トイプードルは日本で1番人気のある小型犬ですが、トイプードルと共に暮らす時には必ず予防接種等が必要です。この記事ではトイプードルの飼い主が知るべき必要な予防接種や予防薬について紹介します。
トイプードルに必要な予防接種・予防薬を一覧で確認!
ひとえに「予防接種・予防薬」と言っても、トイプードルに必要なものは複数種あります。まずはざっと概要を把握し、その後個々の予防接種を確認していきましょう。
予防接種・予防薬の種類 |
概要 |
頻度・接種時期 |
混合ワクチン |
死亡率の高い重大な感染症を防ぎます |
生後42〜56日の間に1回、その後3〜4週間置きに2回の、計3回。 その後は年単位で定期的に。 |
狂犬病予防接種 |
最も怖い伝染病の予防接種です。法律で義務づけられています |
年1回。初回は生後91日から30日間。畜犬登録の申請も同時に。 |
フィラリア症予防薬 |
蚊を媒介にして感染するフィラリア症を防ぎます |
5〜12月に月1回(地域にもよる) |
内部寄生虫(回虫・鉤虫・条虫等) |
消化器官等の寄生虫の対策です |
子犬の飼い始めの時には検査を。その後の定期検査・駆虫はワンちゃんの状況に応じて獣医師に相談。 |
外部寄生虫(ノミ・ダニ等) |
ノミ・ダニ等の駆除薬です |
子犬の飼い始めの時には検査を。その後の定期検査・駆虫はワンちゃんの状況に応じて獣医師に相談。 |
トイプードルに必要な混合ワクチン
トイプードルの子犬を迎えてから最初に行う予防接種が混合ワクチンです。
ここでは、子犬を迎えるときに、混合ワクチンに関して覚えておきたい重要なポイントを覚えておいて下さい。
-
生後42〜56日の間に1回目のワクチンを接種
1. 接種状況をブリーダーやペットショップ店員に確認
2. 接種していた場合には、引渡日はワクチン接種日から3日ほど間を空けた方がベター
-
その後3〜4週間おきに2回目と3回目のワクチンを接種
-
以降は獣医師と相談しながら、年単位で定期的に接種
-
副作用発現のリスクもあるので、接種後は20〜30分程度は病院内で待機・様子見し、その後も1日様子を見ておく。接種当日は体調を万全にして、午前中に接種する
トイプードルの狂犬病予防接種
狂犬病予防接種は法律により年1回の接種が義務づけられています
続いては狂犬病予防接種です。
狂犬病は致死率100%とも言われるとても恐ろしい病気です。
発症後の治療法も現在有効な全ての犬に対し毎年一回の予防接種が義務付けられています。
ここでは、狂犬病予防接種に関して覚えておきたい重要なポイントを確認しておきましょう。
-
狂犬病予防接種毎年1回の接種は、法律上の義務
-
子犬が生後90日を迎えたら30日以内に接種。市区町村への登録も必要
-
狂犬病が発症した場合の死亡率はほぼ100%。ワンちゃんだけでなく人間にも感染するので海外旅行に行く場合は要注意
トイプードルのフィラリア予防薬
フィラリア症は蚊を媒介して移動する寄生虫による病気です。そのため蚊の発生する時期の前後である5〜12月に注意しましょう。
寄生された犬の血を吸った蚊によって、正常な犬が刺されるとその犬も感染してしまうということです。
人間でも蚊に刺されてしまうことはよくありますよね。
そんな身近なところにリスクがあるにも関わらず、最悪の場合は死に至る病でもあるので、しっかりと対策を行いましょう。
フィラリア症の予防をする上で重要なポイントは以下の通りです。
-
フィラリア症は蚊を媒介にする病気なので、蚊の発生する前後の5〜12月に対策をする
-
予防には、飲み薬・塗り薬・注射の3種類がある。飲み薬が主流
-
