがあり、塩分の調節をしてくれます。
食物繊維
食物繊維には不溶性と水溶性がありますが、ブロッコリーに主に含まれるのは不溶性繊維です。
ブロッコリー100gには食物繊維が5.1g含まれています。
食物繊維が多いことで有名なゴボウには100gあたり5.7g含まれていますので、ブロッコリーには見た目以上に食物繊維が含まれていることがわかります。
スルフォラファン
スルフォラファンとはブロッコリーに含まれるファイトケミカルの一種です。
ファイトケミカルとは、植物が紫外線や昆虫などの有害なものから身体を守るために作り出される物質で香りや辛味、ねばねばなどの成分のことです。
スルフォラファンを摂取することで身体の解毒力や抗酸化力を高めることができます。
愛犬にブロッコリーを与えるメリット
栄養豊富なブロッコリーですが愛犬にとってどのようなメリットがあるのでしょうか?
皮膚や粘膜の健康維持
ブロッコリーはビタミンCを豊富に含む野菜です。
ビタミンCはコラーゲンの生成を促すと言われているため皮膚や粘膜の健康維持に役だちます。
体の強化・調整
ビタミンCは皮膚や粘膜の健康維持に役立つだけでなく、免疫力を高める効果があるといわれています。
ほかに、スルフォラファンは、抗酸化作用や解毒作用がありがんの予防や老化の防止が期待できます。
便秘解消
ブロッコリーには食物繊維が多く含まれますので、摂取することで腸内環境を整え便秘解消に役立ちます。
たくさん摂取すると反対に便秘になることがありますので注意が必要です。
血流改善
ブロッコリーに含まれるビタミンEは毛細血管を拡張し血行を改善する効果があります。
また、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ動脈硬化を予防するなどの作用があり、血流改善に効果が期待できます。
愛犬にブロッコリーを与えて良い量
愛犬の体格 | 食べてもよい量 |
超小型犬 | 8~25g |
小型犬 | 50g |
中型犬 | 80~90g |
大型犬 | 100g |
犬の大きさごとに表にしてください。
与えてもよい副食の量は1日に必要なカロリーの10~20%です。
他にも副食をあげる場合には量が変わりますので再計算が必要です。
愛犬にブロッコリーを与える時の注意点
愛犬にブロッコリーをあげてもよいことがわかりましたが、あげ方や健康状態によっては注意点が必要です。
茹でて細かく刻んであげる
ブロッコリーは繊維分が多く、特に茎や芯の部分は硬いので消化が悪いです。
そのため、与える前に茹でて柔らかくし、刻んでから与えましょう。
茹ですぎるとビタミン類が水に溶けだしてしまいます。
電子レンジで加熱した方が栄養素の流失は防ぐことができます。
アレルギー
ブロッコリーに対してアレルギーを持つ場合があります。
とくに初めて食べる場合は極少量にしましょう。
食べた後に痒がったり、皮膚が赤くなったり、嘔吐下痢といった症状が起こらないか確認しましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/6
毎日与えない
ブロッコリーは栄養豊富な野菜ですが、毎日与えると栄養のバランスが悪くなる可能性があります。
ドッグフードをメインにし、副食は同じものを続けないようにしましょう。
病気を持っている場合
何らかの病気を持っている場合は、与える前にかかりつけの獣医師に相談しましょう。
栄養豊富だからとあげてしまうと、病状が悪化する可能性があります。
甲状腺機能低下症
ブロッコリーはアブラナ科に属しキャベツなどの仲間です。
アブラナ科の野菜にはグルコシノレーという成分が含まれていて、体内でゴイトロゲンに変換されます。
これはヨウ素の吸収を妨げてしまいます。
その結果、甲状腺ホルモンの分泌に悪影響を及ぼし、甲状腺機能低下症を引き起こす可能性があります。
尿路結石症
ブロッコリーにはシュウ酸が含まれているため、尿路結石を引き起こす可能性があります。
また、過去に尿路結石と診断された場合は与えない方が無難です。
特にオスは尿道が細く結石がつまりやすくなります。
尿路閉塞が起こり排尿できなくなると、尿毒症を引き起こし命にかかわります。
ブロッコリーを好んで食べる犬は排尿の状態のチェックを欠かさないようにしましょう。
腎臓の病気
ブロッコリーにはカリウムが豊富に含まれています。
腎不全の治療で、カリウム制限を行っている場合は特に生のブロッコリーは与えない方がよいでしょう。
与えたい場合は、必ず茹でてカリウムの量を減らすようにしましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/280
愛犬に冷凍のブロッコリーを与えても良い?
冷凍状態のブロッコリーは内臓を冷やしてしまい下痢の原因になる場合があります。
冷凍ブロッコリーは必ず解凍して与えましょう。
愛犬にブロッコリースプラウトは食べさせて良い?
スプラウトとは、穀類や野菜などの種を発芽させたものです。
生育段階の野菜なので、成長した野菜に比べて栄養価が高く特に鉄分はブロッコリーよりも多く含まれています。
ビタミン類も多く含まれますので、1日に5g程度までは与えても問題ありません。
しかし、スルフォラファンは多量に摂取すると消化管に対して軽度の刺激があるとされています。
ごく少量与える程度にとどめましょう。
愛犬にブロッコリーを食べさせると健康になる!
ブロッコリー好きな犬は多く、栄養価の高い野菜で健康な毎日の助けになります。
紹介した1日に食べてもよい量を参考に、偏らないように気をつけてください。
ただし甲状腺や尿路結石、腎不全などの病気がある犬には与えない方がよいでしょう。
あげてもよいか心配な場合は獣医師に相談しましょう。