「愛犬が吐いてしまったけれど、次のご飯はいつ、何をあげればいいの?」と迷う飼い主さんは多いです。結論から言うと、1回吐いただけで元気があり、水が飲める成犬なら、2〜6時間ほど胃を休ませてから、消化の良いご飯をいつもの3分の1〜半分の量から再開します。子犬・老犬・小型犬や持病のある犬は長く食事を抜くと低血糖や脱水を起こすことがあるため、2〜3時間ほどで少量ずつ与えます。
この記事では、犬が吐いた後のご飯の再開のタイミング(何時間あけるか)、吐いた物の色や様子から見る様子見と受診の目安、食べていいものの一覧、量と回数、いつものフードへの戻し方、控えたいものをまとめました。
※何度も吐く、吐いた物に血が混じる、ぐったりしている、水も吐く、お腹が張って苦しそう、といった様子があれば、ご飯の工夫より先に動物病院を受診してください。
犬が吐いた後、ご飯はいつから?何時間あける?

吐いた直後の胃は刺激に敏感になっています。すぐにご飯を与えると、食べたものがまた刺激になって吐いてしまうことがあるため、少し時間をおいて胃を休ませてから、消化の良いものを少量ずつ再開するのが基本です。
元気と食欲がある成犬の場合
| タイミング | ご飯 | 水 |
|---|---|---|
| 吐いた直後〜1時間 | 与えない | 30分〜1時間ほどあけてから、少量(小型犬で大さじ1〜2杯)を様子を見ながら |
| 2〜6時間後(長くても半日) | 水を飲んでも吐かなければ、消化の良いご飯をいつもの3分の1〜半分の量から | 少量ずつ、回数を分けて |
| 翌日〜2、3日 | 吐かなければ、量を7〜8割→いつもの量へ。消化の良いご飯からいつものフードへ少しずつ戻す | いつも通り |
以前は「吐いたら1日絶食」と言われることもありましたが、長く絶食する必要はありません。2〜6時間を目安に、長くても半日程度で、少量から再開するのが今の一般的な考え方です。
子犬・老犬・小型犬・持病のある犬の場合
子犬や超小型犬は体に蓄えているエネルギーが少なく、食事を抜くと低血糖を起こすことがあります。老犬や、腎臓病・糖尿病などの持病がある犬も、絶食や脱水で体調を崩しやすいため、2〜3時間ほどで、消化の良いご飯をごく少量から与えてみてください。吐き続ける時や、水も飲めない時は、様子を見ずに動物病院に相談しましょう。
水の与え方
吐いた後は体の水分が失われていますが、一気にたくさん飲むと胃が刺激されて、水をそのまま吐き戻すことがあります。水は少量ずつ、30分〜1時間おきに与えましょう。がぶ飲みする子には、器の水を少なめにする、氷を1〜2個なめさせる、といった方法もあります。水を飲んでも吐かないことを確認してから、ご飯を再開してください。
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吐いた物の色・様子で見る「様子見でいい?病院へ行く?」
吐いた後のご飯をどうするかは、吐いた物の様子によっても変わります。片付ける前に、色・内容・回数・吐いたタイミングを確認しておきましょう。
| 吐いた物 | 考えられること | ご飯の対応・目安 |
|---|---|---|
| 白い泡・透明の液 | 空腹で胃液を吐いた、胃の刺激 | 1回で元気なら様子見。少し時間をおいて少量から。空腹で繰り返すなら食事の回数を増やす |
| 黄色・緑っぽい液 | 胆汁。空腹の時間が長い時(早朝や食事の間隔があいた時)に多い | 1回で元気なら様子見。1日の量を3〜4回に分け、寝る前に少量与えると減ることがある。続くなら受診 |
| 食べたばかりの未消化のフード | 早食い・食べ過ぎ・食後すぐの運動。吐き出し(吐出)のことも | 元気なら様子見。次からは少量ずつ、早食い防止の器や回数を分ける。繰り返す時は受診 |
| 草と一緒に吐く | 胃のむかつきで草を食べたことが多い | 1回で元気なら様子見。頻繁なら受診 |
| 茶色・コーヒーかすのようなもの、赤い血 | 胃や食道からの出血の可能性 | ご飯は与えず、すぐに動物病院へ |
| おもちゃ・ひも・骨などの異物 | 誤食。まだ残っている可能性も | ご飯は与えず、動物病院へ連絡 |
| 何度も繰り返す、吐こうとして吐けない | 胃腸炎、膵炎、異物、胃拡張・胃捻転などの可能性 | ご飯は与えず、すぐに動物病院へ(吐けずにお腹が張っている時は緊急) |
吐いた物の色や原因についてさらに詳しくは、次の記事も参考にしてください。
犬の嘔吐する原因と対処法は?すぐに病院へ行った方が良い場合も
犬が吐く時に考えられる意外な原因とは?日頃からできる対策も紹介!
