果物は甘くておいしいだけでなく、ビタミンやミネラルそしてブドウに抗酸化物質のポリフェノールが含まれているように特有の栄養が含まれているので体に良いです。
大切な愛犬の健康を考えて、食事の中に果物を取り入れたいと思っている飼い主はたくさんいます。
そこで夏から秋にかけて旬を迎える桃をテーマに、この記事では桃が与える影響と実際に与える際に注意してほしいポイントそして注意を踏まえたうえでの愛犬がおいしく食べてくれるレシピなどを紹介します。
犬は桃を食べられる!
桃の実
食物繊維を多く含み水分を多く含みますが食べることは可能です。
糖分も多く、カロリーは高めであるため、食べる量には注意が必要です。
また、アレルギーの原因になりやすい食べ物でもあります。 与えた場合、アレルギーの症状が出るかどうか、気を付けて観察しましょう
桃の皮、種
種に含まれるアミグダリンはワンちゃんに有毒であるため、与えてはいけません。
皮も消化によくないため、必ず除去して与えましょう。
桃の加工食品
缶詰やジュースなどは糖分を多く含みます。
わんちゃんに与えることはおすすめできません。
愛犬も美味しく食べれる桃を使った手作りレシピ
愛犬も美味しく食べられる桃を使った手作りレシピとして、食後のデザートにお勧めのヨーグルトアイスを紹介します。
作り方はとても簡単で、桃を細かく刻むもしくはミキサーで拡販してジュースにします。
市販の無添加及び無糖ヨーグルトを用意して、冷凍パックにヨーグルトと加工した桃を加えて混ぜ合わせます。
冷凍パックから空気を抜いて平らにしたら、そのまま冷凍庫に1時間以上入れて冷凍し、シャーベット状に固まったのを確認出来たら完成です。
ヨーグルトの中にはカルシウムだけでなく乳酸菌が生きているので、桃に含まれているオリゴ糖と合わせることで大腸の中で生き生きと活動をしてくれます。
犬の健康と桃の栄養成分の関係
おいしいだけではなく、実は健康面でも働きかけが期待できる栄養素たちが桃には詰まっています。
与えることで期待できる効果がひとつだけではありません。
ペクチン
「ペクチン」は皮の近くに含まれている食物繊維であり、果物や野菜の中に含まれている糖質のことです。
糖質は微生物が生み出される分解酵素によって細胞に運ばれ、活動を手助けするエネルギーとなり成長を促します。
ただ糖質といっても野菜や果物の中には分解できる微生物が存在するのでエネルギーにできますが、犬の体内には分解できる微生物が存在しないので消化吸収できずに大腸をめぐります。
食物繊維には、消化吸収できずに繊維として残るタイプと栄養にはできないがゼリー状となって大腸をめぐるタイプに分かれます。
繊維として残るタイプが食物の栄養素と水分を吸収し終えた残骸をまとめ、そしてゼリー状となって大腸をめぐるタイプが繊維として残るタイプによって集められた残骸に水分を与えて押し流す役割を持ちます。
そのため犬は大腸が短く便秘になりやすいのですが、桃の「ペクチン」を適度に摂取することで万病の元になる便秘解消に役立つのです。
ビタミンC
ビタミンCは病気や老化の原因となる「活性酸素」を除去するのに有意義な働きをしてくれることが期待できると言われています。
このことにより加齢による病気の予防や健康な体作りが期待できます。
ビタミンCは肝臓で作られるのですが、肝疾患のある場合などは合成が低下する可能性があります。
また加齢とともに合成が衰えると言われています。 その場合にサプリメントなどで添加することがすすめられています。
このように果物から摂取してもいいかもしれませんね。
ビタミンE
ビタミンの一種「ビタミンE」の役割は、体内で生まれる毒素の中でも特に厄介な「活性酸素」を除去する抗酸化作用を持ちます。
きれいな酸素を取り込むことで、全身の細胞が元気に活動をします。
ただきれいな酸素は時間が経てば効力を失い、血流を通して体内から排出されるのです。
しかし体内から排出されるのには時間がかかってしまうのですが、その時に紫外線や体内にある毒素が影響をして悪性の活性酸素に変わります。
悪性の活性酸素は細胞に入り込むと傷つけてしまい、結果として老化を進めるだけでなく病気にかかりやすくなるのです。
そこで桃の「ビタミンE」を吸収することで、体内をめぐる悪性の活性酸素を無害化し細胞を守る効果によって病気の予防につながります。
カリウム
ミネラル成分の一種「カリウム」は、体内から余分なミネラル分を取り除く効果を持ちます。
ミネラル事態は体にとって必須の栄養素ではあるのですが、どんなに体に良い栄養素であっても取りすぎると臓器に負担がかかるのです。
本来であればとりすぎたミネラル分は、便や尿と一緒に排出されるのですが、量が多いと排出されずに体内に残ってしまいます。
そのままにすると臓器に影響が出るので、そこで「カリウム」を摂取するといらなくなったミネラル分に吸着して外に出してくれるのです。
