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グルテンフリーのドッグフードの選び方を解説!違いや基礎知識も

最終更新: 2024.05.28
グルテンフリーのドッグフードの選び方を解説!違いや基礎知識も
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ペットショップに行けば、様々なドッグフードが売られています。

その中で「グルテンフリー」とパッケージに記載してあるドッグフードを見たことはありませんか?

もしくは、かかりつけの獣医からグルテンフリーのドッグフードを薦められたことがあるという方もいるかもしれません。

では、このグルテンフリーがどうして愛犬の体にいいとされているのでしょうか。

この記事では、犬の食性からグルテンフリーをおすすめする理由とそれに伴うリスクについてご紹介します。

ドッグフードの「グルテンフリー」とは?

グルテンとは小麦などから取れる
タンパク質を意味します。

グルテンという言葉を聞いたことがある方もいることでしょう。

グルテンというのは、小麦やライ麦などの麦類の胚芽と胚乳から生成されるたんぱく質の一種で、食物アレルギーを引き起こす原因とも考えられています。

 

フリーは「不使用」という意味ですので、グルテンフリーのドッグフードは、グルテンが入っていないドッグフードのことを指します

犬種によってはグルテン過敏症を持つ犬もいますので、そういった種類の犬であればグルテンフリーのドッグフードの方が適しています。


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グルテンフリーとグレインフリーの違いは何?

似た言葉に「グレインフリー」というものがあります。

グレインは穀物のことを意味するため、グレインフリーのドッグフードはグルテンあるいは麦類だけではなく、特定の穀物を使用していないドッグフードのことを指します。

ドッグフードに含まれるグレイン

グレインは前述の通り穀物全般のことを指します。

ドッグフードによく含まれるグレインとは、

  • 小麦
  • 大麦
  • ライ麦


などの米・ムギ類から、「豆」「とうもろこし」などの食材が該当します。

これらの食材を加工していても「グレインを含んでいる」と表現することになります。

グレインは消化されることで炭水化物として摂取されることになるため、最終的には糖質となりエネルギー源になります。

エネルギー源としてはタンパク質を摂取しても同様な栄養素に消化されていくため、栄養学上では摂取しなくても問題ない物ではあります。

ドッグフードに含まれるグルテン

グルテンは、上記のグルテン=穀物の内、小麦・大麦・ライ麦などの麦類から生成されるタンパク質の一種を表します。

旧来のドッグフードは麦類を中心にタンパク質やビタミン・ミネラル類を添加して生成するという作り方をされていました。

しかし、もともと肉食だった犬にとってはグルテンの消化吸収を苦手としていたためか、栄養がキチンと摂取できていなかったり、大量に摂取することでアレルギーになってしまうことも多いとされています。

麦を含めた穀物をほとんど使用していないため、グレインフリーのドッグフードは当然グルテンフリーでもあります。

飼い主はグルテンフリー・ドッグフードを選ぶべき理由

牛肉アレルギーの症状は一見わかりにくいですが
正しいドッグフード選びのためにも要チェック

グルテンフリー・ドッグフードは消化に優しい
グルテンフリー・ドッグフードは肥満気味の犬におすすめ
グルテンフリー・ドッグフードは小麦アレルギーの予防になる
グルテンフリー・ドッグフードは満腹感が足りない?
グルテンフリー・ドッグフードは全ての犬に適した食事とは限らない

グルテンフリードッグフードは消化に優しい

犬はもともと肉食系の動物です。人間との共同生活において雑食に近い食性ではありますが、本来は肉をメインに食べて生きてきました。

つまり、犬にとって最も消化吸収しやすいのは肉であると言われています。

そのため、犬によってはドッグフードに含まれるグルテンなどの穀類をうまく消化できない体質を持つことがあります。

さらには、犬が持つアレルギーとして最も多いと考えられているのが「小麦アレルギー」です。

グルテンフリーのドッグフードであれば小麦は不使用ですので、小麦アレルギーの犬でも安心して食べさせることができます

もちろん、一般的に販売されているドッグフードの中に含まれる穀類は加水・加熱がされているので消化しやすくなっていますが、体質により消化吸収が苦手な犬もいます。

グルテンフリーのドッグフードは肥満気味の飼犬におすすめ

また、人間と同じく犬にも肥満はあります。

話題となったダイエットのひとつに「炭水化物抜きダイエット」というものがあり、聞いたことがある方もいることでしょう。

小麦などの穀物は血糖値を急激にあげるものが多く、肥満の原因にもなりやすいと考えられています。
ただし、グルテンフリーだからといって必ずしもダイエットに役立つというわけではありません。