犬が吐いた後に食べていいもの一覧

吐いた後のご飯は、「脂質が少ない」「消化しやすい」「味付けしていない」「人肌くらいの温度」「やわらかい」の5つがポイントです。犬に与えやすい食べ物と、100gあたりのエネルギー・脂質を一覧にしました。
| 食べ物 | エネルギー | 脂質 | 与え方のポイント |
|---|---|---|---|
| おかゆ(白米の全がゆ) | 65kcal | 0.1g | やわらかく煮て、ささみや野菜と混ぜる。吐いた後の主食の定番 |
| 鶏ささみ(茹で) | 98kcal | 0.8g | 茹でて細かくほぐす。茹で汁を加えると水分もとれる |
| 鶏むね肉(皮なし・茹で) | 105kcal | 1.9g | 皮と脂を取り除き、茹でて細かく |
| 白身魚(たら・茹で) | 72kcal | 0.2g | 骨を取り、茹でてほぐす。鶏肉が合わない子に |
| かぼちゃ(加熱) | 78kcal | 0.3g | 皮と種を取り、やわらかく煮てつぶす。少量をトッピングに |
| さつまいも(蒸し・皮なし) | 131kcal | 0.2g | 加熱してつぶす。量は控えめに |
| りんご(皮なし・すりおろし) | 53kcal | 0.2g | すりおろして小さじ1〜2杯ほど。吐き気が落ち着いてから |
| ふやかしたドライフード・ウェットフード | 製品による | 製品による | いつものフードをぬるま湯でやわらかくし、量を減らして。食べ慣れた味で再開しやすい |
| 消化器ケア用の療法食 | 製品による | 製品による | 嘔吐を繰り返す子や、獣医師から指示があった場合に |
※エネルギー・脂質は、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の可食部100gあたりの値です(おかゆは水稲全かゆ精白米、ささみ・むね肉・たら・りんごは生、かぼちゃは西洋かぼちゃ生、さつまいもは皮なし蒸しの値)。
与え方のポイント
- 塩や調味料は使わず、人肌くらいまで冷ましてから与える
- 最初はいつもの3分の1〜半分の量を目安に、ごく少量から始める
- 一度にたくさん食べると胃に負担がかかるため、1日3〜4回に分ける
- ドライフードを続ける場合は、40度くらいのぬるま湯を加えて10〜15分おき、やわらかくしてから
- がっついて食べる子は、平たい皿に広げる、早食い防止の器を使うなどして食べる速さを抑える
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吐いた後のご飯の量と回数、いつものフードへの戻し方
吐いた後は、1回の量を減らして回数を増やすのが基本です。吐かずに食べられることを確認しながら、2〜3日かけていつもの量と内容に戻します。
| 時期 | 量の目安 | 回数 | 内容 |
|---|---|---|---|
| 吐いた当日(2〜6時間後から) | いつもの1日量の3分の1〜半分 | 3〜4回に分ける | おかゆとささみ、ふやかしたフードなど消化の良いもの |
| 2日目 | いつもの7〜8割 | 3回くらい | 消化の良いご飯 半分+いつものフード 半分 |
| 3日目以降(吐かなければ) | いつもの量 | いつもの回数 | いつものフードに戻す |
途中でまた吐いた時は、1つ前の段階に戻して様子を見ます。2日以上たっても吐く、量を戻すたびに吐く、という時は、フードが体に合っていない、または胃腸や他の臓器の病気が隠れている可能性があるため、動物病院で相談しましょう。
吐きやすい子は、毎日のごはんをやわらかく消化にやさしいものに
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吐いた後に控えたいもの
吐き気が落ち着いて、いつものフードに戻るまでは、次のものは控えましょう。
