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【犬の画像診断ガイド】 犬のレントゲンとエコー検査の役割、画像検査でわかること

最終更新: 2025.11.10
【犬の画像診断ガイド】 犬のレントゲンとエコー検査の役割、画像検査でわかること
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 動物病院で行う血液検査は臓器の機能を調べるのに役立ちますが、それだけでは体の中の形や構造の変化まではわかりません。

 そこで重要になるのが、体の内部を視覚化する画像診断です。

 言葉を話せないワンちゃんの体内で何が起きているのかを詳しく知り、病気の原因特定や確定診断につなげるために欠かせません。

 この記事では、代表的な画像診断であるレントゲン検査とエコー検査に焦点を当てます。それぞれに得意分野があり、正確な診断には使い分けが重要です。

 骨や肺の全体像把握に強いレントゲンと、臓器の内部や動きを見るのが得意なエコーについて、具体的に何がわかるのかを詳しく解説します!

画像診断の必要性

 ワンちゃんの調子が悪そうで動物病院に行くと、体を触ったり聴診器をあてたりする身体検査や、血液検査をすることが多いですよね。

 血液検査は、肝臓や腎臓といった目に見えない臓器がきちんと機能しているか、働いているかを調べるのにとても役立ちます。

 でも、身体検査や血液検査だけではわからないことがあるんです。それが、体の中の形や構造の変化です。

 例えば、血液検査の数値が良くなかったとして、「じゃあ、その臓器は今、どんな形になっているの?」「何か悪いものができていない?」ということは、外から触ったり、血液を調べたりするだけではわかりませんよね。

 そこで登場するのが画像検査です。

 画像検査の必要性は、まさにこの体の内部を視覚化するという点にあります。

 言葉を話せないワンちゃんの体の中を直接見ることで、何が起こっているのかを詳しく知るための、とても大切な検査なんです。

 画像検査は、症状や他の検査から「もしかしてこの病気かな?」と疑われるときに、その原因を特定して確定診断につなげたり、病気の重さや広がりを判断したりするためにも欠かせません。

 画像診断と一口に言っても、代表的なものに「レントゲン検査(X線検査)」と「エコー検査(超音波検査)」があります。

 これらは、どちらが優れているというわけではなく、それぞれに得意分野があるんです!この2つの検査の使い分けが、正確な診断にはとても重要になってきます。

レントゲン検査でわかること

骨・関節(関節炎、骨折、脱臼、椎間板ヘルニアなど)

 レントゲン検査と聞くと、皆さんが一番イメージするのは骨ではないでしょうか。

 その通り、レントゲン検査の最大の得意分野は、骨や関節といった硬い組織を、白くはっきりと映し出すことです。

 ワンちゃんが急に足を引きずって歩いたり、抱っこしようとするとキャンと鳴いたり、どこか痛そうにしている時、その原因を探るのにとても役立ちます。

 例えば、高いところから落ちてしまった時の骨折や、ドッグランで他のワンちゃんとぶつかった時の脱臼などを調べるには、まずレントゲン検査が行われることが多いです。

 それだけではなく、シニア期に入ったワンちゃんがなんとなく動きにくそうにしている場合、症状が出にくい関節炎や、背骨が少しずつ変形してくる変形性脊椎症などが隠れていないか、その状態を確認するためにも使われます。

 また、特定の犬種で気をつけたい病気のチェックにも活躍します。

 例えば、ミニチュア・ダックスフンドさんなどで心配な椎間板ヘルニアの疑いがある時や、大型犬のパピー期に股関節の状態を調べるスクリーニング検査など、骨や関節の状態を正確に把握するために、レントゲンは欠かせない検査なんですね。

胸部(肺の様子、心臓の大きさ・形の異常)

 ワンちゃんが咳をよくする、なんだか呼吸が早いみたい……そんな時、動物病院では胸部レントゲンを撮ることがよくあります。

 これは、胸の中にある肺と心臓という、命に直結する大切な臓器の全体像をチェックするためなんです。

 まず肺の状態です。健康なワンちゃんの肺は、空気で満たされているので、レントゲン写真では黒っぽく映ります。

 ですが、例えば肺炎を起こしていたり、心臓病が原因で肺に水がたまってしまう「肺水腫」という状態になったりすると、肺が白っぽくモヤモヤと映ることがあります。

 また、肺がんなどの影がないかも確認します。次に心臓です。レントゲン検査では、心臓の大きさや形の異常を客観的に評価することができます

 心臓病があると、心臓に負担がかかって通常より大きくなってしまう「心肥大」が起こることがあります。

 心臓の大きさが基準と比べてどうなっているか、形がいびつになっていないかを見ることで、心臓病の診断や、その重症度を判断する大切な材料になります。

 他にも、咳の原因として小型犬に多い気管虚脱(気管の形の異常)なども見つけることができます。

 心臓の細かい動きをリアルタイムで見るのはエコー検査の役割ですが、大きさや形といった全体像を把握するには、胸部レントゲンが欠かせない検査なんです。

誤飲した異物の確認

 ワンちゃんの誤飲・誤食は、飼い主さんにとって本当にヒヤッとする出来事ですよね。

 「おもちゃの破片を飲み込んだかも」「目を離したすきに何か口にしたかもしれない」…そんな緊急事態に、レントゲン検査はとても重要な役割を果たします。

 「何か変なものを食べたかも」という疑いがある時、その異物が本当に体の中にあるのか、あるとしたら胃の中なのか、それとも腸の中なのか、どこにあるのかを迅速に確認できるのがレントゲン検査です。