ドッグフードによってはイモ類のように血糖値をあげやすい食材が使われているものもありますし、反対に穀類の中でも繊維質が多い食材であれば血糖値をほとんどあげないものもあります。

グルテンフリーのドッグフードは小麦アレルギーの予防に

しかし、必ずしもグルテンフリーのドッグフードがすべての犬に向いているというわけではありません。

グルテンフリーは小麦が含まれていないのが最大の特徴です。

小麦には、食物繊維をはじめにビタミンやミネラルなど肉だけでは摂取しきれない栄養素が多く含まれています。

もちろん、小麦アレルギーがある犬にまで小麦を与える必要はありません。

アレルギーがないのであれば与えることを必要以上に恐れる必要はないです。

グルテンフリーのドッグフードは満腹感がたりない?

また、犬にとって穀物が含まれていない食事は満腹感が減ります

穀物は肉類に比べて消化に時間がかかりやすく、その間満腹感を維持できます。

しかし、グルテンフリーのドッグフードは消化が早く、今までの食事に比べると空腹感を感じやすくなってしまいます。

そして飼い主にとってデメリットに感じやすいのが価格が高いという点ではないでしょうか。

グルテンフリーのドッグフードは、原材料に多くの肉を使います。

そして安価な穀類が使われないため、1kgあたりの価格がどうしても高くなってしまいます。

グルテンフリー・ドッグフードではないご飯を与えるべき犬もいる

さらに気をつけなくてはならないのがグルテンフリーのドッグフードを与えない方がよい犬もいるという点です。

場合によっては、犬の健康をより害する可能性があります。

まずは、肉に対してアレルギーを持つ犬の場合です。

犬も小麦アレルギーだけではなくさまざまな種類の食物アレルギーにかかることがあります

豚肉に対するアレルギーも比較的多いとされ、今までアレルギーではなかったのにある日突然アレルギーを発症することがあり、その原因としてアレルゲンの過剰摂取が挙げられます。

グルテンフリーのドッグフードは肉の割合が高いため、肉類の過剰摂取につながることがあります。

また、犬によっては高たんぱくあるいは高脂質の食事を止められていることもあるでしょう。

グルテンフリーのドッグフードは炭水化物が含まれていないため、同じ量であればグルテン使用のドッグフードに比べて高たんぱく・高脂質になりやすいです。

ドッグフード、愛犬の餌の選び方を犬種・体型・年齢別で解説!

