「子犬には、何回ご飯をあげればいい?」「ドライフードを水でふやかす必要がある?」
子犬の健康的な成長には適切な食事が欠かせません。しかし、与える時間帯や間隔、量にも注意が必要です。
生後2ヶ月、3ヶ月、6ヶ月など、月齢に応じた適切な回数や頻度についても疑問があるでしょう。また、いつからどのように食事を与えればよいのでしょうか。
本記事では、子犬の食事に関する疑問を解消し、正しい与え方をご紹介します。
子犬のご飯の回数と時間
子犬のご飯の回数は、主に生後何ヶ月かという月齢によって決めてあげるとわかりやすいでしょう。
ここからは、子犬の月齢ごとに与えるご飯の回数、種類、量、時間帯について詳しく解説していきます。
生後2ヵ月までは5~6回
生後2ヶ月までのご飯の回数は5~6回が良いでしょう。
この時期の子犬は、哺乳期から離乳期に移り変わっていきます。
こまめに栄養を摂取させてあげることで、低血糖を予防し、しっかりと成長していくことができます。
あげるご飯の種類と量
哺乳期である生後1ヶ月までは、母犬の母乳が主なエネルギー源となります。
それ以降、子犬は、どんどん母犬の食事に興味をもつようになり、離乳していきます。
哺乳期から離乳期に与える食事は、離乳食として、子犬用のパピーフードをお湯でふやかしたものが良いでしょう。
食べづらそうにしていたら、浅い皿やシリンジで与えてあげてください。
与えるご飯の量は、フードのパッケージに記載されている値を参考にしてあげましょう。
母乳の飲み具合や食欲、体調をみてご飯の量を調節してあげるようにしてください。
あげる時間帯
食事回数は5~6回ですので、4〜5時間おきにご飯を与えてあげてください。
子犬は、絶食時間が長いとエネルギー不足により、低血糖状態になります。
低血糖は、最悪の場合命を落とす可能性もあるので、飼い主さんは、こまめにご飯を与えてあげることを心がけましょう。
生後3~6ヵ月は3~4回
生後3~6ヶ月齢の子犬では、ご飯の回数は1日に3~4回程度が良いでしょう。
成長スピードも緩やかになってきますので、低血糖になる心配も離乳期よりかはありません。
この頃になると、離乳食も卒業できますので、ご飯を切り替えていきましょう。
あげるご飯の種類と量
生後3〜6ヶ月齢の犬では、離乳食から普通のドライフードやウェットフードなどに変更していくことができます。
この時に与えるご飯は、子犬用のフードが良いでしょう。
高カロリーであり、体の成長を維持できるので、おすすめです。
また、「ココグルメ」を食べさせてあげるのも良いでしょう。
とても良質なタンパク源を含んでおり栄養抜群です。フレッシュフードで柔らかいので、離乳期からの切り替えに利用するのも良いですね。
他にも、トッピングしたりおやつとして与えてあげて、食の楽しさを覚えてもらうこともできます。
ご飯を与える量についても、フードのパッケージを参考にしてみると良いでしょう。
しかし、個体差があるので、あくまで参考にしつつ、ワクチン接種などで定期的に動物病院を受診し、痩せすぎていないか、太りすぎていないかどうか獣医師に判断してもらうようにしてください
あげる時間帯
ご飯の回数は3~4回なので、人間と同じように朝、昼、夕と食べさせてあげても良いでしょう。
体重の増加具合、体格をチェックしてみて、痩せすぎているならば、寝る前にもう一度食べさせてあげるのも良いです。
しかし、成長するにつれてご飯の頻度はどんどん減らしていくべきなので、あまり多くの回数与えることはおすすめしません。
夜間の要求吠えなどの問題行動の原因になることもあります。
生後6ヶ月~1歳頃までは2~3回程度
生後6ヶ月〜1歳頃までは、1日に2~3回程度ご飯を与えるようにしましょう。
基本的に、ご飯を1日2回朝と夕方に与えている方が多いのではないでしょうか。
しかし、この時期は、避妊・去勢手術を行う場合が多いです。
手術のあとは、一気に太りやすくなりますので、ご飯の量や回数を調節してあげてください。
あげるご飯の種類と量
生後6ヶ月〜1歳頃にあげるご飯の種類は、成犬期と同じフードを与えてあげて大丈夫です。
ご飯の量は、基本はパッケージの値を参考にして、体格、肥満度をみつつ微調整していきましょう。
しかし、先述したように、避妊・去勢した後には太りやすいので体重が増加しないようにご飯の量を少し減らしてあげる必要があります。
あげる時間帯
あげる時間帯は、朝と夕方の2回が良いでしょう。
しかし、個体差にもよりますが、犬は空腹時間が長いと嘔吐をしてしまうことがあります。
朝方に嘔吐が認められてた場合には、夕方から朝にかけて空腹時間が長かった可能性も考えられますので、寝る前に3回目のご飯を食べさせると良いでしょう。
また、与えるご飯の総摂取量は一定に保ち、あげすぎないことに注意してください。
子犬のご飯の回数が多い理由
子犬のご飯の回数は、成犬と比べて多くなります。
