人にとってブルーベリーは、目に良い成分が豊富でアンチエイジングの効果のある果物と言われています。
犬にとっても、おやつとして生のブルーベリーを食べさせたり、サプリメントに含まれていたり、今までは食べても良いと言われていたものでした。
しかし、近年ブルーベリーは犬にとってあまり体に良くないのではという報告があります。
今回は、その内容や、考えられる症状、他に犬が食べてはいけないものなどについて紹介します。
愛犬にブルーベリーを食べさせない方がいい?
食べさせない方が良い理由
犬にとってブルーベリーは、玉ねぎやチョコレートと違って全員すぐに激しい症状がでる食べ物ではありませんが、控えた方が良いのではないかと言われています。
今までは食べても問題がないと言われてきたのですが、食べた後に中毒症状を示した犬が多くいるという報告が出ました。
ぶどうと同じく急性の腎障害を引き起こすのではないかといわれていますが、原因物質や根拠などは解明されていません。
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愛犬がブルーベリーを食べて引き起こされること
嘔吐や乏尿(急性腎障害)
急性腎障害が引き起こされた場合、突然食欲や元気が無くなったり、嘔吐したりします。
また、尿が少ししか出なくなる乏尿といった状態や、無尿になると危険度は上がります。
このような症状が見られた場合はすぐに動物病院へ連絡し、連れて行きましょう。
肥満
ブルーベリーはグラムあたりのカロリーで考えるとハイカロリーな果物です。
また糖分も多く、食べ過ぎると太ってしまう可能性があります。
今まで食べても問題なかった子でも、食べ過ぎには注意しましょう。
皮膚炎やかゆみ、下痢(アレルギー)
ブルーベリーを初めて食べた際に、アレルギーを発症する子がいます。
口周りが赤く痒そうな様子が見られたり、お腹を壊して下痢をしたりした場合は、アレルギー反応の可能性があります。
そのような症状が見られた際は、すぐに与えるのをやめて、症状が続く場合は動物病院へ相談しましょう。
犬が食べると不安なブルーベリーの量
犬が食べると不安なブルーベリーの量は以下の表の通りです。
しかし、これ以上食べても平気な子もいますし、ブルーベリーエキス1滴でも症状が出てしまう敏感な子もいます。
個体差がありますが、あくまで目安の量として参考にしてください。
初めてブルーベリーをあげるときは、1粒だけなど少量にしておくことをおすすめします。
犬の体重(kg) | 1日あたりのブルーベリーの量(g) |
〜4kg | 8〜10g(およそ8粒分) |
4〜10kg | 10〜20g(およそ8〜18粒分) |
愛犬がブルーベリーを食べてしまった時の対処方法
いつ、どのくらい食べたか記録する
もしブルーベリーを食べてしまった際は、いつ食べたのか、またどのくらい食べたのか(粒数やグラム数)記録して獣医師に聞かれた際に答えられるようにしましょう。
時間や日にちが過ぎてしまっている際は、嘔吐や下痢などの症状が出ていないか、食欲や元気が無くなっていないか、尿が正常に出ているかなどをチェックして併せて伝えると良いでしょう。
病院へ相談する
ブルーベリーを食べてしまった際は、かかりつけの病院に相談しましょう。
ブルーベリーを食べても問題ないと考えている獣医師の先生もいるため、先生の意見と、愛犬の様子を見ながら今後の方針の決定をしましょう。
愛犬がブルーベリーを食べてしまった時の病院での対処方法
血液検査
急性腎障害を引き起こしている場合は、腎機能の指標となるBUN(尿素窒素)、CRE(クレアチニン)の上昇が見られます。
またP(リン)の値が高値の場合、予後が悪く、なかなか回復するのに時間がかかると言われています。
動物病院によって費用は異なりますが、腎臓の数値のみチェックするのであれば数千円、全体的にチェックするのであれば1万円〜ほどかかります。
催吐処置・そのケア
大量に食べてしまったり、食べて1時間以内の場合は、薬を使用して吐かせる処置を行うことがあります。
無事に吐いた後は、吐いたことによって失われた水分を補給&体の中のミネラルバランスを整えるために点滴を行うことが多いです。
