犬も人と同じく夏バテになることがあります。
愛犬が暑い夏にいつもと違う様子である場合、もしかしたら夏バテかもしれません。
この記事では、夏バテの症状、対処法などを解説しています。
「犬の夏バテの症状はどういったものなの?」 「夏バテを予防するにはどうすればいいの?」 とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
愛犬の夏バテの症状
暑い夏になると犬も人間と同じように夏バテをすることがあります。
人間の場合は、食欲がなくなったりしますが犬の場合は夏バテでどういった症状が現れるのでしょうか?
ここからは、犬における夏バテの症状についてそれぞれ解説していきます。
元気がない
犬の夏バテの症状として、いつもより元気がなくなるといった症状が認められます。
例えば、いつもはボール遊びに夢中になっているのに遊んでくれない場合や嬉しい時にしっぽを振っていたのが、しっぽを振らなくなる場合などがよく言われる例です。
こういった症状があると飼い主さんとしては、何か病気になっているんじゃないかと心配になりますよね。
病気との判断は、検査が必要であったり難しい場合が多いので心配な方は動物病院に連れていくようにしましょう!
食欲がない
犬の夏バテの症状として、人間と同じように食欲がなくなるといった症状がよくあらわれます。
例えば、普段と同じく元気なのに、ご飯は食べなくなってきた場合などが挙げられます。
食欲不振は病気のサインであることがありますので、一度動物病院に連れていき異常がないかどうか精査してみた方が安心です。
睡眠時間が長い
犬が夏バテになると睡眠時間が長くなることがあります。
日中も遊ばずにずっと寝ていることが多くなってきた場合は、もしかすると夏バテしているかもしれません。
人間も夏バテするとだるさから、なかなか動けず昼寝してしまったり睡眠時間も多くなりますので、犬も同じですね。
散歩や運動を嫌がる
散歩や運動を嫌がることも夏バテの症状としてよく認められます。
夏場は気温が高いのはもちろんですが、愛犬にアスファルトなどを歩かせる場合は、アスファルトの温度や照り返しによる愛犬への負担を考えなければなりません。
真夏のアスファルトの温度は、60度になることもありますし、地面に近い位置を歩き続ける犬にとっては照り返しによる暑さは体への負担が大きいです。
愛犬の散歩や運動に対する嫌悪感を避けるために、早朝や夕方気温が下がっているタイミングで散歩や運動をさせるようにしましょう!
下痢や嘔吐をする
下痢や嘔吐も、夏バテの症状として認められます。
しかし、下痢、嘔吐は夏バテ以外にも他の重大な病気によっても引き起こされます。
そのため、夏バテ以外にも重大な病気が隠れていないかどうかキチンと精査してもらうためにも動物病院を受診することをおすすめします。
夏バテによる胃腸炎の場合も、薬や皮下点滴などをすると調子がよくなることも多いです。
下痢や嘔吐などの症状があるときは、愛犬もしんどい思いをしていることが多いと思いますので早めに動物病院に連れて行ってあげるようにしましょう!
脱水症状
夏バテの症状の中で最も気をつけなければいけない症状が脱水症状です。
体の中で水分が失われると、元気がなくなるのはもちろんのこと、嘔吐や下痢などの激しい症状が認められるようになります。
脱水症状を起こしている場合は、点滴をすることにより改善してくれることが多いです。
お家で水を飲ませてあげることも重要ですが、飲ませる量も限界があり少し難しい部分があります。
脱水症状が認められた場合には、動物病院に連れていき点滴してあげるようにしましょう!
また、普段から脱水症状を起こさないようにこまめに水分を摂取させてあげることをおすすめします!
獣医師が教える愛犬の夏バテの症状と対処法!予防法やなりやすい犬種も
愛犬の夏バテの対策
愛犬の夏バテは、元気がないといった軽症のものから、脱水症状や嘔吐、下痢といった重症のものまで認められます。
このような夏バテを防ぐために飼い主さんができることは実は多々あります。
ここからは、飼い主さんが自宅でできる愛犬の夏バテの対策について解説していきます!
十分な水分補給
犬の夏バテに対しては、十分な水分補給が大切になってきます。
人間もですが、犬も体の中の水分量が減少し脱水してくると、脱水症状が認められるようになってきます。
犬の中には、夏場であっても自分から水を飲みたがらない子もいます。
そういった子にはお湯でふやかしたフードやウェットフードを与えたり、スポイトで水を飲ませてあげるなどの工夫をしてあげましょう。
脱水症状がひどく、元気消失や食欲不振、嘔吐、下痢などが認められた場合には、動物病院で点滴する必要があるかもしれませんので、一度受診してみましょう!
