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【獣医師監修】犬はみかんを食べてもOK!腎臓への影響、皮や薄皮はあげて良い?

最終更新: 2024.05.29
【獣医師監修】犬はみかんを食べてもOK!腎臓への影響、皮や薄皮はあげて良い?
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人間が食べているものを愛犬にも食べさせたいと思う飼い主さんも多いと思います。

しかし、実際に食べさせてもいいのか迷うことが多いのではないでしょうか。

実は、注意すべきポイントを押さえていれば犬も食べることができる食べ物はたくさんあります。

今回は、みかんをテーマにドッグフードの代わりとして食べても大丈夫なのか、犬がみかんを食べることによる健康上のメリットやみかんを食べる際の注意点、美味しくみかんを食べるコツや簡単なレシピを厳選して紹介します。

これを読んで、ぜひ愛犬と美味しくみかんを食べてください。    

 

犬はみかんを食べてもOK!でも皮や種に注意!

犬は基本的にみかんを食べることができます。

みかんには、多くのビタミン、ミネラルなどの栄養素がふくまれており、甘みもあるため好んで食べる犬も多いと思います。

しかし、みかんを与える際に注意するポイントもありますので、飼い主さんは、しっかりと知識をつけて愛犬にみかんを与えるようにしましょう。

みかんの果肉

みかんの果肉は犬に与えても良い部位になります。

ただし、みかんは水分を多く含んでいるため、大量に摂取するとお腹や体を冷やし下痢や嘔吐などの症状が出てしまう可能性があります。

愛犬にみかんを与える場合は適切な摂取量を与えるようにしましょう。

みかんの皮や種

みかんの皮や種は消化しづらいため、犬に与えることはおすすめできません。

また、みかんの外皮はもちろんのことですが、人間であれば食べれるみかんの薄皮や白い筋も食物繊維を含んでいるため、犬にとっては消化しづらい部位です。

そのため愛犬にみかんを与える場合は、できるだけ薄皮を取り除いてみかんの果肉の部分のみ与えるようにしましょう。

犬の手作りご飯を始める時に知っておくべき注意点と基礎知識

愛犬与えて良いみかんの量

犬の体重 1日のみかんの適正摂取量
超小型犬(3kg) みかん1/2個
小型犬(5kg) みかん1~1.5個
中型犬(10kg) みかん2~2.5個
大型犬(30kg) みかん3.5個〜

※健康な成犬の場合です。 ここで言うみかんは、Mサイズ(100g)を指します。

みかんは、多量の栄養素、ビタミン、ミネラルを含んでいるためぜひ、愛犬にも食べさせてほしい食品です。

しかし、愛犬の健康に良いからと言って食べさせすぎると栄養過多になります。

また、みかんは水分を多く含んでいるため、下痢や嘔吐などの消化器症状を呈することがあり逆効果になってしまいます。

そのため、みかんを与える際にはおやつとして与え、主食のドッグフードの栄養を阻害しないような量を与えることがおすすめです。

 