子犬のご飯の回数が多い理由としては、主に以下の3つの理由が考えられます。
- 一度にたくさん食べることができない
- ご飯を消化する力が弱い
- 成長のためご飯をたくさん食べる必要がある
それぞれについて詳しく解説していきます。
一度にたくさん食べることができない
子犬は、体が小さく胃も小さいので一度にたくさんの量を食べることができません。
ご飯を一度に食べてしまうと気持ち悪さから嘔吐することもあります。
飼い主さんは、しっかりと一回の食事量を決めて与えすぎないようにしてください。
ご飯を消化する力が弱い
子犬は、消化吸収能力が弱く、あまりに多くのご飯を食べてしまうと、下痢してしまうことがあります。
子犬が下痢をすると、脱水症状を起こし最悪の場合、命を落とすこともあり得ます。
また、脂質の多い食事は、消化管に負担をかけてしまいますので注意が必要です。
子犬に与える食事は、パピー用の食事を与え脂質の多いものは避けてあげるようにしましょう。
成長のためご飯をたくさん食べる必要がある
子犬の成長速度は非常に早く、成長速度に合わせてご飯からエネルギーを摂取しなければいけません。
しかし、先述したように、子犬は胃のサイズが小さく一度にたくさん食べることができないので、回数を増やしてご飯を食べる必要があります。
飼い主さんは、子犬に適正な回数の食事を与えてあげて、しっかりエネルギー摂取をさせてあげるようにしましょう。
子犬のご飯の回数や量の注意
ここまでは、子犬のご飯の回数や量について解説してきました。
子犬は、成犬と違ってご飯の回数が多くなったり、ご飯の量も成長期に合わせて変えていかなければいけません。
しかし、回数や量を変化させる際には、いくつか注意すべき点がありますのでそれぞれ解説していきます。
便の状態
子犬のご飯の回数や量を変えた時には、便の状態を確認して、良便が出ていることを確認するようにしましょう。
もし便の状態を確認して、少しでも柔らかくなっているようでしたら、注意が必要です。
急激にご飯の回数や量を変更させると体調を崩すこともあるので飼い主さんは、便の状態を注意してみておくようにしましょう。
フードの切り替え
子犬の時期は、フードの切り替えを行うことが多いですが、注意が必要です。
成犬でも、新しいフードに急に変更したタイミングで体調を崩すこともありますので、愛犬の状態をみつつ、慎重に切り替えを進めていく必要があります。
フードを切り替える場合には、今までのフード:新しいフード=9:1程度の割合から徐々に増やしていき、完全に新しいフードに移行するまで1週間程度の時間は設けてあげるようにしましょう。
ドッグフードの選び方
子犬のドッグフード選びでは、ドッグフードの質も大切です。
缶詰などは、離乳したばかりの子犬にはおすすめですが、「総合栄養食」と記載されていないものは、主食として用いてはいけません。
また、子犬の成長を支えてくれるように、高カロリー、高エネルギーの食事を与えてあげることも大切です。
脂質を抑えつつ、良質なタンパク源を摂取できるココグルメもおすすめです。
ココグルメは、フレッシュフードであり、嗜好性も高いのであまりご飯を食べてくれない子でも食べてくれるようになるかもしれません。
子犬のうちは肥満を気にしすぎなくて良い
6ヶ月齢までの子犬のうちは、肥満はそこまで気にしなくても良いです。
成長に必要なエネルギーはしっかりとご飯から摂取させるようにしましょう。
しかし、6ヶ月をすぎると成長速度は緩やかになり、肥満傾向が増えてきますので、注意が必要です。
子犬のご飯をふやかしてあげるのはいつまで?
子犬のご飯をふやかしてあげるのは、乳歯がしっかりと生えるまでと考えておきましょう。
基本的に乳歯は2〜3ヶ月齢の段階で生え揃ってきますので、2〜3ヶ月齢以降は特にふやかさなくても良いでしょう。
子犬のお昼ご飯をあげられない時はどうする?
飼い主さんの中には、お仕事で昼間の時間帯にご飯を与えることができない方もいると思います。
ご飯の回数が1日3回ならば、朝、夜、寝る前などと時間をずらしても良いでしょう。自動給餌器などを使うのも1つの手です。
しかし、自分で食事が取れない2ヶ月齢以下の子犬の場合には、誰か人に面倒をみてもらった方が安心です。
ペットホテルなどの施設をうまく利用して子犬が低血糖状態に陥ることを防ぎましょう。
子犬が健やかな成長には、適切なご飯の回数が大切!
本記事では、子犬の成長段階におけるご飯の量や回数、注意点などについて解説してきました。
犬は、成長期ごとにご飯の量や回数、種類が変わりますが飼い主さんは、しっかりと子犬の成長に対応してあげるようにしてください。
また、ご飯を変更する時には、便の状態を見ること、ご飯の切り替えは徐々に行うことに注意が必要です。
ぜひ、本記事を参考に、子犬に適切な食事を提供してあげれるようになりましょう。