温度調節
部屋の温度調節は、夏バテを予防する上で非常に重要です。
暑いからといって、部屋をキンキンに冷えた状態にしていると外気温と室内気温の差が激しくなり自律神経が乱れ夏バテになっていきます。
部屋の温度は26〜28度に設定してあげるようにしましょう。
そして、夏場、散歩をする時間帯も早朝や夕方など比較的気温が低くなっている時に連れていくようにしましょう。
このような対策をすることで、外部と室内の気温差をなくすことができ、自律神経の乱れを防ぎます。
食事の工夫
夏バテの時の食事は、脱水を防ぐために十分な水分を与えるとともに、タンパク質やビタミンB1、ビタミンB2などのビタミンB群が含まれている食材を与えてあげることがおすすめです。
これらの成分は、疲労回復に非常に有用です。 愛犬にアレルギーがないならば、馬肉や豚肉などの良質なタンパク質を与えて疲労回復のための成分を補うことはおすすめです。
また、脱水を防ぐためにふやかしたフード、ウェットフードを与えることもおすすめできる方法です。
他にも水分補給できる食材として、スイカやきゅうりなどの夏野菜も犬に食べさせても大丈夫ですのでぜひ試してみてください。
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愛犬の夏バテと間違えられる病気
犬の夏バテは元気消失、食欲不振、嘔吐、下痢などの症状が認められますが、これらの症状は、実は他の病気と間違えやすいことがあります。
ここからは、夏バテとよく間違われやすい病気について解説していきます。
熱中症
熱中症は、夏バテと間違えやすい病気ですが、放っておくと命に関わる病気です。
以下のような症状が認められます。
- 体温上昇
- 嘔吐、下痢
- ショック症状 体を触ったらいつもより熱い
- 嘔吐や下痢をしている(血便が出ることが多い)
- ショック症状で立てない
などが飼い主さんが気づくポイントです。
夏バテで、血便やショック症状になることはほとんどありませんので、もし上記の症状が認められた場合は熱中症を疑いましょう。
熱中症の対処法としては、早急に体を冷やすことが大切です。
水を体にかけてあげた後、扇風機を当てて体の中の熱を気化熱として放出してあげましょう。
この時の注意点は2つあります。
1つ目は冷たすぎる水や氷水を使わないことです。
抹消の血管が締まってしまい熱が放出されづらくなります。
2つ目は、冷やしすぎないことです。
熱中症の時には体の中の体温調節能が正常に働いていないので、冷やしすぎると低体温になってしまいます。
体温はお家で計測することはなかなか難しく、大がかりな処置が必要、かつ命の危険性があるので、早急に動物病院に連絡を入れて連れていきましょう!
貧血
貧血も夏バテと間違えやすい症状です。
以下のような症状が認められます
- 口腔粘膜(歯茎の部分)がいつもより白っぽい
- 元気消失
- ふらつき
口腔粘膜(歯茎の部分)の色がいつもより白っぽくなっている場合は、夏バテではなく貧血がおこっているかもしれません。
貧血の原因によっては、耳の部分や目の白目の部分が黄色くなる黄疸が認められたり、血尿や茶色の尿が認められることがあります。
貧血を予防するためには、レバーやほうれん草などの食材がおすすめです。
もし、愛犬が貧血気味と言われているまたは診断されている場合は日頃からこういった食材を食べさせてあげることも貧血の対処法としては良いでしょう。
しかし、急にぐったりする場合はすでに重度の貧血がおこっている場合が多いです。
そのような場合は輸血が必要なこともありますので早急に動物病院に連れていきましょう。
脱水
脱水症状は夏バテと間違えやすい症状です。
夏バテも進行すると脱水症状を引き起こしますので、脱水は夏バテの症状の一つといってもいいかもれません。
しかし、脱水は夏バテ以外にも腎不全や糖尿病、膵炎、胃腸炎などさまざまな病気によっても起こりますので注意が必要です。
脱水がおこっている場合は、口の中の粘膜を触ってみて判断してみるのがわかりやすいでしょう。
犬の口の中は健康な子では唾液によって常に湿っている状態ですが、脱水を起こしている子では口の中はカピカピに乾いていることが多いです。
お家では、
- フードをふやかす
- ウェットフードを与える
- きゅうり
- トマト
- 果物
など水分量が多い食材をトッピングしてあげることがおすすめです。
自分で水を飲まない場合には嫌がらない程度にスポイトで水を飲ませてあげましょう!
脱水が重度に進行すると嘔吐や食欲不振などの症状が認められますので、そういった症状が認められた場合には、動物病院に連れていきましょう!
