「愛犬にはおいしくドックフードを食べて元気で長生きしてほしい」というのは愛犬家の共通の願いでしょう。
ですが、犬も人間と同じように食べればそれだけ細菌の塊である歯垢が溜まっていきます。
そのままにしていると歯石となり、口の中が不衛生になることで細菌が増殖して歯周病を招いてしまうことになります。
歯周病が悪化すると歯が抜けて硬いものが食べられなくなったり、消化器にも悪影響を及ぼして病気の原因になることもあります。
愛犬の健康のために歯のケアは欠かせません。ここでは、歯磨き方法をご紹介します。
おすすめの犬の歯磨き方法①「ガム」
初めての歯磨きにおすすめなのがガムです。
愛犬も楽しく歯磨きができるので、歯磨き嫌いにならないのも嬉しいポイントです。
噛むことで自然に歯垢が取れ、口の臭い対策にも効果があります。
ガムにはいろいろな種類がありますが、小型犬などは固すぎるガムだと歯が割れたり、欠けたりすることもあるので注意が必要です。
歯垢を落とすためのガムですからすぐに噛み切ったり、飲み込んだりすることがないように長持ちすることも大切です。
犬の大きさにあった歯磨き用ガムを選ぼう
牛皮やアキレス腱などの無添加ガムは中型犬や大型犬など噛む力が強い犬におすすめです。
しっかり噛んで効果的に歯垢が除去できるように結び目があったり、重ねて作られたものもあります。
仔犬や噛む力の弱い小型犬、老犬には穀物を主原料としたやさしいガムがおすすめです。
最近ではしっかり歯垢が取れるように、繊維状で歯の表面をこすって歯垢を落としてくれるタイプのガムもあります。
いろいろな固さがあるため、口の大きさに合わせてガムのサイズを選ぶようにしましょう。
目安は犬が噛んだときに口の両端から2~3cm飛び出すものが適度なサイズだと言われています。
犬がしっかり噛めるように、飼い主さんが手で持って左右の奥歯に均等に噛ませてあげると効果的です。
ぜひドックフードを食べた後の歯磨きガムを習慣にしましょう。
おすすめの犬の歯磨き方法②「おもちゃ」
遊びながら毎日簡単に歯磨きを続けたい時におすすめなのがおもちゃです。
歯磨きができるおもちゃは歯の歯垢を落とし、歯茎が強くなるのをサポートしてくれます。
おもちゃはたくさん種類がありますから、超小型犬・小型犬・中型犬・大型犬など年齢や口の大きさにあわせて選ぶことができます。
ドックフードの味に好き嫌いがあるように、おもちゃも好みがあります。
せっかく歯磨きをしてほしくて用意しても、遊んでくれなければ意味がありません。
愛犬が喜んで噛んでくれるおもちゃを見つけましょう。
おもちゃを選ぶ時に気をつけたいのが素材です。
誤飲してしまう可能性も考え、食べても大丈夫な木製やコットン、ヘチマなどの自然素材やラバーやナイロンなど食べても便で排出されるものを選びましょう。
大量に飲み込んでしまわないように、飼い主さんが見ているところでおもちゃを与えることも大切です。
種類がたくさんある天然のコットンで作られたロープのおもちゃは噛むことで繊維が歯垢を落としてくれます。
固さもいろいろな種類があるため、仔犬や小型犬にはやわらかくて噛みやすい大きさのものを選びましょう。
あまりおもちゃを噛んで遊ばない犬にはおもちゃの中にドックフードを詰めることができるタイプがおすすめです。
おすすめの犬の歯磨き方法③「シート」
歯ブラシは苦手だけど、口の中を触るのは大丈夫という愛犬におすすめなのがシートタイプの歯磨きです。
シートで拭き取ることで歯の汚れや歯垢を除去することができます。歯ブラシでの歯磨きを始める前に口に触ることに慣れる練習としても使えます。
シートタイプは犬が嫌がった時に噛んでしまっても壊れたり、口の中を傷つけたりすることがないので安心です。
犬の歯磨き用シートの使い方って?
シートタイプは指に巻いて歯を磨くだけと使い方も簡単です。
指にしっかり巻き付けて使うと愛犬がシートに違和感を感じにくいので、スムーズに歯磨きができます。
犬がじゃれてしまってシートタイプだと上手に歯磨きができないという時には、指サックのようになったタイプもあります。
最初に前歯をやさしくなでて慣れてきてから奥歯を拭いてあげましょう。
1本ずつ円を描くように磨いていきます。
強くこすりすぎると犬が嫌がって歯磨き嫌いになることもあるため、気をつけましょう。
歯磨きシートを選ぶ時は歯垢が取れやすいメッシュタイプがおすすめです。
愛犬がシートの臭いや配合されている保湿成分などを嫌がるようなら、ドライタイプのシートを試してみることをおすすめします。
おすすめの犬の歯磨き方法④「ペースト」
簡単に歯垢がを取りたい時におすすめなのが、ペーストタイプの歯磨きです。
指につけて歯や歯茎をやさしくなでるだけで歯垢を除去し、口の中を清潔にしてくれます。
犬が口を触るのに慣れていない時は手で口を触るところから始めましょう。
お利口にしていたらご褒美におやつをあげると歯磨き嫌いになりにくいです。
口が触れるようになったら、指にペーストをつけて歯を触ります。
指での歯磨きがスムーズにできるようになったら、歯ブラシにペーストをつけてチャレンジしてみましょう。
歯ブラシはいきなりゴシゴシ磨かずに、前歯をやさしくなでることから始めると良いでしょう。
豊富なフレーバーから犬に合った歯磨きペーストを選ぼう!
ペーストタイプはチキン味やミルク味などフレーバーが豊富なのも魅力です。
人間が好むミントなどは苦手な犬も多いため、愛犬が歯磨き嫌いにならないように喜んで歯磨きをさせてくれるフレーバーを探してあげましょう。
食べても大丈夫なペーストタイプには歯垢を落としてくれる乳酸菌や酵素などが配合されています。できるだけ添加物が少ないものを選んであげると安心です。
ペーストを使ってしっかり歯磨きをさせたいけれど、どうしても口が触れないい犬にはいつも遊んでいるおもちゃにペーストを塗って噛ませてあげると遊びながら自然に歯垢を除去できるのでおすすめです。
愛犬の病気予防のために毎日続けられる歯磨き習慣を
愛犬の健康のために毎日続けたい歯磨きですが、犬が嫌がったりして続けることができない場合もあります。
いくら体のためにとはいえ、無理やり歯磨きをしていては犬にも人にもストレスになってしまいます。
どれか一つにこだわらず、「噛むことが好きな子にはおもちゃ」「食べることが好きな子にはガム」というように手で口を触ったり、シートやペーストで練習をしながら犬の気持ちに合わせていろいろな歯磨きグッズを活用しましょう。
焦らず気長に取り組むことも継続のためには大切です。