最近インスタグラムやTwitterで美味しそうな愛犬への手作りご飯がアップされているのをよく見かけます。
手作りご飯は、食材を自分で選べて安心で、人と同じような見た目・匂いのご飯のため食いつきが良く、水分補給がしやすいなどのメリットがあります。
しかし、もちろんデメリットもたくさんあるため、今回は手作りご飯の注意点、入れてはいけない食材などを紹介していきます。
愛犬の手作りご飯がよくない、危険と言われる理由
栄養が偏る
やはり手作りご飯の1番怖いところは、栄養素が偏ってしまうところです。
企業が研究に研究を重ねて開発した市販のフードは、犬にとって必須の栄養素、カロリーが適切な量含まれています。
手作りご飯でも栄養素やカロリーはしっかりと取れますが、様々な具材の1つ1つの栄養素の量、カロリーを計算するとなると非常に大変です。
その結果どうしても入っている栄養素に偏りがでてしまう場合が多いです。
使ってはいけない食材を使ってしまう可能性がある
人にとっては栄養素たっぷりで健康や美容に良いと言われている食材でも、犬にとっては有害な食べ物がいくつかあります。
中には食べてしまうと命に関わる恐ろしい食材もあります。
後に手作りご飯で使用してはいけない食材を理由とともに紹介していますので、手作りご飯を作る際はこれらの食材が混ざっていないか良く確認してみてください。
保存ができない
企業が販売しているドライフードは水分量が少なく、比較的長期保存が可能です。
しかし、手作りご飯はどうしてもウエットタイプとなり、保存料も使用できません。
そのため、数日以内に食べる必要があります。 長期保存ができない結果、数日に1回、または毎日作り続ける必要が出てきます。
調理に時間がかかる
手作りご飯は具材を食べやすいようにカットしたり、火を通したりとどうしても時間と手間がかかってしまいます。
保存がきかないため毎日作り続けることとなり、毎回時間がかかると多忙な方だとなかなか大変です。
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愛犬の手作りご飯のメリット
アレルギー対策ができる
人と同じようにアレルギーを持っている犬はたくさんいます。
アレルギー検査を実施し、何がアレルギーの原因なのかはっきりしていると、その原因物質が含まれていない手作りご飯を作ることでアレルギー対策ができます。
体中のかゆみに悩まされていたが手作りご飯によってスッとかゆみが引いたという子もいます。
食事から水分補給ができる
市販のフードで水分含有量はドライフードでおおよそ8%、ウエットフードでおおよそ75%と言われています。
手作りご飯だと、ウエット並みに水分が取れる上に、茹で汁を加えたり、水分量の多い果物や野菜をトッピングすることでさらに水分を追加することもできます。
普段あまり自分から水を飲まない子でも簡単に水分補給ができます。
食材を自分で選べるから安心
手作りご飯だと自分で食材を選び、自分で作るため、どこ産の何が入っているか明確で安心できます。
保存できないことがデメリットですが、メリットとして健康に良くないとされる添加物が全く入らないことが挙げられます。
愛犬の手作りご飯でおすすめの食材
肉
動物性のタンパク質の補給に重要な肉は、食いつきの良さを亢進させる手作りご飯に欠かせない材料です。
植物性原料に比べると肉は消化率・利用率が高く、アミノ酸も良質です。
牛、豚、鶏が手に入りやすいですが、羊、カンガルーなども最近人気です。
特にゆでささみは犬に人気、かつ健康的な食材で、茹で汁を利用することで水分補給も行うことができる優れものです。
魚
魚は肉と同じく動物性原料と言われ、肉と並ぶくらい重要な原料です。
- マグロ
- カツオ
- たら
- アジ
- イワシ
- 鮭
などが市販のペットフードでは主に使用されています。
魚を手作りご飯に加える際は、しっかりと火を通し、骨を全て取り除いてあげましょう。
しかし、魚は部位や季節によってカロリーや味も変わるため、主食にするのは難しいでしょう。
野菜
にんじん
にんじんはβカロテンやカリウム、食物繊維と栄養豊富な食材です。
また火を通しても色鮮やかな食材のため、手作りご飯に加えると見た目も美しくなります。
にんじんを与える際は、加熱して小さくカットしてあげましょう。
すりおろして与えるのもOKです。
https://coco-gourmet.com/archives/159
小松菜
小松菜はβカロテンやビタミンC、カルシウムに鉄分と非常に多くの栄養素を含む優秀な食材です。
ほうれん草に比べると非常に少ないですが、犬の尿石の成分であるシュウ酸が含まれているため、あげすぎには注意しましょう。
しっかり茹でてから茹で汁を切って与えると、他の栄養素も少し逃げてしまいますが、シュウ酸を抑えられるのでおすすめです。