夏バテになりやすい愛犬の特徴
夏バテは基本的にどんな犬にも起こりえることですが、実は夏バテになりやすい犬には、さまざまな共通点があります。
愛犬が夏バテになりやすいかどうかチェックしてみましょう。
ダブルコート
ダブルコートとは、毛が2層構造になっている犬種のことです。
犬は、皮膚を外部の衝撃から守るオーバーコートと保湿、保温の役割を持つアンダーコートの2つを持つダブルコートの犬種と、アンダーコートを持たないシングルコートの犬種が存在します。
ダブルコートの犬種は毛が多く暑さに弱いため、夏バテになりやすいです。
ダブルコートの犬種としてよく挙げられるものは以下の通りです。
- ダックスフンド
- チワワ
- ポメラニアン
- ゴールデンレトリーバー
- 柴犬
愛犬がダブルコートの犬種に当てはまる場合は、夏バテに注意が必要です。
被毛が豊かな犬種
ダブルコートの犬種が夏バテになりやすいのと同様に毛が多い犬種も熱が放散されにくく夏バテになりやすいです。
被毛が豊かな犬種は以下の通りです。
- ウェルシュコーギー
- ビションフリーぜ
- シーズー
- サモエド
こういった犬種も毛が多く夏バテになりやすいので、愛犬が当てはまる場合は注意しましょう。
鼻が短い犬種
鼻が短い短頭種は、呼吸器系の疾患が多い犬種です。
犬は息を吐くことによって体の中の熱を発散します。
しかし、短頭種は呼吸器にトラブルを抱えていることが多くうまく体の中の熱を発散できないことが多いです。
鼻が短い犬種である短頭種は以下の通りです。
- パグ
- フレンチ
- ブルドッグ
- ボストンテリア
- シーズー
- ペキニーズ
こういった短頭種は体の中に熱がこもりやすく夏バテになりやすいので注意が必要です。
子犬、シニア犬
子犬やシニア犬などの高齢犬は、体の体温調節がうまくできない場合があるので、夏バテに注意が必要です。
ご飯をふやかしてあげたり、ウェットフードを与えたりでこまめな水分補給を行うようにしましょう。
また、子犬やシニア犬は特に脱水症状を起こしやすいので日頃から注意深く様子を確認してあげて食欲不振や元気消失がないかどうかをチェックしましょう!
肥満
肥満傾向の子は、体温調節がうまくできず、体の熱を放散しにくいため夏バテになりやすくなります。
普段の食事から、カロリー制限をしっかりしてあげたり、定期的な運動で代謝をあげることによりダイエットを行ってあげるようにしましょう!
コートが黒い犬
毛が黒い子は熱を吸収しやすく、体温が上がりやすいです。
若く健康な子でも、日中の暑い中での散歩はかなり負担になり夏バテの原因になります。
特に毛色が黒いフレンチブルドックなどの短頭種や毛色が黒いラブラドールレトリーバーなどは注意が必要です。
興奮させることも熱放散を妨げますので、興奮するような状態を作るのはおすすめしません。
夏場の暑い中の散歩やドッグランは控えてあげましょう!
愛犬の夏バテ防止グッズ
最近では、犬の夏バテを予防するための様々なグッズが販売されています。
暑いときの散歩や動物病院を受診する時などに夏バテ予防グッズを使ってあげることがおすすめです。
ここからは、愛犬におすすめの夏バテ予防グッズを紹介します。ぜひお試しください!
犬用クールベスト 国産保冷剤付き ひんやりベスト
このクールベストは、保冷剤を入れることが可能であり暑い夏の体温調節を手助けしてくれます。
通気性も良く柔らかい素材を使っており、保冷剤も直接肌に接触しないので、凍傷の心配もありません。
暑い夏場の散歩や外出、動物病院を受診する時などに使ってあげましょう!