 ただ、ここで知っておいていただきたい大切なポイントがあります。それは、レントゲン検査には映るものと映らないものがあるということです。

 例えば、金属類、食べてはいけない骨、小石、硬いプラスチックなどは、レントゲン写真に白くはっきりと映ります。

 一方で、布やスポンジ、ビニール、木製の竹串といったものは、残念ながらレントゲンにはとても映りにくいんです。

 じゃあ、映らなかったから安心かというと、実はそうとも限らないのが誤飲の怖いところです。

 たとえ異物そのものが写真に映らなくても、その異物が腸に詰まって腸閉塞を起こしかけていると、腸が異常に膨らんだり、お腹の中に特徴的なガスが溜まったりといった、危険なサインが見つかることがあります。

 レントゲンに映らないものが強く疑われる時は、バリウムなどの造影剤を使って詳しく調べることもありますよ。

エコー検査でわかること

各臓器の「内部」の状態

 エコー検査(超音波検査)は、ワンちゃんの体にやさしくゼリーを塗って、機械をそっとあてて体の中を見る検査ですね。

 レントゲン検査との違いで一番わかりやすいのは、このエコー検査は柔らかい臓器の内部構造を見るのがとっても得意だという点です。

 もしレントゲン検査が体全体の影絵だとすると、エコー検査は一つ一つの臓器を輪切りにして、その断面図をリアルタイムで見ているようなイメージなんです。

 レントゲンでは、肝臓や腎臓、脾臓、膀胱といった臓器は、なんとなく影としてしか映りません。

 でも、エコー検査を使うと、それらの臓器の大きさはもちろん、その中身がどうなっているか、とても高い解像度で詳しく観察することができるんですよ。

 例えば、肝臓の中身は均一か、ザラザラと荒れていないか。腎臓は正常な構造を保っているか。

 膀胱の中に何か沈殿物はないか。副腎という小さな臓器の大きさはどうか。

 または、吐いたり下痢したりしている時に、胃や腸などの消化管がちゃんと層構造を保っているか、変に厚くなっていないか、といったことまでわかります。

 健康診断や血液検査で、もし肝臓や腎臓の数値に異常が見つかった時、「じゃあ、その臓器は今、どんな形になってるの?」と、その原因を目で見て探るためにも、このエコー検査はとても大切な検査なんです。

腫瘍や結石の発見

 エコー検査がとても優れている点の一つに、体の中にできた病変を見つける能力の高さがあります。

 例えば、肝臓や脾臓、腎臓といった臓器の中や表面に、何か悪いしこりやできもの、つまり腫瘍ができていないかを調べるのに非常に役立ちます。

 エコー検査は解像度が高いので、時には数ミリ単位の小さな変化、腫瘍だけでなく嚢胞という水の袋や、膿瘍という膿のたまりなども見つけられることがあり、病気の早期発見につながります。

 また、結石を見つけるのもエコー検査の得意分野です。特に膀胱結石や腎結石、胆石などを探すのにとても有効なんですよ。

 ワンちゃんの結石の中には、レントゲン検査では白く映らずに見つけにくいタイプのものもあるのですが、エコー検査ならそういった石も発見しやすいという、大きなメリットがあります。

 ほかにも、お腹の中に水がたまる腹水や、胸に水がたまる胸水なども、レントゲン検査よりも早い段階で検出できることがあります。

「動き」の確認(心臓の拍動の様子、腸の動き)

 エコー検査には、レントゲン検査にはない、とても大きな強みがあります。それは、臓器の動きをリアルタイムで見ることができる点です。

 もしレントゲンが止まった瞬間の写真だとすると、エコー検査は今まさに起きている動画を見ているようなものなんです。

 この動きの確認が非常に重要なのが、心臓の検査です。心臓超音波検査、いわゆる心エコーと呼ばれる検査ですね。

 レントゲン検査では心臓の大きさや形の異常を見つけましたが、心エコーでは、その心臓がどのように動いているかを詳しく見ることができます。

 例えば、心臓の筋肉が元気に拍動しているか、血液の流れはスムーズか、逆流は起きていないか、心臓の中にある弁はちゃんと開いたり閉じたりしているか、心筋症などで心臓の壁が厚くなっていないか、などを詳細に評価します。

 咳が出たり、心雑音を指摘されたりしたワンちゃんの心臓病の診断や、その重症度を判断するためには、この心エコーは欠かせない検査なんです。

 また、心臓だけでなく腸の動きもわかります。お腹を痛そうにしていたり、吐き気が続いたりする時に、腸がしっかり動いているか、それとも動きが止まってしまって腸閉塞が疑われる状態なのか、といったことも評価できるんです。

 ワンちゃんの健康診断について、気になる方はこちらの記事から概要をご確認ください↓

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