夏場は暑い日が続き、体調を崩してしまう人も多くなる季節です。
犬も人間と同じように夏バテになってしまうことがあるので、飼い主さんが注意してあげなければなりません。
特に老犬になると夏バテを起こしやすくなりますし、若い犬に比べて症状が悪化しやすくなるので要注意です。
しかし、犬が夏バテになるとどういう症状が出るのか、どのような対策をすればよいのか分からないという飼い主さんもいるでしょう。
今回はそういう方に向けて、犬の夏バテの対策法や注意点などを紹介していきます。
老犬の夏バテは特に危険!夏バテ時の症状
いつもより元気がない
犬が夏バテになると、身体がだるくなり元気がなくなってしまうことが多いです。
いつもは元気に散歩したり、家の中を走り回ったりしている犬が、あまり動かず疲れた素振りを見せているようなら夏バテを疑ったほうがよいかもしれません。
普段から犬の様子をチェックしておかないと異変に気づくことができません。
老犬は体調も変わりやすいので、普段から状態をこまめにチェックして、夏バテになった時の異変に気づけるようにしておきましょう。
ドッグフードを食べる量が少なくなる
食欲不振も夏バテによって引き起こされる症状の1つです。
犬の健康を考えて、毎日決まった量のドッグフードを与えている人も多いでしょう。
いつもはしっかり完食しているのに、急にドッグフードを残すようになった場合は注意したほうがよいです。
また、ちょっとしたおやつは食べてくれるのに、食事には手を付けないケースも夏バテを疑ったほうがよいかもしれません。
食欲不振になると、軽いおやつ程度しか食べられないこともあります。
おやつだけを与えると栄養の偏りが出てしまうので、早めに夏バテ対策をして食欲が戻るようにしてあげましょう。
便の状態がよくない
胃腸の調子が悪くなるというのも夏バテの特徴の1つです。
便をチェックしてみて、普段よりもゆるくなっているようなら夏バテによるものかもしれません。
症状が酷くなると水のような下痢をしたり、血便が出たりすることもあるので注意してください。
逆に便秘気味になってしまう犬もいます。
トイレに行く頻度が少ないと思ったら、便の回数をチェックして便秘になっていないか確認してみましょう。
睡眠時間が長くなる
いつも愛犬がどのくらい寝ているか把握していますか?
普段より寝ている時間が長いなと感じたら、体力が落ちて夏バテに近い症状かもしれません。
睡眠時暑くて何度も起きたり、ゆっくり寝られていなくて体力が落ちている可能性もあります。
睡眠時にしっかり体力回復できるように快適な湿度・温度を保ってあげるようにしましょう。
散歩を嫌がる
お散歩を嫌がる場合、夏バテで体力が落ちてしまっているため、お散歩をするほどの余力がない可能性や、その時間帯の外の温度や湿度などが犬にとってつらいと感じるものである可能性があります。
お散歩の時間帯は犬たちに負担のかからないよう、夏場であれば日の出る前のような早朝や地面の温度もしっかり下がっているような夜間などにしてあげる必要があるでしょう。
また、犬種によっては短頭種などは鼻腔の狭窄など呼吸の苦手な子たちも多く、温度や湿度により気を付けなければいけない場合もあります。
お散歩を嫌がる場合は無理に散歩をせず、涼しいお部屋で過ごさせてあげてください。
お散歩中や帰ってきてから口を開けての呼吸や元気が無いなどの場合、熱中症の可能性もあり、すぐに受診をした方がいい可能性もあります。
普段との変化がないか注意深く見てあげてください。
老犬の夏バテの症状は何日様子を見るべき?
