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犬にアーモンドやくるみなどのナッツ類をあげても大丈夫?アーモンドミルクは?

最終更新: 2024.09.20
犬にアーモンドやくるみなどのナッツ類をあげても大丈夫?アーモンドミルクは?
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犬はアーモンドなどのナッツ類を少量なら食べても大丈夫ですが、過剰摂取には要注意です。

アーモンド、カシューナッツ、くるみといったナッツ類は栄養価が高い反面、犬の健康に思わぬ影響を与える可能性があります。

では、どの程度なら与えても安全なのでしょうか?食べてしまった場合に起こる症状は?加工食品であるアーモンドミルクやアーモンドパウダーは?

本記事では、愛犬の健康を守るために知っておくべきナッツ類との付き合い方について詳しく解説していきます。

 

アーモンドの成分と愛犬に食べさせない方がいい理由

アーモンドは基本的に犬に食べさせない方が良いです。

アーモンドには、犬が食べると中毒を起こすような危険な物質は含まれていませんが、犬の体に負担をかけてしまう成分が含まれています。

ここからは、アーモンドの成分と犬にアーモンドを食べさせない方が良い理由を解説していきます。

食物繊維

アーモンドは、多量の食物繊維を含んでいる食べ物です。

食物繊維は腸内環境を整えたり、排便をスムーズに行うために必要な成分です。

アーモンドには、特に不溶性食物繊維と呼ばれ便のカサを増したり排便をスムーズに行うために必要な食物繊維が多く含まれています。

しかし、犬は食物繊維の消化が苦手な生き物です。

アーモンドを多量に摂取することで便のカサが増えすぎて便秘や排便困難になる可能性もあるので、アーモンドは愛犬には食べさせない方が良いでしょう。

塩分

アーモンドには100gあたり130mgのナトリウムが含まれています。

さらに人間が食べるようなアーモンドには食塩で味付けがされているものもあります。

もともと、塩分量が多い食材にさらに塩分で味付けされていたならば、愛犬の小さな体にはかなりの負担になります。

特に、心臓病、腎臓病、高血圧を持病で持っている犬にとっては病気を悪化させる恐れがあるので食べさせないようにしましょう。

高カロリー

アーモンドは、脂質や炭水化物の含有量が多く高カロリーな食材です。

アーモンド100gに含まれるカロリーは606kcalほどです。

また、アーモンドは美容に良いと言われるω-3脂肪酸を多量に含んでいます。

ω-3脂肪酸は、犬の皮膚疾患や関節疾患、心疾患などの症状を改善してくれる物質ではあります。

しかし、アーモンドに含まれているカロリーは小さな体の犬にとってはあまりにも多すぎます。

摂取することにより、肥満に繋がったりする恐れもあるのでアーモンドは愛犬に食べさせないようにしましょう。

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愛犬がアーモンドを食べるとおこる症状

ここまで、犬にアーモンドを与えない方が良い理由を解説してきました。

アーモンドは、人間の健康にとっては良い食材なのですが、小さな体の犬にとっては負担をかけてしまう食材です。

ここからは、犬がアーモンドを食べると起こる症状について解説していきます。

嘔吐や下痢、便秘

犬がアーモンドを食べてしまうと、嘔吐や下痢などの消化器症状が認められる場合があります。

アーモンドに含まれている食物繊維や脂質などは含有量が多く犬にとっては消化吸収しづらい成分です。

そのため、アーモンドを多量摂取すると消化管に大きな負担がかかり嘔吐や下痢、便秘などの症状が発症する可能性がありますので注意しましょう。

元気消失、食欲不振

犬がアーモンドを食べると元気が消失したり食欲が低下することがあります。

これは、消化不良や脂質の過剰摂取が原因と考えられます。

また犬はアーモンドをうまく消化できない場合は、胃のムカつきや腹痛などを感じて、元気や食欲がなくなっていきます。

皮膚の痒み、目の充血など

犬が大豆アレルギーを持っている場合は、アーモンドを食べさせてはいけません。

アーモンドはマメ科の食べ物であり、大豆アレルギーを持つ場合はアレルギー症状を引き起こします。

アレルギーの症状としては、皮膚の痒みや目の充血などの症状が多いです。

しかし、嘔吐や下痢などの消化器症状や重度の場合ショック症状なども起こる可能性があるため注意しましょう。

愛犬が食べてはいけないアーモンドの量

犬の大きさごとに表にしてください。

アーモンドは、高カロリーであり食物繊維も多量に含んでいるので過剰摂取は嘔吐や下痢、便秘などの症状を引き起こします。

愛犬が1日に摂取できるアーモンドの上限量を以下の表でまとめています。

*健康な去勢、避妊済みの成犬の場合です。

犬の体重 1日に摂取できるアーモンドの量(g)
超小型犬(4kg以下) アーモンド3粒まで(2.5g)
小型犬(10kg以下) アーモンド8粒まで(6.0g)
中型犬(25kg以下) アーモンド15粒まで(12g)
大型犬(40kg以下) アーモンド25粒まで(20g)

