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犬の目の周りが赤茶色に変色してしまう「涙やけ」という症状。
目に関することだけに、視力に悪影響が出ているのではないかと心配する飼い主さんも多いのではないでしょうか。
涙やけの原因は、文字通り涙です。そもそも涙は目を保護する役目を担っているのですが、どのようなときに涙やけを起こしてしまうのでしょうか。
この記事では、犬の涙やけについて詳しく解説しています。
涙やけになってしまったときのお掃除のしかたや注意点についても解説しているので、是非参考にしてみてください。
犬の涙やけとは？
元々、涙には目を保護する役割があります。
目の表面を水で覆うことで乾燥を防ぎ、外界の刺激から守ったり、酸素や栄養を目に届けたりするなどいろいろな役割を果たしているのです。
涙は98％が無色透明の水です。
目にある涙腺と呼ばれる器官から分泌されており、その水は目頭にある涙点という穴に吸い込まれ、鼻涙管という管を通って最終的に喉から吸収されていきます。
こうして常に清潔な水が涙として目を守るようになっているのです。
本来涙は目からあふれ出るほど分泌されることはないのですが、何らかの理由で涙が目からあふれ出し、涙に含まれている成分で目の周りの毛が赤茶色く変色してしまう、それが「涙やけ」です。
白や薄い毛色の犬だと非常に目立ってしまうため、心配する飼い主さんも多いです。
涙やけができる原因
涙やけの原因は大きく分けて3つです。
- 排出がうまくいっていない
- 涙の産生量が多すぎる
- それ以外
となります。
排出がうまくいっていない
特に鼻涙管がつまってしまうというケースが多く見られます。
外側からマッサージすることで改善することもありますが、鼻涙管洗浄という処置が必要なケースもあります。
これ以外にも、元々涙点の場所が浅く涙の排泄が苦手、目の周りの筋肉が未発達で涙の排出が十分に行われていないといったことが理由の場合もあります。
愛犬の涙やけの理由を把握して、病気のサインなどを見逃さないようにすることが大切です。
涙の産生量が多すぎる
まず涙の産生量が多すぎて、目からあふれ出してしまっている場合。
角膜への刺激や目の痛みがあると、それが原因で涙が通常より多く産生されることになります。
角膜への刺激で多いのがまつげの異常です。
まつげの向きや生える場所に異常があると、まつげが常に目に当たって刺激になってしまいます。
また、角膜に傷があったり、目が炎症を起こしていたりすると痛みによって涙が大量に産生されます。
失明に繋がる重大な病気である可能性もあるので、注意しなければいけません。
涙が排出されるルートに異常があると、涙がうまく抜けていかず目からあふれてしまうことになります。
https://coco-gourmet.com/archives/195
犬の涙やけのホウ酸水を使った取り方と注意点
涙やけをきれいに取ってあげたいときは、どうすればいいのでしょうか。
まずカチカチに固まってしまっている場合は、蒸しタオルでふやかしたあと、のみ取りコームなどを使って取ってあげるといいでしょう。
また、涙やけを起こしやすい犬であれば、毎日目元を濡らしたコットンなどで優しく拭いて上げるのがおすすめです。
ただし、あまり力を入れないことです。
グイグイ力を入れると犬が痛がる上、目を傷付けてしまう危険があるので、あくまで優しくケアしてあげることを忘れないようにしましょう。
変色してしまった被毛をきれいにする方法はいろいろありますが、どの方法が愛犬に適しているかは試してみるまで分かりません。
いきなり使うのではなく、変色してしまった被毛を少し切り取って試すようにしましょう。
涙やけの取り方の方法の1つが、ホウ酸水を使うというものです。
ホウ酸水は殺菌作用と防腐作用があるため、目元をきれいにするだけではなくそれ以上の汚れを防止することも期待できます。
ホウ酸水を作るときは、水道水を使用しないようにします。
水道水は消毒のための塩素を含んでいるため、必ず精製水を使用しましょう。
また濃度は2％以下になるようにする、密閉できる容器に保存して２週間ほどで使い切るといった注意点も守るようにしましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/191
犬の涙やけのシャンプーを使った取り方と注意点
シャンプーできれいにしてあげるというのも、涙やけの取り方の１つです。
ただしシャンプーは毛の表面に付いた汚れを除去することはできますが、染みついてしまった涙やけをきれいに落とせる保証はないという点は気をつけておきましょう。
また使用するシャンプーは無香料、かつ漂白剤を使用していないものを選ぶことが大切です。
涙やけが慢性化していると、雑菌が繁殖して臭いが発生することがあります。
その臭いを取ろうと香料が添加されているものを選ぼうとする飼い主さんも多いのですが、これはおすすめできません。
犬は嗅覚が発達しているので、人間には心地良い香りでも犬は強く感じて嫌がることが多いからです。
特に目元は鼻に近いため、気を遣ってあげるようにしましょう。
漂白成分は刺激が強く、長期的に使い続けるのに適していません。
効果が分かりやすいのは魅力的ではあるものの、やはり一番大切なのは愛犬に優しい成分を選ぶことです。
犬の涙やけはトリミングで取るのが安全
涙やけを消すのではなく、涙やけを起こさないようにしてあげることも大切です。
目の周りの毛が伸びてくると、それが目に入ってしまい涙やけを起こしやすくなります。
そうならないためには定期的なトリミングで毛のお手入れを行うのが一番。
ただし目の周りは非常にデリケートな部分なので、トリマーさんに依頼するのが安全です。
飼い主自らトリミングするときは、愛犬のストレスにならないよう短時間でスムーズにカットしてあげることが大切になります。
傷付けてしまわないように、事前にしっかりとしつけを終えた状態で行うようにしましょう。
定期的にトリミングを行うことで、色が付いてしまった毛を取り除くことにもなるので、きれいな見た目を維持することができます。
愛犬の目の周りに注意しよう
涙やけそれ自体は病気ではありません。しかし症状が続く場合は一度獣医さんに相談し、原因を探るといいでしょう。
理由が分かれば、日常どのようなケアを行えばいいかも分かってきます。
犬種によって、あるいは毛の生え方によって涙やけを起こしやすいということもあるので、普段から愛犬の状態を観察する習慣を付けるようにするのがおすすめです。
また、フードの見直しなど直接のケア以外にもできる対策はいろいろあるので、そちらを試してみるのもいいでしょう。