夏の暑さによる体力の消耗は犬たちにとって深刻な問題です。
特に老犬にとっては、下痢や嘔吐・食欲不振でも積み重なると全身状態の悪化につながりやすいです。
また、ただの夏バテではなく、持病の悪化や今まで問題が無かった臓器でも暑さによる負荷で状態が悪化するということもあり得ます。
あまり数日様子を見ることはおすすめできません。
診察時間などにもよりますが、変化を感じたらできるだけ当日中に受診することが愛犬の負担を軽減してあげることにつながるでしょう。
老犬が夏バテの時は病院に行こう
軽度の夏バテであればそれほど心配する必要はありませんが、軽い症状でも放置すると悪化してしまうことがあります。
特に老犬の場合は、若い犬に比べると症状が悪化しやすいので注意が必要です。
年老いた犬は、腎臓病や糖尿病などの持病を持っていることも多いです。
そういった犬が夏バテになると、身体が弱り病気を進行させてしまうこともあります。
夏バテのせいで嘔吐をしてしまう犬もいますが、繰り返し嘔吐すると脱水症状を起こし命に関わる事態になるかもしれません。
軽い夏バテだからといって安心せず、異常を感じた時はすぐに病院に連れていきましょう。
早く異変に気づき、病院で適切な処置をしてもらえば症状が悪化するリスクを抑えることができます。
老犬の夏バテ対策
こまめに水分補給してあげることが大切
夏バテ対策としてまずやっておきたいのが、こまめな水分補給です。
気温が高くなる夏は、人間と同じように犬も汗をかきやすくなります。
大量に汗をかくと体内の水分が失われ、血液の流れが滞り様々な症状を引き起こします。
不足してしまった水分をしっかり補ってあげることで、夏バテを予防できるというわけです。
しかし、普段からあまり水を飲んでくれない犬もいるでしょう。
そういう場合は、ミルクやスープなど水以外のものを与えて、水分補給してあげるのもおすすめです。
ただし、過度に水分を与えると胃腸の調子が悪くなってしまうことがあります。
水はたくさん与えればよいというわけではなく、犬のサイズや体調に合わせて適切な量を見極めることが大切です。
快適な環境を整える
犬が生活する環境によっても、夏バテを起こしやすくなる場合があります。
日本は高温多湿ということで、飼い主さんが気を配ってあげないと、犬が夏バテを起こす環境になりやすいです。
犬にとって過ごしやすい温度は25℃から26℃程度と言われているので、クーラーなどを使って室内を適切な温度に保ってあげましょう。
犬にも暑がりな子や寒がりな子がいるので、犬の状態を見ながらこまめに温度調節してあげることも大切です。
自分が過ごしやすいからといって、犬にとっても快適な環境とは限りません。
身体を冷やしてくれるような、犬用の夏バテ防止グッズも販売されているので、それを活用するのも1つの方法です。
散歩する時間を考える
犬の健康のために散歩は欠かせないものですが、散歩中に夏バテを起こす犬も多いので注意してください。
夏場に散歩させる時は、日中は避けて早朝や夜に散歩させるとよいでしょう。
日中はどうしても気温が高くなりますし、直射日光も強くなります。
早朝や夜であれば散歩するのに快適な気温になるので、夏バテのリスクを下げられるでしょう。
食事を変える
夏バテによる、食欲不振を示す子も多いです。
特に老犬はその食欲不振が大きな体力の消耗につながってしまう危険性もあります。
夏場だけはその子の嗜好性に合わせたごはんにしてあげても良いかもしれません。
食事を嗜好性の高いものにしてあげることはその後の食べムラのようなわがままにつながってしまう可能性もあるでしょう。
ただ、高齢の犬の場合、体力の消耗が死に直結してしまう危険性もあるため、食べないからと言って様子を見たり、食べるまで我慢をさせることはおすすめできません。
食べやすいものに食事を変えてあげることで、ごはんを食べてもらうようにすることは大切です。
https://coco-gourmet.com/archives/224
老犬の夏バテに似た病気は?
夏バテと似た症状が出るため、勘違いされることが多いのが貧血です。
貧血は血液が不足してしまう病気で、疲れやすくなったり食欲が落ちたりします。
夏バテと症状が似ているため、実は貧血を起こしているのに夏バテと勘違いしてしまうケースがよくあります。
症状は似ていますが、夏バテと貧血は全く違うものなので対処法も変わってきます。
夏バテだと思い水分補給したり、身体を冷やしたりしても貧血の症状はよくなりません。
重度の貧血になると、命に関わることもあるので注意してください。
手足が冷たくなっている、舌が白くなっているなどの症状が併せて見られた場合は、
夏バテではなく貧血を起こしている可能性があるので、すぐに病院に連れていって治療してもらいましょう。
獣医師が選ぶ老犬におすすめな補助食品
ココグルメ 手作りドッグフード
こちらは新鮮な食材を使ったウェットタイプのごはんです
主食としてだけでなく、トッピングとして補助食品的に与えることも可能です。
原材料がチキンやポークだけでなくフィッシュも選べるので、アレルギーなどで食べられる蛋白質が限られている子でも選択肢が広げられます。