犬用クールベスト 国産保冷剤付き ひんやりベスト
犬猫冷やす首輪 ペット用冷感首輪アイスタオル
このアイスタオルは、水に濡らして冷蔵庫で冷やすだけで何度も利用することができます。
クールベストやハーネスなど体全体が覆われる服が苦手な子でもアイスタオルで首だけ冷やしてあげるだけでも、夏バテ予防に繋がります。
何度も使えるコスパの良い商品ですのでぜひお試しください。
犬用 アイスクリーム無添加 6種類セット
このアイスクリームは馬肉や鹿肉などが配合されているものもあり、夏の暑い気温で疲れている愛犬の疲労を回復させてくれます。
おやつとして与えてあげることで、水分補給や夏バテ予防にも繋がりますので、ぜひ与えてあげるようにしてください。
夏バテの愛犬におすすめのご飯
愛犬が夏バテの時には、脱水症状を防ぐために水分補給ができる食事や疲労回復に役立つ食材を与えてあげることがおすすめです。
ここからは、夏バテの愛犬におすすめのご飯について解説していきます。
トッピング
愛犬が夏バテの場合には、水分が多く含まれている
- きゅうり
- トマト
- 梨
- りんご
- スイカ
などの果物がおすすめです。
また、疲労回復に役立つ良質なタンパク質やビタミンB群も含まれている豚肉や馬肉なども食欲を刺激しつつ疲労回復に役立つ成分を摂取することができます。
ぜひ愛犬の夏バテが疑わしい場合には、これらの食材を普段の食事にトッピングしてあげましょう。
ウェットフード、フレッシュドッグフード
ウェットフードはドライフードより水分量が含まれているため、夏バテ予防や脱水気味の愛犬の水分補給に非常におすすめです。
また、新鮮な野菜や肉類を使った手作りドッグフードであるフレッシュフードは、夏バテで食欲がない愛犬でも食べてくれる場合が多く栄養価も高いので愛犬の夏バテ予防、健康維持にもおすすめです。
ココグルメを紹介 ここまで、愛犬の夏バテにおすすめのご飯について解説してきました。
夏バテに対処するためには、水分摂取、栄養摂取できるご飯を与えてあげることが大切です。
愛犬の夏バテを予防してあげたいと考えている方には、「CoCo Gourmet」がおすすめです。
国産無添加の手作り食で、愛犬も美味しく食べてくれると口コミで話題のフードです。
- チキン&ベジタブル
- ポーク&ブロッコリー
- フィッシュ&パンプキン
の3種類があり、どれも嗜好性が高く、水分補給、栄養摂取ができるフレッシュフードであり、夏バテしやすい犬におすすめです。
ぜひ、愛犬の食事で迷われている飼い主さんは一度試してみてください。
老犬や子犬も夏バテ対策
老犬や子犬は、体温調節機能が弱い子が多く、夏場の暑い気候によって夏バテすることが多いです。
ここからは老犬や子犬でできる夏バテ対策について解説します。
老犬、シニア犬
老犬やシニア犬は、暑さを感じる感覚器官が鈍くなってきています。
そうすると体温が上がりすぎてしまったり、水分補給が遅れて脱水状態に陥ったりと夏バテの症状を起こしやすくなってしまいます。
温度管理
老犬、シニア犬は気温の上昇をなかなか感じにくく、夏バテになりやすいです。
老犬の夏バテを防ぐためには、温度管理が重要です。
なるべく老犬の体に負担がかからないように夏場はエアコンの設定温度を26-28度に設定してあげるようにしましょう。
水分補給
老犬は、喉の乾きも感じにくく水分摂取もなかなか行わない子が多くなります。
そのため、普段から愛犬の飲水量をチェックしてあげましょう。
体重1kgあたり70ml程度が正常な飲水量です。
3kgの子の場合は210ml程度ですね。
うちの子の飲水量が少し少ないかなと思う方は、ウェットフードやフレッシュフードなどの水分量が多い食事に変更したり、スポイトで水を飲ませてあげたりして、飲水量を確保しましょう。
子犬
子犬もまだ体の機能が成熟していないため、夏バテを起こしやすいです。
夏バテによって食欲不振が続くと子犬の場合はすぐに衰弱してしまうことがあるので注意が必要です。
水分補給
子犬も水分補給が大切です。
子犬は代謝能力が高いです。
好奇心も高いため水を飲むことも忘れて遊んでしまうことも考えられます。
子犬はすぐに脱水症状を起こし調子を崩しやすいので、こういった脱水症状を避けるために、こまめな水分補給が大切になります。
食事の見直し
子犬の夏バテによって食欲不振が続くと脱水症状や元気消失などを引き起こし、どんどん虚弱していきます。
そういった場合は、子犬の食欲を刺激できるようなニオイの強いウェットフードやフレッシュフードがおすすめです。
また、これらのフードは水分を多く含み、水分補給にも役立ちます。ぜひお試しください。
散歩の時間帯
散歩の時間帯も夏バテを予防するためには重要です。
部屋の温度がいくら低くても暑い時間帯に散歩に行くと外気との温度差で自律神経が乱れ夏バテになることがあります。
散歩に連れて行く時間帯は、早朝や夕方など気温が低い時間帯に連れていきましょう。
愛犬の夏バテを予防して暑い夏を乗り切ろう!
今回は、犬の夏バテの症状から対策や予防法について解説してきました。
夏バテは、人間と同じく元気消失や食欲低下などの症状があり、ひどくなると脱水症状を起こして重症化する場合もあります。
食事や散歩など飼い主さんができる対処法も多くありますので、ぜひ実践して犬と一緒に暑い夏を乗り越えていきましょう!