愛犬にみかんを食べさせる時の注意点    

みかんが愛犬の健康に良いことは分かりましたが、与える際に気をつけるべきポイントもあります。

ここからは、愛犬にみかんを与える際の注意点を解説していきます。

愛犬にみかんのアレルギーがないかチェック

みかんに対して、アレルギーを持つ犬は少なからず存在しています。

主な症状として、下痢や嘔吐、元気がない、目が充血するといった症状が出るようです。

もし、このような症状が見られた場合には、獣医さんにすぐ診てもらうようにしましょう。

また、薬を飲んでいる犬にみかんを与える際には、みかんによって薬の作用が強くなってしまう場合があるといわれています。

なので、獣医さんに相談してから与えるのがいいでしょう。

https://coco-gourmet.com/archives/6

犬にはみかんの加工品は与えない

みかんには、さまざまな加工品がありますが、犬だけが食べるドッグフードとは違い、砂糖や添加物など犬にとっては中毒や過剰摂取となる要素が入っていることが多いです。

なので、加工品は食べないように注意してください。

他にも、グレープフルーツは同じ柑橘類でも酸味が強いので、犬は好まないことが多いようです。

愛犬にみかんを与えすぎない

ドッグフードのような主食感覚でみかんを与えすぎてしまうと、みかんは水分を多量に含むため下痢を引き起こす原因となります

あくまでも主食はドッグフードで間食として、少量のみかんを与えることがおすすめです。

犬に与える前に外皮や種は必ず取り除く

犬にみかんを与える際は、みかんの外皮や種などは必ず取り除いて置きましょう。

みかんの外皮や種は消化しづらいものであり、外皮には農薬やワックスなどが付着している可能性があります。

また、みかんの薄皮も食物繊維を含み、犬にとって消化吸収しづらい部位であるため、消化不良を起こさないようになるべく取り除いて与えてあげた方が良いでしょう。

与えるときは細かく刻む

犬の中には、咀嚼せずに飲み込んでしまう子もいるので、あまり大きいサイズのみかんを与えてしまうと一気に飲み込んでしまいお腹の調子を崩す可能性もあります。

そのため、みかんを犬に与える時は細かく刻むようにしましょう。

病気の愛犬にみかんを与えて良い?

みかんはさまざまな栄養素を含んでおり、愛犬の健康維持のために優秀な食品となりえますが、みかんを病気の子に与える場合には注意が必要です。

腎臓病

みかんは、カリウムを含んでいます。 カリウムは基本的に愛犬の体に良い影響をもたらしますが、腎臓病の子の場合、カリウム摂取量を制限する必要がある子もいます。

腎臓病に罹患している子の場合は、みかんを与える際には獣医さんと相談して与えるようにしましょう。

https://coco-gourmet.com/archives/280

心臓病

みかんに含まれるカリウムは、不整脈など心臓疾患をもっている子においても摂取制限する必要があります。

そのため、心臓病や不整脈を持っている子にみかんを与える場合は注意が必要です。

https://coco-gourmet.com/archives/288

犬の健康にみかんの栄養素が与える影響    

みかんは、ビタミン、ミネラルを多量に含んでおり、犬がたべても問題ないとされる果物の一つです。

ここからは、みかんに含まれる栄養素と愛犬の体に与える影響について解説していきます。

βカロテン

βカロテンは、体内でビタミンAに変換され皮膚や粘膜、目の健康を保つ働きをもっています。

また、βカロテンには、先述したビタミンCと同様に抗酸化作用があり、肥満や様々な病気で発生した活性酸素による酸化で細胞が傷害を受けるのを防ぎます。

みかんはβカロテンを多量に含むため、ぜひ愛犬にたべさせてあげたい食品の一つです。

ビタミンC

みかんは100gあたり35mgと多量のビタミンCを含んでいる果物です。

ビタミンCは、肥満や疾患などにより発生した活性酸素が細胞や遺伝子を障害することを防止する抗酸化物質の一つです。

このような抗酸化物質は摂取することにより、皮膚や粘膜を正常に保つことができ免疫力をあげることができます。

犬は体内でビタミンCを合成できる動物ですが、様々な疾患で不足しがちになる可能性もありますので、みかんを与えることで積極的にビタミンCを摂取していきましょう。

クエン酸

クエン酸は体内の細胞にエネルギーを補給し疲労を回復する効果があります。

お散歩などでたくさん運動した後のエネルギー補給としてみかんを与えてあげるのも良いでしょう。

カリウム

みかんには、多量のカリウムが含まれています。

カリウムは、体内の過剰な塩分を排出し、高血圧予防やむくみをとる働きがあります。

しかし、腎臓病や心臓病の子の中にはカリウム制限をする必要がある子もいます。

そのような子にみかんを与える際には、獣医師さんと相談の上与えるようにしましょう。

セルロース

 