もし、愛犬がこれ以上にアーモンドを食べてしまっている場合は、症状が出ないかどうか注意深く観察し、症状がある場合は動物病院を早急に受診するようにしましょう。

愛犬がアーモンドを食べてしまった時の対処方法

犬にアーモンドを与えない方が良いことを解説してきましたが、もし愛犬がアーモンドを食べてしまった時はどうしたら良いのかわからない飼い主さんも多いと思います。

ここからは、犬がアーモンドを食べてしまった時、お家でできる対処法について解説していきます。

いつ、どのくらい食べたか記録する

アーモンドを食べてしまった場合は、食べた時間と量をしっかりと記録しておきましょう。

こういった情報は、動物病院で診察する際に非常に役立ちます。

食べてから時間が経過している場合は、催吐処置の効果がなかったり、食べた量が少ない割に重症な症状が出ている場合は何か別の疾患が隠れているかもしれません。

診断や治療の方針を立てるために非常に重要な情報になりますので、ぜひ細かく記録しておきましょう。

症状が出たら病院へ連れて行く

アーモンドを食べて消化器症状や、元気さの低下、皮膚の痒みや目の充血などの症状が認められた場合には、動物病院に連れて行くようにしましょう。

アーモンドには、絶対に食べてはいけないといった中毒性物質は含まれていないので、症状が出ない限りお家で見てあげても大丈夫です。

しかし、何らかの症状を発症したり、明らかな過剰摂取が認められましたらすぐに動物病院に連れていき適切な処置を受けましょう。

愛犬がアーモンドを食べてしまった時の病院での対処方法

犬がアーモンドを食べてしまった時に動物病院では状態に合わせて、適切な処置をとっていきます。

ここからは、ここからはアーモンドを食べてしまった時の動物病院での対処方法について解説していきます。

血液検査

アーモンドを食べた量が少量であったり、症状がないような子が受診した場合には血液検査で内臓に負担がかかっていないかどうかを調べます。

アーモンドは特に脂質が多いので、胃腸炎や膵炎になっていないかどうかをみることが多いです。

血液検査代の費用としては、調べる検査項目にもよりますが、5000円〜8000円程度になります。

催吐処置

アーモンドを食べた量がかなり多い場合には、症状が出る前に催吐処置をして催吐させます。

無理やり吐かせるので犬にとってはしんどい処置になります。

こうした処置を避けるためにも、犬が食べてはいけないようなものは飼育環境に置かないようにしましょう。

催吐処置の費用は3000円〜4000円程度になります。

皮下点滴

アーモンドを食べて気持ち悪そうにしていたり、嘔吐や下痢などの症状がある場合には、皮下点滴で体の脱水を補正してあげます。

脱水したままだと元気になるまで時間がかかったり、ますますぐったりすることがあるためです。

症状がなくても、アーモンドを食べた場合には予防的に皮下点滴をしてあげても良いでしょう。

費用はおよそ2000円〜3000円程度になります。

入院

アーモンドを食べることにより、重度の胃腸炎や膵炎などの病気を誘発した場合や消化管に詰まっている場合には入院が必要になることもあります。

入院で静脈血管から点滴を流します。

ほとんどの場合は、時間がたてば回復することが多いです。

しかし、なかなか改善しない場合は、次の胃洗浄や胃腸切開を行う必要があります。

費用は入院する日数にもよりますが、一泊あたり1万〜2万程度になります。

胃洗浄や胃腸切開

催吐処置をしても吐かない場合や消化管に詰まり、症状が重度の場合は、胃や腸にあるアーモンドを内視鏡や手術で摘出し消化管を綺麗に洗浄してあげます。

オペになると長期間術後の入院が必要になります。 費用としてはおよそ15万〜25万程度になります。

愛犬にアーモンドの加工品や似た食品を与えていい?

アーモンドの加工品や似た食品では、与えてもいいものと与えてはいけないものがあるので注意が必要です。

飼い主さんは与えていいもの、与えてはいけないものをしっかりと理解して、食べ物を与えるようにしましょう。

カシューナッツ

カシューナッツは、犬が食べても問題ない食べ物です。

しかし、アーモンドと同様に高カロリーなため、過剰摂取には注意が必要です。

また、脂肪分も多いため消化管に負担をかけ嘔吐や下痢などの症状があらわれることがあります。

与えるにしても少量にとどめて与えるようにしてください。

マカダミアナッツ

マカダミアナッツは、犬に中毒を引き起こす物質として報告されています。

中毒症状としては、嘔吐や腹痛などがあらわれます。

もし、愛犬がマカダミアナッツを食べてしまった場合は、速やかに動物病院を受診して適切な処置をしてもらうようにしましょう。

くるみ

くるみには、カシューナッツやアーモンド同様犬が中毒を引き起こすような物質は含まれておらず犬も食べることができます。

しかし、与えすぎるとカロリー過多や食物繊維、ミネラルの過剰摂取に繋がりますので注意しましょう。

アーモンドパウダー

パンやクッキーなどのお菓子に使われることのあるアーモンドパウダーは犬が食べても大丈夫な食材です。

しかし、カロリーが高く過剰に摂取すると体調を崩す恐れがあります。

犬は食べても大丈夫ですが、基本的には犬に与えないようにしましょう。

アーモンド効果(飲料)