| 控えたいもの | 理由 |
|---|---|
| 脂身の多い肉、揚げ物、バターや油を使った料理 | 脂質は胃にとどまる時間が長く、吐き気を長引かせる。膵炎の引き金になることも |
| 牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品 | 乳糖を消化しにくい犬が多く、胃腸が弱っている時は吐き気や下痢を悪化させやすい |
| ジャーキー、ガム、ボーロなどのおやつ | 消化しにくいものや塩分・脂質の多いものがあり、胃を休ませる妨げになる |
| 人の食べ物(味付けしたもの) | 塩分や香辛料、玉ねぎ・にんにくなど犬に有害な食材が含まれることがある |
| 生肉、骨 | 細菌感染や、骨のかけらが胃や腸を傷つける危険がある |
| 大量の水の一気飲み、冷たすぎる水 | 胃が刺激されて吐き戻しやすい。少量ずつ、常温の水を |
| 新しいフードへの急な切り替え | フードの変更自体が嘔吐の原因になる。落ち着いてから7〜10日かけて切り替える |
なお、ぶどう・レーズン、玉ねぎ・ねぎ類、チョコレート、キシリトール入りの食品は、吐いているかどうかに関係なく犬に与えてはいけません。これらを食べて吐いた可能性がある時は、すぐに動物病院に連絡してください。
空腹で吐く(黄色い液・白い泡)犬のご飯の工夫
早朝や食事の間隔があいた時に黄色い液や白い泡を吐き、その後は元気にご飯を食べる、という犬は少なくありません。空腹の時間が長くなると胃酸や胆汁が胃を刺激して吐いてしまうためで、食事の間隔を短くすると落ち着くことが多いです。
- 1日の量は変えずに、2回を3〜4回に分ける
- 寝る前に1日量の一部(1割ほど)を与えて、朝までの空腹時間を短くする
- 早食いの子は、早食い防止の器を使う、少量ずつ数回に分ける
- 食後すぐの激しい運動は避ける
工夫をしても空腹時の嘔吐が週に何度も続く時や、吐いた後に元気がない時は、胃炎や他の病気が隠れていることもあるため、吐いた時間と回数をメモして動物病院で相談しましょう。
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吐いた後にご飯を食べない時は
吐いた後にご飯を食べたがらない時は、無理に食べさせる必要はありません。胃がまだむかついている可能性があるため、まずは水が飲めているかを確認し、次の工夫を試してみましょう。
- おかゆやふやかしたフードを人肌に温めて、香りを立たせる
- ささみの茹で汁を少し加える
- ごく少量を手のひらにのせて、口元に近づけてみる
- 1〜2時間おきに、少しずつ試す
成犬で元気があり水が飲めていれば、半日〜1日ほど食べなくても様子を見られることが多いです。ただし、子犬・老犬・持病のある犬が半日以上食べない時、水も飲まない・飲んでも吐く時、1日以上何も食べない時は、動物病院を受診してください。
老犬が未消化の食べ物や水を吐く?吐き出しと嘔吐の違いと見分け方
すぐに動物病院に行く目安

次のような時は、ご飯の工夫で様子を見ずに、できるだけ早く動物病院を受診してください。
- 1日に何度も吐く、2日以上吐き続ける
- 吐いた物に血が混じる、茶色やコーヒーかすのようなものを吐く
- 水を飲んでも吐く、水を飲めない
- ぐったりしている、震えている、歯ぐきの色が白っぽい
- 吐こうとしているのに吐けない、お腹が張って苦しそう(胃拡張・胃捻転の疑い。大型犬は特に緊急)
- 下痢や血便を伴う
- おもちゃ・ひも・人の薬・犬に有害な食べ物を口にした可能性がある
- 子犬・老犬・持病のある犬が吐いた、または半日以上食べない
受診の際は、吐いた物の写真、いつ・何回吐いたか、直前に食べたもの、元気や便の様子をメモしていくと、原因の特定に役立ちます。
犬が吐いた後のご飯でよくある質問
犬が吐いた後、すぐにご飯をあげてもいい?