みかんの薄皮にはセルロースとよばれる食物繊維が含まれています。

食物繊維は、腸内環境を整えてくれる作用を持っていますが、多量に摂取してしまうと逆に腸内環境を乱してしまう原因となりますので、注意が必要です。

そのため、みかんを犬に与える際には薄皮部分はできるだけ取り除いて果肉のみ与えるようにしましょう。

ペクチン

ペクチンは水溶性の食物繊維の一つです。

水溶性の食物繊維は、水分を吸収して腸管をゆっくり通過するため、満腹感や血糖値のコントロールに役立ちます。

また、体内で余分になったコレステロールを吸着して便として排泄することもできます。

ヘスペリジン

みかんには、ヘスペリジンと呼ばれる成分が含まれており、人では血流改善作用やストレス軽減に有用であると言われています。

犬にとってもみかんを与えることで血流改善やストレス軽減などの作用が得られる可能性があります。

βクリプトキサンチン

βクリプトキサンチンは、βカロテンと同様にビタミンAに変換され抗酸化物質として細胞が活性酸素によって障害を受けるのを防ぎます。

また、人ではβクリプトキサンチン濃度が高い人ほど肝機能障害や動脈硬化、インスリン抵抗性といった生活習慣病のリスクが低いことが報告されています。

みかんには、βクリプトキサンチンが多く含まれているので、愛犬にみかんを食べさせることによってこのような疾患の予防や進行抑制につながることが期待できます。

水分

みかんの約87%は水分で構成されています。

そのため、夏場の暑い時期の熱中症予防や、脱水傾向にある子、運動後の子への水分補給としてみかんは非常に優秀な食品になりえます。

みかんを食べるメリットとは

みかんには、多くの栄養が含まれていますが、愛犬にみかんを与えるとどのようなメリットが得られるのでしょうか?

愛犬にみかんのアレルギーがないかチェック

みかんに対して、アレルギーを持つ犬は少なからず存在しています。

主な症状として、下痢や嘔吐、元気がない、目が充血するといった症状が出るようです。

もし、このような症状が見られた場合には、獣医さんにすぐ診てもらうようにしましょう。

また、薬を飲んでいる犬にみかんを与える際には、みかんによって薬の作用が強くなってしまう場合があるといわれています。

なので、獣医さんに相談してから与えるのがいいでしょう。

https://coco-gourmet.com/archives/6

犬にはみかんの加工品は与えない

みかんには、さまざまな加工品がありますが、犬だけが食べるドッグフードとは違い、砂糖や添加物など犬にとっては中毒や過剰摂取となる要素が入っていることが多いです。

なので、加工品は食べないように注意してください。

他にも、グレープフルーツは同じ柑橘類でも酸味が強いので、犬は好まないことが多いようです。

みかんの抗酸化作用で老化予防を

みかんにはカロテノイドの一種であるβカロテンやβクリプトキサンチンという強い抗酸化作用を持つ色素が含まれています。

カロテノイドは、活性酸素の発生を抑制したり、取り除く作用があり、動脈硬化や老化の予防などに効果を発揮します。

主食のドッグフードの他に、みかんを食べることによってカロテノイドを摂取することが可能になり、愛犬の健康維持に役立つのでぜひ食べさせてあげましょう。

みかんで疲労の回復やエネルギー補給

みかんには、体内の細胞にエネルギーを補給し疲労を回復するクエン酸が含まれています。

犬はみかんを食べることによって、クエン酸を摂取でき、疲労物質である乳酸をエネルギーに変換することができます。

また、水分も多量に含んでいます。

お散歩などでたくさん運動した後のエネルギー補給や水分補給としてみかんを与えてあげるのも良いでしょう。

みかんのビタミンでお腹の調子が良くなる

みかんにはペクチンと呼ばれる良質な水溶性の食物繊維が含まれています。

水溶性の食物繊維は、水分を含むことにより便に柔らかさを与え便秘を改善するなど整腸作用があります。

他にも、血液中のコレステロールを下げて、善玉のコレステロールを増やす作用もあります。

また、ビタミンAやビタミンCなどの抗酸化作用をもつビタミンは、腸粘膜の健康を保ち、整腸作用や免疫力を向上させる作用もあります。

みかんの缶詰やみかん以外の柑橘系の果物は上げて良い?