「アーモンド効果」のようなアーモンドミルク飲料は、犬に与えても大丈夫です。

こうしたアーモンドミルクは、牛乳よりも低カロリーであり、糖質の含有量が低いとされています。

また、犬が消化吸収が苦手な乳糖の含有量も少ないため、下痢になりにくいと考えられます。

しかし、過剰摂取はアーモンドに含まれる脂質により下痢を起こす可能性もありますので注意が必要です。

アーモンドチョコ

アーモンドチョコは犬に与えてはいけません。

チョコレートに含まれているテオブロミンは犬にとって有毒な物質です。

心臓や呼吸器に影響を悪影響を与えることもありますので、アーモンドチョコは犬に食べさせないようにしましょう。

もし、食べてしまった場合は動物病院を受診し適切な処置を行うようにしましょう。

危険な食べ物を避ける方法

犬に食べさせてはいけないものは意外にも多いです。

人間は食べれるから、美味しいから、といった理由で安易に食べ物を犬に与えることはおすすめできません。

ここからは、犬に危険な害を与える食べ物を避ける方法を解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

生活環境を整える

生活環境を整え、愛犬の周りに危険な食べ物を置かないようにしましょう。

食べ物は愛犬の手が届かないテーブルの上や収納にしまうことをおすすめします。

また、キッチンなど食材が多いところには愛犬を近づけないようにしましょう。

床のゴミ箱なども危険ですのでなるべく犬がゴミを荒らすことができない作りのゴミ箱などを使ってあげるなど工夫が必要です。

しつけを行う

食べ物を勝手に食べたり、拾い食いをしないようにしつけをしましょう。

飼い主さんの指示があってから食事をとるようにしつけたり、床や地面に落ちているものは食べてはいけないものと教えることが大切です。

しつけは、大きくなってからはなかなか難しいので子犬の頃からしっかりと行うようにしましょう。

ストレスをためない

犬はストレスを感じると何でも食べてしまったり、ゴミ箱を荒らしてしまったりといった行動をとることがあります。

飼い主さんは犬とスキンシップをとったり遊んであげる時間を増やし、愛犬のストレスを解消してあげましょう。

飼い主さんが危険な食べ物を見直す

飼い主さんが、しっかりと犬に与えてはいけない食べ物を理解しておくことが大切です。

犬に危険な食べ物は意外にも多く、そういった情報は未だに飼い主さんには浸透していないのが現実です。

犬に害を与える危険な食べ物を知っておき、愛犬の生活環境に近づけないように努力しましょう。

次章で犬が食べてはいけない食べ物について解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