すぐには与えず、元気がある成犬なら2〜6時間ほど胃を休ませてから、消化の良いご飯をいつもの3分の1〜半分の量で再開します。先に少量の水を飲ませて、吐かないことを確認してからにしましょう。子犬・老犬・小型犬は2〜3時間ほどで少量から与えてください。
吐いた後にご飯を欲しがる時はあげていい?
空腹で胃液を吐いた場合、吐いた後にご飯を欲しがることはよくあります。元気があれば、少し時間をおいてから、消化の良いものをごく少量与えて様子を見ましょう。欲しがるからといって一度にたくさん与えると、また吐くことがあります。
犬が吐いた後、何時間ご飯を抜く?絶食は必要?
成犬なら2〜6時間、長くても半日程度が目安で、1日以上の絶食は必要ありません。子犬・老犬・持病のある犬は、長く抜くと低血糖や脱水の心配があるため、2〜3時間ほどで少量ずつ再開します。
吐いた後にいつものドライフードをあげてもいい?
元気があれば、いつものフードをぬるま湯でふやかしてやわらかくし、量を3分の1〜半分に減らして3〜4回に分けて与えれば問題ないことが多いです。ふやかしたフードも吐く時は、おかゆとささみなどに切り替えて様子を見ましょう。
吐いた後にご飯を食べない時はどうすればいい?
無理に食べさせず、まず水が飲めているかを確認します。成犬で元気があれば半日〜1日は様子を見られますが、子犬・老犬・持病のある犬が半日以上食べない時、水も飲めない時、1日以上何も食べない時は動物病院を受診してください。
吐いた後に水はあげていい?
与えて構いませんが、一気にたくさん飲むと水をそのまま吐き戻すことがあります。30分〜1時間ほどあけてから、少量ずつ回数を分けて与えましょう。水を飲んでも吐く時は、受診が必要です。
まとめ:吐いた後のご飯は「少し休ませて、消化の良いものを少量から」
- 1回吐いて元気があれば、水を少量ずつ→2〜6時間ほどあけて、消化の良いご飯をいつもの3分の1〜半分から
- 子犬・老犬・小型犬・持病のある犬は長く抜かず、2〜3時間ほどで少量ずつ
- おかゆ・ささみ・白身魚・加熱したかぼちゃ・ふやかしたフードなど、脂質の少ないやわらかいものを味付けせずに人肌で
- 2〜3日かけて、量と内容をいつものフードに戻す
- 脂っこいもの・乳製品・おやつ・味付けした人の食べ物・水の一気飲みは控える
- 血が混じる・何度も吐く・ぐったり・水も吐く・お腹が張る時は、すぐに動物病院へ
犬が吐くこと自体は珍しくありませんが、その後のご飯の与え方で回復の早さが変わります。吐いた物の様子をよく観察し、胃にやさしいご飯で回復をサポートしてあげましょう。
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