また、吐くことによって胃酸が逆流し、粘膜が荒れるため、胃粘膜保護剤でケアする病院もあります。
ケアをどこまでするのか、また動物病院によって費用は異なりますが、約5000円〜2万円ほどかかります。
愛犬にブルーベリーの栄養を与えたいならサプリメントがおすすめ
あくまで補助的なはたらきのサプリメント
ブルーベリーは、目に良い栄養素やアンチエイジングに効果的な栄養素が含まれているため、様々なサプリメントがあります。
主食のフードが主な栄養補給源で、サプリメントはあくまで補助的な役割であるため、与える量には気をつけましょう。
しかし、犬にとって良くない成分が分かっていないため、安全性が完全に保証されているわけではありません。
しっかりとした安全性試験を行なっているメーカーさんが出しているサプリメントであれば問題ありませんが、良く効能と安全性の説明を読んでから利用しましょう。
ブルーベリーサプリメントに期待できる効果
ブルーベリーには「アントシアニン」という栄養素が豊富に含まれています。
抗酸化作用があり、細胞の膜を保護することが分かっています。
つまり、アンチエイジングに効果的な栄養素です。
また、アントシアニンは目の色素を増やす働きを持っており、眼精疲労を改善します。
すでに目の病気が進行している子にとっては、その進行を止めたり、視力が改善したりと言った治療的な効果を感じるのは難しいです。
しかし、目の病気の進行を遅めたり、予防的な意味でサプリメントを利用するのは効果的だと言えるでしょう。
おすすめサプリメント①DHC 愛犬用「ぱっちり」
人用サプリメントでも有名なDHCが販売している目の健康をサポートするサプリメント、「ぱっちり」。
ブルーベリーエキスやカシスエキス、ルテイン、アスタキサンチンなど目の健康や老化防止に効果的な成分が多数含まれています。
人の健康食品と全く同様の品質管理のもとに提供しているため、安全性が保証されている点からおすすめします。
おすすめサプリメント②ユウマインド いぬのサプリ「ブルーベリー&ルテイン」
目の健康に良いと言われている成分であるルテイン、ビタミンAなどを6つ含んだサプリメント。
コエンザイムQ10など潤いもサポートする成分もプラスで入っています。
ユウマインドさんのいぬのサプリシリーズでは、人間用と同じ原材料、その表示、品質管理、安全性にこだわっているそうです。
おすすめサプリメント③わんちゃんライフ 愛犬用サプリメント「アイズワン」
犬の目の健康を考えて、犬の管理栄養士と共同開発された「アイズワン」。
おすすめサプリメント①や②は錠剤タイプでしたが、錠剤が苦手な子でも始めやすいふりかけ状のサプリメントです。
目の健康に良い成分に加えてDHA、EPAなど近年注目されている老化防止、免疫反応の調整の効果のある成分も入っています。
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危険な食べ物を避ける方法
しつけを行う
地面に落ちているもの、上から落ちてきたものを反射的に口の中に入れてしまう子はとても多いです。
特に年齢が若い子ほどそのような傾向が見られます。
子犬の頃から、散歩中に落ちているものを食べようとしたり、家の中で上から落ちてきた物を食べようとしたりした時は、しっかりとしつけましょう。
生活環境を整える
犬の手に届く範囲に、危険な食べ物、飲み込みそうなおもちゃ、飲み込んだ場合危険な針、ひも状のものは置かないようにしましょう。
特にお留守番中や、お子さんのいるご家庭での誤飲が非常に多いです。
吐かせても詰まって出てこない場合や、ひも状のものや鋭利なものなど吐かせる処置が危険でできないものは、開腹手術になる可能性がありますので注意しましょう。
極度のストレスを減らす
犬に極度のストレスがかかったり、お留守番の時間が長過ぎた場合、分離不安症という精神的な病気になることがあります。
その病気になると、お留守番中に家の中を荒らしてしまうような破壊行動という症状が見られることがあります。
この際に色々なものを口に入れ、誤飲してしまう子がいます。