フィラリア症の症状は発見が難しく、治療も負担がかかる。しっかりと予防を。
トイプードルの内部寄生虫
内部寄生虫とは文字通り犬の体内に寄生するタイプの寄生虫です。
回虫、鉤虫、条虫、鞭虫などの寄生虫が代表的です。
実は先ほど取り上げたフィラリアも内部寄生虫の一種ですが、フィラリアは特に気をつけたい寄生虫なので別立てで記載しました。
内部寄生虫の中には人間に感染する寄生虫もいるので注意が必要です。
内部寄生虫に感染しないために
他の犬の排泄物が主な感染源なので、お散歩の時など落ちている排泄物にはワンちゃんをなるべく触れない様にしましょう。
他の犬の排泄物だけでなく、あなたのワンちゃんの糞便の始末も徹底しましょう。
あなたのワンちゃんが感染している場合に流行を防げるほか、人間に感染するのを防ぐためにも、糞便の始末をきちんと行いましょう。
内部寄生虫の症状・見分け方
腸内での寄生なので目視できるものではありません。子犬を飼い始める時は、病院で検査を受けて寄生の有無を確認しましょう。
ただし、成虫になっている場合は便に虫がいることが目視できる場合があるそうです。
その場合は直ぐに獣医師さんに診てもらいましょう。
内部寄生虫の予防・治療
内部寄生虫の予防には、予防薬を服用します。感染してしまった場合の治療についても、駆除薬を服用します。
定期的な検査・駆除
他の犬の糞便等により感染することがあるため、一度駆除しても再度寄生されることもあります。そのため、定期的な検査と駆除を推奨している動物病院もあります。
また、予防薬・駆除薬はフィラリア予防薬と一体になったものもあり、それらを既に服用した場合には、改めて予防薬を服用する必要はありません。
この様に内部寄生虫の予防には、その他の薬の状況などから総合的な判断が必要になり、定まった方法はないため、かかりつけの獣医師に相談して対応しましょう。
トイプードルの外部寄生虫
外部寄生虫はノミやダニなど犬の皮膚などに寄生するタイプの寄生虫です。ノミやダニは刺されると痒い、というイメージはありますが、実はそれだけでなく様々な症状を引き起こしてしまいます。
ワンちゃんに被害があるだけでなく、人間にも影響があるので、注意が必要です。
外部寄生虫の原因
外部寄生虫は草むらに生息しているため、草むらで散歩をした時などに寄生されてしまいます。ワンちゃんではなく、人間の服について持ち帰った後に寄生することもあります。
外部寄生虫の症状・見分け方
痒みや皮膚炎等を引き起こします。皮膚を噛んだり執拗に搔きむしったりしていると要注意です。
ノミは体調2ミリほどなので肉眼で確認することもできますが、素早く動くので視認は難しいかもしれません。
代わりに毛の付け根に黒いものがあればノミの糞かもしれません。ノミの糞の場合だと水につけると赤くにじみます。
また、万が一ノミを見つけても潰すと卵が飛び散る可能性があるので、もし見つけたらガムテープにくっつけたり、熱湯に落としたりして駆除する様にしましょう。
外部寄生虫の予防・治療
外部寄生虫の対策には予防・駆除が同時に行える外用薬が一般的です。内服薬のタイプもありますが、外部寄生虫の場合には副作用を懸念する意見もあるので、獣医師さんとよく相談しながら決めましょう。
外部寄生虫と一括りにいっても、カイセン等、治療が必要な症状もあるので、市販の外用薬もあるみたいですが、動物病院で手に入れられるものには成分に違いがあり、効果が弱いものや有害成分が多いものである可能性もあるので、獣医師さんに相談してから選んだ方が無難かもしれません。
また、こちらも内部寄生虫同様、フィラリア症の予防薬等、他の治療で既に対策している可能性があるので、かかりつけの獣医師に相談して対応しましょう。