わんちゃんと一緒に暮らしていると、もっと愛犬の体のことや気持ちをもっと知りたい、適切なケアをしてあげたいと思う瞬間がたくさんありますよね。
そんな時に目標になるのが、ペットに関わるさまざまな資格です。実はひと口に資格といってもその種類は多岐にわたり、学習内容や取得方法もバラバラなんです。
大きく分けると、国が法律に基づいて認定する国家資格と、民間団体や企業が独自に認定する民間資格の2つがあります。
自分がどのレベルの知識を求めているのか、将来その資格を活かしてどんなふうに働きたいのかによって選ぶべき道が変わってくるので、まずはそれぞれの特徴をしっかり理解しておきましょう!
ペットに関する資格
国家資格

国家資格とは、国の法律に基づいて個人の能力や知識が判定され、特定の職業に従事できると国から認められたものを指します。
現在、ペット業界における国家資格の一覧を見てみると、獣医師と愛玩動物看護師という2つの大きな柱があることがわかります。
これらは業務独占資格が含まれており、資格を持っていないと診療や看護といった特定の業務を行うことができません。
そのため社会的信用度やステータスが最も高く、就職や独立開業に直結するという非常に大きなメリットがあります。
もちろん、誰でも簡単に取れるわけではありません。指定された大学や養成所などの学校を卒業し、さらに年に一度の国家試験に合格する必要があるため、難易度は非常に高いです。
働きながら短期間で取得するのは難しいですが、その分だけ専門性は極めて高く、一度取得すれば更新などの手間はあっても一生ものの資格として自分を支えてくれます。
動物の命を預かる責任ある立場として、プロフェッショナルな道を極めたい方にとっては、目指すべき最上位の資格と言えるでしょう。
民間資格

国家資格と違って、もっと身近でバリエーション豊かなのが民間資格です。
例えば、トリミングサロンのトリマーさんや、しつけ教室のドッグトレーナー、お留守番を助けてくれるペットシッターなどがこれにあたります。
意外に思われるかもしれませんが、実はこうした職種は、法律上は資格がなくても仕事自体はできてしまう場合が多いんです。
けれど、大切な家族であるわんちゃんの命を預かる現場では確かな知識と技術が求められるため、プロとして活躍するためには、信頼できる団体の資格を持っていることが実務スキルの証明としてスタンダードになっています。
これから学びたい人にとって嬉しいのは、通信講座や一部独学で取得できる資格もあり、今のお仕事を続けながらでも無理なく目指しやすい点です。
愛犬のためのケアを詳しく学びたい飼い主さんにとっても、日々の暮らしにすぐに役に立つペット資格としてとてもおすすめです。
ただ、気をつけてほしいのが、民間資格は種類が本当に多くて、中身も信頼性もまさに玉石混交だということです。
せっかく頑張って取得するなら、業界内での認知度が高く、就職活動でもしっかりと評価される主催団体の資格を選ぶことが重要になります。
どんな目的で学びたいのかを整理して、自分にぴったりの資格を見極めていきましょう!
ペットに関する民間資格について気になる方は、こちらの記事でご確認いただけます↓
ワンちゃんのためのペット資格!国家資格との違いと、今注目の民間資格6選
獣医師

上記でもご紹介した国家資格の一つ、獣医師について少し詳しくご説明いたします。獣医師の先生といえば、わんちゃんの体調が悪い時に頼れる心強い存在ですよね。
診察をして病気の原因を突き止め、必要に応じて手術をしたりお薬を処方したりする。こうした動物への直接的な医療行為を行えるのは、法律で認められた獣医師だけに限られています。
その仕事内容は命に直結する責任重大なものばかりで、まさに動物医療のスペシャリストと言えるでしょう。
ただ、獣医師になるには非常に高度な専門知識が必要となり、その道のりは決して平坦ではありません。
獣医学課程のある大学に入学して6年間みっちりと学び、さらに難関の国家試験に合格して初めて免許を手にすることができるんです。
そのため取得の難易度は国内のペット資格の中で最も高く、もし社会人の方が「今から獣医師になりたい」と思い立ったとしても、大学受験からリスタートする必要があるというのが現実です。
もちろん、そのハードルの高さに見合うだけの魅力もたくさんあります。動物病院での臨床医だけでなく、公務員として検疫や公衆衛生に関わったり、企業で研究職に就いたりと活躍の場は幅広いです!
高度なスキルを持つ専門職なので平均年収も高水準で、何より社会的地位のある職業として多くの人から尊敬されています。
一生をかけて動物たちの命と向き合う、とてもやりがいのある仕事ですね。
愛玩動物看護師

最近ニュースなどで耳にすることも多い愛玩動物看護師は、動物医療の現場でいま特に注目されている新しい国家資格です。
もともと動物看護師というお仕事はありましたが、2022年に法律が変わって国家資格へと格上げされたことで、その役割やステータスが劇的に変化しました。
これまでの民間資格時代と何が一番違うのかというと、やはり法律で認められたできることが大幅に増えた点でしょう。
具体的には、獣医師の指示を受けることで、採血や投薬、カテーテル留置といった一部の診療補助を行えるようになりました!
これまでは獣医師しかできなかった医療行為を直接サポートできるようになったため、チーム医療において欠かせないパートナーとしての存在感が以前よりもぐっと増しています。
もちろん、その分だけ高度な専門知識や技術が必要になるため、これから資格を取るには大学や国が指定した養成所で3年以上学び、必要なカリキュラムを修めて受験資格を得なければなりません。
その上で年に一度の国家試験に合格する必要があります。取得のハードルは上がりましたが、国が認める専門職になったことで、給料や待遇面の改善が期待できるなど将来性も非常に明るいです。
わんちゃんたちの命をより近くで支えられる、とてもやりがいのある仕事と言えますね。