大きな物音が続く・体罰といったストレスをかけ過ぎたり、あまりに長いお留守番を頻繁にさせたりすることは避けましょう。
飼い主さんが危険な食べ物を見直す
飼い主さんが犬が食べてはいけない物を知らずに食べさせてしまい、体調が悪化してから気付き、動物病院へ行くパターンもあります。
犬にとって危険な食べ物を知っていれば、誤って食べてしまってもすぐに病院へつれて行くことができ、最悪の事態を避けることができるかもしれません。
まずは飼い主さんが、犬に与えてはいけないものを把握しておきましょう。
ブルーベリー以外に食べてはいけないもの
ぶどう
犬がぶどうを食べると、急性腎障害が引き起こされ、嘔吐、乏尿無尿や意識低下などの症状が見られ、命に関わることがあります。
どのような成分によって、体の中で何が引き起こされているのかは解明されていませんが、中毒症状の報告が非常に多い危険な食べ物です。
干し葡萄でも引き起こされるので、これらを食べてしまった場合はすぐに動物病院へ相談しましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/304
チョコレート
チョコレートの原料のカカオに含まれる「テオブロミン」は、犬が排泄するのが苦手な成分で、体内に長く残り中毒症状を引き起こします。
落ち着きがなくなり、次第にふらふらし始め、痙攣、嘔吐などの症状が出ます。
他にも、脱水になり喉が渇き、水を多く飲むようになります。
また、普通のチョコレートに比べ、カカオ濃度の高いチョコレートは、少し食べただけでも致死量のテオブロミンを摂取したことになるため、より注意が必要です。
https://coco-gourmet.com/archives/122
玉ねぎやねぎ、ニンニク
これらの食べ物は、犬の赤血球を壊す成分「アリルプロピルジスルフィド」が入っているため、貧血、血尿、下痢、嘔吐が引き起こされる非常に危険な食べ物です。
また、食べた直後は平気でも、数日後に突然症状が出る場合もあります。
命に関わる食べ物ですので、これらを食べた場合はすぐに動物病院へ相談しましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/180
いちじく
いちじくにはタンパク質を分解する酵素が入っています。
そのため、犬がいちじくを食べると口の中の粘膜が荒れてしまいます。
また、犬に中毒を引き起こす成分も含まれており、下痢、嘔吐などが引き起こされる食べ物です。
レモン
ぶどうやチョコレートと違い、レモンを食べたことによって激しい中毒症状が引き起こされることはありません。
しかし、レモンは強い酸性で胃に負担をかけてしまうため、嘔吐などが引き起こされる可能性があります。
味のせいかあまり自分から好んで食べる子は少ないですが、注意しましょう。
コーヒーや紅茶、緑茶
これらの飲み物には「カフェイン」が多く含まれています。
カフェインには、中枢神経を刺激し、興奮状態にさせる作用があります。
人にとっては眠気覚ましになりますが、犬は少しの量でカフェイン中毒になってしまいます。
カフェイン中毒になると嘔吐や下痢、異常な興奮状態、痙攣などの症状が見られます。
また、カフェインレスと記載されているコーヒーや紅茶、緑茶も避けた方が良いでしょう。
カフェインレスとは、カフェインの量が少ないという意味で、カフェインがゼロ(ノンカフェイン)というわけではないからです。
アボカド
アボカドは犬にとって下痢を引き起こす可能性のある食べ物です。
詳しい機序は解明されていないのですが、「ペルシン」という成分が中毒を引き起こしているのではないかと言われています。
世界では亡くなってしまった例も報告されているため、注意しましょう。
愛犬がブルーべリーを食べたらすぐ病院へ相談
いまだにその原因と機序が解明されておらず、また、食べても平気な子と症状が出てしまう子が分かれる食べ物、ブルーベリー。
積極的に与えるのは避けた方が良いでしょう。
もし誤って食べてしまった場合や、いつもは平気でも具合が悪くなってきた場合は、すぐに動物病院へ相談しましょう。