夏バテで食欲不振になったり、少量しか食べられなくなる場合に、栄養不足に陥りやすいのが老犬です。
食欲が少しでもわくようなものや栄養を補給できるものをごはんに加えてあげることがおすすめです。 おすすめの補助食品をご紹介させていただきます。
ワンラック (ONE LAC) ワンラック エナジー500 20g×6包
夏バテで少食になっている場合、摂取する熱量が少なくなってしまい、エネルギー不足になってしまう場合もあります。
エネルギー補給にこのような高カロリーの栄養補助食を足してあげるのも良いかもしれません。
高齢の犬たちの場合、一回で食べられる量が少なくなる傾向があるので、少量で高カロリーのもの、かつ消化吸収も良いものを効率よく食べることが大切です。
ワンラック (ONE LAC) ワンラック エナジー500 20g×6包
ロイヤルカナン クリティカル リキッド 200mlX3本
本来は退院後など回復でカロリー摂取が必要な犬たちがごはんの代わりに食べる療法食になります。
リキッドタイプなので消化にも良くかつ高カロリーなのが特徴です。
夏場は暑いため、凍らせてかき氷状にしてフードの上にトッピングするなどもカロリー補給としては良いかもしれません。
療法食であるため、ごはんに添加する場合も、かかりつけの先生に相談をして処方してもらうと安心なのでおすすめします。
獣医師が選ぶ老犬におすすめな夏バテ防止グッズ
夏の暑さは飼い主にとっても厳しいものと言えるでしょう。
犬にとっても日本の厳しい暑さは体力を消耗させます。 少しでも快適に過ごせるアイテムをご紹介させていただきます。
CITIZEN シチズン 温度計 湿度計 時計付き ライフナビD200A 白 10.5×14.5×2.4cm 8RD200-A03
夏場の室温や湿度を知るのに欠かせないのが温度計や湿度計です。
デジタル表記でわかりやすい温度計や湿度計は、室内に一つあると便利です。
温度、湿度、時計がすべて一画面でわかるようになっているので、ご家族の目に入る場所においておくとエアコンを付けるべきかどうか、室温が上がりすぎていないかなどが確認できるでしょう。
日光の当たり方などで同じ室内でも温度が変わることもあるので、できれば愛犬の過ごす場所の近くの場所に置くと、より愛犬の過ごす環境が把握しやすいと思います。
CITIZEN シチズン 温度計 湿度計 時計付き ライフナビD200A 白 10.5×14.5×2.4cm 8RD200-A03
RIKMSS ペット用 毛布、ブランケット
夏場は体を冷やすことを考えがちですが、クーラーなどで冷えた空間で寒いと感じた時に、犬たちが自ら暖を取れる環境も必要です。
厚手の毛布やクッションは見た目的にも暑く感じますが、薄手のやわらかいタオルブランケットなどを近くに置いておいてあげるとそばで丸まって寝たりすることで冷えすぎずに暖を取ることが出来ます。
室温はクーラーなどでしっかりと冷やし、室内に温まれるアイテムを置いておくなどの対策を取るのがおすすめです。
PETKITウォーターボトル
夏場のおでかけで問題になるのがお出かけ先での給水問題ではないでしょうか。
給水用の容器がボトルとセットになっている携帯用の給水ボトルです。
ボタンを押すとワンタッチで給水できるため、リードを持ったままでも片手で水をあげることが可能です。
ロックをかけてこぼすことを防ぎながら安全に持ち運びすることができます。
水分不足にならないよう、こまめに補給することが出来るでしょう。
PETKITウォーターボトル 犬 水飲み 携帯用 散歩用 ココナッツ活性炭フィルター付き 水漏れ防止 ボタン1つで給水可能 容量400ML (ネイビー)
【 2 in 1】卓上 扇風機 車用扇風機 USB扇風機 車内 ミニファン
犬用グッズではないですが、夏場の暑さ対策におすすめなのが携帯用のファンやエアコンです。
犬たちが車内で過ごしているエリアは人が過ごしている部分よりも暑くなってしまい、体調不良につながることもあります。
キャリーケースなどの中も湿気や熱気がこもりがちです。
冷たい空気を循環させるためにも愛犬のいる近くにファンなどを置いて循環してあげるとより快適に過ごせる可能性があります。
[comonero]猫 べッド 犬 ベッド ふかふか 四季兼用
夏バテ予防にはしっかりと睡眠をとって体力を温存することが大切です。
ふかふかで寝心地が良く、安定感のあるフォルムは気に入ってくれる犬も多いのではないでしょうか。
カバーを洗えるので衛生面でも安心です。
愛犬の夏バテグッズの詳細は以下をご覧ください。
獣医師が選ぶ愛犬の夏バテ対策グッズ15選!散歩や屋内など用途別に解説
夏バテを起こさないように飼い主さんが気を配ってあげよう!
夏バテは重度なものになると、命に関わるような重い症状を引き起こす場合があります。
こまめに水分補給してあげる、室内を快適な温度に保つなど、飼い主さんのちょっとした努力で夏バテを防止することができます。
人間と同じように、犬も歳をとると身体が弱くなり夏バテを起こしやすくなります。
老犬を飼っている方は犬の体調変化をしっかり見て、夏バテを起こしていないか気を配ってあげてください。
もし下痢や嘔吐、脱水症状などの症状が見られたらすぐに病院に連れていきましょう。