みかんの缶詰

みかんの缶詰は、砂糖漬けなどにされており、犬にとっては砂糖の過剰摂取につながることが多いです。

また、添加物も含まれている可能性が高いです。

そのため、みかんの缶詰を愛犬に与えるのは控えたほうが良いでしょう。

グレープフルーツ

グレープフルーツの果肉の部分には、「フラノクマリン」という物質が含まれており、薬の分解を遅らせてしまいます。

なにか薬を服用中の場合は薬が効きすぎる可能性があるため、グレープフルーツを犬に与えることはおすすめしません。

その他、八朔やブンタン、ダイダイなども同様にフラノクマリンが含まれている柑橘系の果物ですので注意が必要です。

愛犬にみかんを美味しく食べさせるコツ&レシピを紹介   

犬が美味しくみかんを食べるためには、前述したように、中毒性や消化しづらい外皮や種は必ず取り除いておきます。

白いスジや薄皮なども一緒に食べさせる人もいるようですが、できるだけ取り除いておくと、消化不良を起こしにくいといわれているのでおすすめです。

果肉だけで食べても、消化しづらいこともあるので、最初は少量ずつ与えて様子を見るといいでしょう。

みかんをそのまま食べるといった方法もありますが、ここでは、3つのみかんレシピを紹介します。ぜひ、調理の参考にしてください。

芋みかんで犬もおいしく!

用意するものは、さつまいも70gとみかん5粒と水大さじ1です。

  • 芋は皮をむき、1センチ程度の輪切りにした後、10分ほど水にさらす
  • シリコンスチーマーに全ての材料を入れて2分チンする。水分不足なら水を足してさらにチン
  • 潰してから好きな形を作って完成

一手間を加えることで、かわいいおやつに大変身します。

特別な日に作ってみてはいかがでしょうか。

みかんジュースで愛犬の水分補給を

用意するものは、みかん80g(薄皮除く)と水80mlです。

みかんと水をミキサーにかけ器に入れるだけで完成です。

加工品のジュースは犬にとっては中毒性のあるものが多いので、ジュースで与える場合は手作りで作るようにしましょう。

食感が新しい!みかんグミ

用意するものは、みかん150gと粉ゼラチン15gと蜂蜜小さじ1を用意します。

  • みかんは細かく切ってボウルに入れてゼラチンを加えて潰しながらかき混ぜる
  • 鍋に入れて弱火で沸騰しない程度に2分ほどかき混ぜるか、電子レンジで500W1分半程度加熱する。蜂蜜を入れるのは、このタイミング
  • ラップを敷いた状態の容器に流し入れ、粗熱を取ったあとに冷蔵庫で冷やし、固まったら切り分けて完成

蜂蜜は犬が食べても大丈夫とされていますが、腸内環境が成熟しきっていない子犬や、免疫力が落ちているワンコには毒になってしまうので、不安であれば蜂蜜は入れなくても大丈夫です。

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犬にみかんを与えても大丈夫!だけど与えすぎには注意    

犬にとっても、みかんは栄養素の高い食べ物ですが、与えすぎは身体を壊す原因にもなるので注意してください。

みかんを食べた後、ウンチに粒が混じることがありますが、特に問題はないとされています。

みかんを食べる際にはできるだけ薄皮や白いスジまで取った状態で与えるのがベストです。

ドッグフードだけではなく、犬用のおやつとして特別な日に前述したレシピで料理してみるのもいいかもしれません。

注意事項を正しく守って、愛犬と一緒に美味しくみかんを食べてください。

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