また、腎臓病や心臓病を患っているわんちゃんはカリウムを摂取するべきではないですが、桃に含まれているカリウムは少量のため気にする必要はないでしょう。
食物繊維
食物繊維を多く含むため、摂取することで腸運動を整えてくれる働きが期待できます。
便秘を予防したり、亢進しすぎないよう整えてくれるのが食物繊維です。
消化器疾患のある子や腸運動が乱れやすい子が食べる療法食には食物繊維が多く含まれることが多いです。
食物繊維をプラスするために、このように人間が食べるように、食物繊維の豊富な野菜や果物を食べてもらうことで摂取するという方法も良いかもしれません。
甘みを含む果物であるため、野菜よりも食べてくれる可能性が高く、食べさせやすいでしょう。
水分
水分も体を構成する要素としてとても大切です。
欠乏すると脱水症状につながり、死につながる危険性もあります。
腎疾患などは水分を多く排出してしまう傾向があり脱水しやすい傾向があったり、尿排泄を促したいときなどは飲水を促す必要がある場合もあります。
しかし、人間と違い、犬に水を飲むよう言い聞かせて促すことは難しいでしょう。
水分を多く含み、果汁は甘みがあるので水分を普段あまりとらない子に水分補給をさせたいときに、果汁ごと与えると、摂取してくれやすいでしょう。
ただし尿結石などで食事の制限がある場合は、水分補給の手段として桃を使用してもいいかどうかかかりつけの先生に確認してみてくださいね。
カテキン
カテキンは強い抗菌作用があると言われ、病気の予防のための健康な体作りにも有意義と言われています。
また、ポリフェノールの一種であるカテキンには老化を防ぐ働きも期待できると言われています。
抗菌作用だけでなく、老化を防ぐ抗酸化作用により、病気を予防し、健康な体を作るための効果がさらに期待できます。
カテキンは緑茶に多く含まれることが知られていますが、犬にとってカフェインの含まれる緑茶は、有害な食物になってしまいます。
このように犬に害のない桃のような食物で、カテキンの摂取をしても良いかもしれません。
ナイアシン
ビタミンB3とも呼ばれ、脂質や炭水化物、蛋白質の代謝に不可欠です。
また、セラミドと呼ばれる保湿をして、より健康な状態の皮膚をつくるために欠かせない成分の合成を促進すると言われています。
そのため、ナイアシンは皮膚をよい状態に保つ役割をしたり、欠乏により皮膚炎につながる可能性が高まります。
犬では必須アミノ酸のトリプトファンから作られますが、それだけでは1日の必須量に満たないとも言われています。
アスパラギン酸
アスパラギン酸はアミノ酸の一種です。
その名の通りアスパラガスに多く含まれることで知られていますが、桃にも含まれています。
新陳代謝などの体内の代謝を手伝う役割があると言われています。
タンパク質の合成を手伝ったり、疲労回復をサポートする働きも期待できます。
他の栄養素の吸収をより効果的にしてくれることも期待できると言われています。
体をより健康的にするためにも大切な役割が期待できる成分と言えるでしょう。
愛犬に与えて良い桃の量
超小型犬(~5㎏) | 5~10g程度 |
小型犬(5~10kg) | 7~15g程度 |
中型犬(10㎏~25kg未満) | 10g~30g程度 |
大型犬(25㎏~) | 30g~70g程度 |
※1日の給餌量の1割程度が理想的と言われています。
愛犬に桃を与える際の注意
種や皮はNG
種には中毒物質が含まれており、痙攣や下痢嘔吐などの中毒症状を招く恐れがあります。
また、皮は消化に悪いため、両方とも除去して与えましょう。
細かく切る
桃は軟らかい果物ですが、食物繊維も豊富で、普段食べなれないものでもあるため、お腹がびっくりしてしまう可能性もあります。
細かく切って消化しやすいようにして与えてあげてください。
初めて与える時は少しづつ
アレルギーが出やすい食べ物であることや、体質に合わずに下痢や嘔吐をしてしまう恐れもあるため、少しずつ与えてわんちゃんの体調の変化を観察してあげましょう。
与え過ぎない
甘みが強く、カロリーも高めな食物になります。
与えすぎはカロリーオーバーを招きます。 少量を与えるのみにしましょう。
アレルギー
アレルギーの原因となりやすい果物であるので、症状が出ないか気を付けて観察してあげましょう。
異変が出るようであればアレルギー症状である可能性が高いので、与えることは控えるようにした方が良いと思います。
https://coco-gourmet.com/archives/6
桃を与えるときには適量を忘れずに
愛犬に桃を与えることで体にとって良い水分補給が出来るだけでなく、老廃物の排出を促す栄養素が取れるので健康増進におすすめの果物になります。
ただし体に良いからと言って、当然ですが与えすぎは注意です。
桃に限らず果物の中には多くの糖分が含まれているので、過剰に与えすぎると生活習慣病の発症原因の一つ「肥満」の原因になります。