グルテンフリーのドッグフードで愛犬に健康を

グルテンに限らず愛犬の口に入れる食事
飼い主さんの目でしっかり見てあげましょう

ドッグフードは、犬が毎日体に取り入れるものです。

食事をするのであれば、愛犬の健康を考えたものを与えたいと考えている方の方が多いでしょう。

もともとの犬の食性に適した食事はグルテンフリーのドッグフードだと考えられています。

特に小麦アレルギーを持つ犬にとってはグルテン使用のドッグフードはあまり体によくはありません。

さらには、グルテンフリーのドッグフードに変えて肥満が解消したという犬もいます。

そして、すべての犬に最適というわけではなく、体質によっては穀物をある程度与えたほうがよい犬もいます。

必ずしも穀物が犬の体にとってよくないものと決めつけるのではなく、愛犬の体質などを考慮したうえで最適な食事を与えてやるのがよいでしょう。

グルテンフリーとグレインフリーのドッグフードの健康面での違いとは

グルテンフリーは麦類を摂取しないフードですが、グレインフリーは穀物全てを摂取しないということです。

海外では穀物を一切グレインフリーのドッグフードに関する気になる調査結果が発表されています。

FDAは、犬の拡張型心筋症(DCM)と特定の穀物を含まないドッグフードを食べている犬との間の食生活の関連性を調査しています。懸念の食品は、主成分として記載されているエンドウ豆やレンズ豆、他の豆類の種子、またはジャガイモなどの豆類を含むものです。FDAは、数ヶ月から数年の期間、これらの食事を食べていた犬のDCMの報告を受けた後、この問題の調査を開始しました。DCM自体は犬では珍しいとは考えられていませんが、これらのレポートは、病気は通常、病気になりやすい犬の品種で発生したので珍しいです

What Dog Owners Need to Know About the FDA’s Grain-Free Diet Alert and DCM

というように犬の拡張型心筋症とグレインフリーの食事に関連性があるのでは?という疑惑の調査が報告されているそうです。

しかしながら、この論文では、

現時点では、これらの成分がより広い範囲の犬のDCMの原因であるという証拠はない

とも言われており、追加での調査結果待ちという状態ではあるとのことです。

このように、人間でもそうであるように、健康に関する調査研究は日々少しづつ進歩しており、日本に届くまでは一定の時間が必要です。

(獣医師さんでも栄養学の情報に熟知している人は少ないのです。)

とはいえあまりにも心配しすぎることは、飼い主さんの心身の健康にも悪影響を与えてしまうことにもなりかねないため、グルテンフリーにしてもグレインフリーにしても神経質になりすぎないようにするのがオススメです。

グルテンフリーは手作りのドッグフードもおすすめ!

ドッグフードを買いにペットショップやホームセンターなどに行くと、種類がたくさんありすぎで何が何だかよくわからなくなってしまう方も多いのではないでしょうか?

近年増え始めているグルテンフリーのドッグフードもしかり、たくさん種類があってどれがいいのかわからなくなってしまう飼い主さんの多いかと思います。

そんなときには、ドッグフードを手作りしてみるのはいかがでしょうか?

手作りごはんであれば、穀物(グレイン)不使用にすることができるだけでなく、ワンちゃんの個性にあった食事を与えることが可能です。

例えば、これまでに病気になってしまった経歴があったり、歳をとって運動量が少なくなったりしてきているワンちゃんには、これまでと同じ食事を与えていると栄養バランスが崩れてしまい、体調不良や病気の原因になってしまったりもします。

それに、穀物や小麦にかかわらず、ワンちゃんのアレルギーが心配な方にとっても自らレシピを考えればそういったリスクを避けることもできます。

また、手作りごはんのいいところは何よりも「愛情」を感じられる点ではないかと考えています。

ワンちゃんも、飼い主さんが自ら作ってくれた食事を食べることは嬉しいことだと思いますし、飼い主さんも自分が作った食事をワンちゃんが嬉しそうに食べているのをみるのは喜ばしいことではないでしょうか。

もちろん、犬の手作りごはんに挑戦するためには、最低限の栄養学の知識や、飼っているワンちゃんの置かれている状況を的確に見極める必要があり、簡単なことではありません。

しかし、手作りごはんを通して、飼い主さんとワンちゃんの関係性が一層深まることは間違いありません。

是非とも、一度挑戦してみることをおすすめします。

「グルテンフリー」はドッグフード選びのポイント

アレルギー予防や消化の改善など
グルテンフリーはドッグフード選びのポイント

愛犬の健康のためにグルテンフリーのドッグフードが数多く販売されています。

小麦アレルギーやグルテン過敏症、肥満気味の犬にとっては有益なドッグフードです。ただし、小麦には肉だけでは補えない多くの栄養素が含まれています。

また、体質によっては穀類が必要な犬もいますし、あまり多くの脂質やたんぱく質を摂取してはいけない犬もいます。

愛犬がどのような食事を必要としているかを飼い主が考慮し、場合によっては獣医とも相談しながらドッグフードを決定するとよいでしょう。

また、近年流行している「手作りごはん」にも挑戦してみてください。

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