愛犬のためにはなるべく良いドッグフードを選んであげたいと想うのが愛犬家の常ですが、その具体的な指標についてはよくわからないという人もすくなくありません。
愛犬にどのようなドッグフードが合っているか?愛犬用のドッグフードの成分にはどこに着目すべきか?という点を知っておくと明確に愛犬に必要な物が足りたドッグフード選びも可能になるでしょう。
今回はドッグフードをどのように選べばよいか?について3つの条件を挙げてそれぞれ詳しく解説していきます。
本当良いドッグフードは犬種によって異なる!
まず最初に知っておくべきは、どんな犬にも合う万能薬のようなドッグフードは存在しないという点です。
生物は環境によってそれぞれ適した体の機能を発達させ、進化してきました。
当然ながら犬も澄んでいる地域の気候や取れる食物、外敵や獲物に合わせた進化がなされており、一口に犬と言ってもその特徴は様々です。
寒い地域ならば分厚い脂肪や長い毛を生やす必要がありますのでそのために必要な栄養が求められます。
逆に暑い地域であれば体を冷却しやすくするためにほっそりとした体や短い体毛という特徴が現れてきます。
例えば寒い地域出身の犬には適切な栄養量でも、暑い地域出身の犬にとっては栄養過剰となってしまうこともあるのです。
過剰な栄養は犬を肥満に導き、寿命を縮めてしまう事にも繋がりかねないため、犬にあった栄養素と量を適切に守る必要があるのです。
ドッグフードにはトイプードル用やラブラドールレトリバー用など、犬種を指定した商品もあるため、そういった物を選んだほうがより犬の状態をよく保つのに役立ってくれるでしょう。
日本でよく飼われる事のある柴犬や、毛質が人気のトイプードルは揃ってどちらも皮膚が弱くアトピー性皮膚炎などにかかりやすいという特徴があります。
それを改善するためにはアレルギー頻度の低く消化に優れた、高タンパクで質の良い肉を使った物が適切です。
人気の高いラブラドールレトリバーなどは脂肪が付きやすい犬ですが、日本の気候だと余分な脂肪が暑さへの耐性を弱めてしまいます。
何より肥満に繋がりやすいため、ドッグフードには脂肪分の少ないものをチョイスするなどがポイントになります。
本当に良いドッグフードの条件① 高品質なタンパク質が使用されている
本当に良いドッグフード選びで真っ先に注意したいのが、高品質なタンパク質が使用されているかどうかです。
犬は肉食性の動物ですので、基本的に本来は生肉を食べて体を維持する生き物です。
確かに生肉を毎回与えられればそれも良いですが、手間や費用、消費管理などが非常に大変になってしまうため、生肉に近い高水準なタンパク質が取れるドッグフードで代用するのは非常に大切なことです。
この高品質なタンパク質のドッグフードとは、何の肉を使っているかがはっきりしている物を指します。
安価なドッグフードの原材料には「〇〇肉」などではなく「ミートミール」という名前の肉が登場することが多くあります。
ミートミールとは肉の粉末の事で、具体的にどんな動物の肉なのかを判別することができません。
ペットフード安全法によって問題になるような粗悪な肉は使われない決まりになっています。
何の肉を使っているかが分からないと飼い主としては不安もありますし、ラム肉や鹿肉など具体的に与えたい肉が決まっている場合もミートミールでは判別できません。
極力何の肉であるかがはっきり記載されたドッグフードの方がより安全性が高いと言えます。
また犬の体調や様子を見て肉の種類を変えてみたりする調整も、やはり原材料、それも主体的な成分となるタンパク質が何肉であるかを判別できることが必要になってきます。
なるべく肉の種類がはっきり記載されていて、高品質なタンパク質を期待できるドッグフードを選んであげましょう。
本当に良いドッグフードの条件② ヒューマングレード
ドッグフードにはヒューマングレードと呼ばれるグレードの物が存在します。
これは名前の通りヒューマングレード、人間でも食用できるレベルの高い品質と安全基準要項を満たしている証です。
実はドッグフードは食品衛生法の範囲外であるため、人間の食品のような完璧な衛生管理をしなくても生産できてしまうのです。
もちろんだからといって必ず犬の健康に問題があったり、有害物質が入っているということになるわけではありませんが、コストを抑えるためにコストパフォーマンスが良いけれど犬の健康に最適ではない材料を使うことなどもあります。
そのため少しでも犬には高品質で安全性が高いドッグフードを与えたいと考えるのであれば、ヒューマングレードを選ぶことが大切になってくるのです。
しかし当然ながら高品質を維持するためにコストは相応に高くなるため、その点は注意が必要になるでしょう。
本当に良いドッグフードの条件③ 化学添加物がないもの
本当に良いドッグフードを選ぶ上で注意したいのが、余分な化学添加物が入っていないかどうかです。
上記したヒューマングレードや高品質なタンパク質が入っていたとしても、余分な化学添加物が入ることで犬の体に負担がかかることもあります。
そのためには余計な添加物のないドッグフードを選ぶ必要があるのです。
ペットフード安全法ではこれら添加物にはドッグフード1g当たりの使用制限がかかっている物があります。
保存料として使われる酸化防止剤のエトキシキンはドッグフードの消費期限を長くするために使われますが、こちらは1g当たり75μgまでとなっています。
他にも同様の目的で使われるBHA(ブチルヒドロキシアニソール)やBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は合わせて1g当たり75μgまでです。
またフードの色味を良くするために使われる亜硝酸ナトリウムは1g当たり100μgとなっており、これらは使われる事の多いものです。
成分表などをみて範囲を超えていないかはよくチェックしてきたい項目です。
またウェットタイプのドッグフードにも実は保湿制菌のためにプロピレングリコールという添加物が入っている事があります。
これは発がん性があると言われており、極力入っていない物を選ぶようにしたいです。
愛犬のためにも本当に良いと思えるドッグフードを選んであげよう
ドッグフードは基本的にはペットフード安全法の範囲内で製造されていますが、その範囲内であっても個々の犬の体質によっては確実に安全な物とは言い切れません。
そのため飼い主は出来るだけきちんとドッグフードを選んであげる必要があるのです。
ドッグフードを選ぶ際は
- 高品質なタンパク質が使われているか
- ヒューマングレードで質の高いドッグフードか
- また余分な添加物が入っては居ないか
という3つを軸にして選んであげる事で、愛犬にも安心して与えられるドッグフードを見つけることができるでしょう。