アーモンド以外に食べてはいけないもの

アーモンド以外にも犬が食べてはいけないものはたくさんあります。

中には、重篤な症状があらわれるものもありますのでしっかり理解して愛犬の生活環境には近づけないようにしましょう。

ぶどう

ぶどうは、甘味があり好きな人も多いと思います。

しかし、ぶどうは犬が食べてしまうと腎障害を起こす食べ物です。

食べてから数時間で急性腎不全を発症すると命を落とす可能性もあります。

犬がぶどうを食べた場合には、すぐに動物病院に連れていきましょう。

【獣医師監修】愛犬にぶどうを食べさせないで!致死量や食べてしまった場合の処置も!

チョコレート

チョコレートは、甘みやほろ苦さがあったりと好きな人も多いと思います。

しかし、チョコレートは犬が食べてはいけない食べ物です。

チョコレートに含まれているテオブロミンと呼ばれる成分は、犬にとっては毒性物質であり心臓や神経に異常をきたしてしまうことがあります。

また、糖分も過剰に含まれているので犬は食べない方が良い食べ物です。

【獣医師監修】犬にチョコレートはダメ!致死量や食べてしまった時の対処など

玉ねぎ

玉ねぎに含まれているチオ硫酸化合物と呼ばれる物質は、犬が摂取すると赤血球を破壊してしまい貧血を引き起こします。

色が濃い、茶色のようなおしっこが認められたり、腎不全を起こす可能性もあります。

他にも食欲不振や呼吸困難、下痢嘔吐なども症状として認められることもあるので、玉ねぎは犬には絶対に与えないようにしましょう。

【獣医師監修】犬は玉ねぎを食べちゃダメ!致死量や症状を解説

ねぎ類

ニンニク、ニラ、長ネギなどのねぎ類にはアリルプロジスルフィドと呼ばれる物質が含まれており、赤血球を破壊します。

そのため、貧血や血尿などの症状が認められます。

よく犬がキッチンから落ちたネギやニンニクを一欠片食べたりする事例が多いので注意してあげましょう。

コーヒー

コーヒーに含まれるカフェインは犬にとっては、有毒な物質になります。

中枢神経が刺激され興奮状態になったり、嘔吐や下痢、頻脈、呼吸促迫などの症状が認められます。

毎日コーヒー飲む方もいますが、愛犬が間違って飲まないように注意しましょう。

愛犬にアーモンドを食べさせないで!食べたらすぐ病院へ!

本記事では、愛犬にアーモンドを食べさせていいのかについて解説してきました。

アーモンドは、犬に中毒症状を引き起こす物質は含まれていませんが、高カロリーであったり食物繊維が多量に含まれていることから、愛犬の体に負担をかけてしまいます。

そのため、アーモンドを含め犬にとって危険な食べ物は犬に食べさせないように注意しましょう。

 

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