えのき
えのきはビタミンB郡、食物繊維が豊富に含まれており、手作りご飯におすすめな食材です。 手作りご飯に入れる際は、食べやすいようにカットしてあげましょう。
しかし、生のえのきには赤血球を壊す「フラムトキシン」というタンパク質が含まれています。
加熱することで、フラムトキシンは働かなくなるため、与える際は必ず加熱して与えましょう。
愛犬のドライフードのメリット
簡単に用意できる
市販のドライフードの1番のメリットは簡単に用意できることです。
体重ごとに計算された量も記載してあることが多いため、カロリー計算に悩まされることがありません。
また、最近だとペットショップや動物病院、スーパーだけでなく、ネットで購入できるため、手に入りやすさも加速しています。
長期間保存できる
手作りご飯に比べると、企業が研究した材料、添加物、パッケージの効果で長期保存ができます。
ウエットフードはドライフードに比べると消費期限が短いですが、しっかりと封をし、冷蔵庫保存すると数日持つように作られていることがほとんどです。
愛犬のドライフードのデメリット
添加物が含まれている
市販のドライフードには添加物が含まれています。
栄養を補うためであったり、嗜好性を高めるため、保存がきくようにするためなど目的は様々です。
天然添加物という天然に存在する体に優しい添加物もありますが、合成添加物という中には体に有害なものもある化学物質由来の添加物もあります。
ほとんどのドライフードは体に有害なものは含まれていないのですが、その中には長年食べ続けると体の中に蓄積し、その結果体にとって有害になってしまうものもあります。
原材料に対して安心ができない
もちろん市販のフードも原材料欄のところを見ると、何が入っているかがしっかりと記載してあります。
しかし一般の方が読んでも良くわからない名前の原材料、栄養素や、添加物がたくさん記載してあります。
また海外のものを使用しているのか、国産のものなのか、原産地がよく分からないものも多いです。
愛犬の手作りご飯で使ってはいけない食材
チョコレート
チョコレートの原料のカカオに含まれる「テオブロミン」は、犬が排泄するのが苦手な成分で、体内に長く残り中毒症状を引き起こします。
落ち着きがなくなり、次第にふらふらし始め、痙攣、嘔吐などの症状が出ます。
他にも、脱水になり喉が渇き、水を多く飲むようになります。
また、普通のチョコレートに比べ、カカオ濃度の高いチョコレートは、少し食べただけでも致死量のテオブロミンを摂取したことになるため、より注意が必要です。
https://coco-gourmet.com/archives/122
ネギ類
ネギやニンニク、玉ねぎなどのネギ類は、犬の赤血球を壊す成分「アリルプロピルジスルフィド」が入っているため、
- 貧血
- 血尿
- 下痢
- 嘔吐
が引き起こされる非常に危険な食べ物です。
また、食べた直後は平気でも、数日後に突然症状が出る場合もあります。
命に関わる食べ物ですので、これらを食べた場合はすぐに動物病院へ相談しましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/180
乳製品
牛乳には乳糖(ラクトース)が多く含まれています。
犬は乳糖を分解する酵素「ラクターゼ」が少ないという特徴を持っています。
乳糖が分解できないと、消化不良で下痢や嘔吐が引き起こされます。
ヨーグルトやチーズなどの加工品はその加工工程で乳糖が分解されていることがほとんどですが、お腹が弱い子は特に乳製品は控えた方が良いでしょう。
ぶどう
犬がぶどうを食べると、急性腎障害が引き起こされ、嘔吐、乏尿無尿や意識低下などの症状が見られ、命に関わることがあります。
どのような成分によって、体の中で何が引き起こされているのかは解明されていませんが、中毒症状の報告が非常に多い危険な食べ物です。
干し葡萄でも引き起こされるので、これらを食べてしまった場合はすぐに動物病院へ相談しましょう。
https://coco-gourmet.com/archives/304
アボカド
アボカドは犬にとって下痢を引き起こす可能性のある食べ物です。
詳しい機序は解明されていないのですが、「ペルシン」という成分が中毒を引き起こしているのではないかと言われています。
世界では亡くなってしまった例も報告されているため、注意しましょう。
アーモンド
アーモンドは犬にとっての中毒成分は含まれていませんが、不溶性食物繊維が非常に豊富に含まれており、またカロリーもとても高いです。
嘔吐や下痢が見られた例もあるようなのでアーモンドを与えるのは控えた方が良いでしょう。
アーモンドに比べると同じナッツ類のマカダミアナッツは、中毒報告の例が多く、与えるのは非常に危険ですので注意しましょう。
えび、カニ、イカ、タコ
犬にとってえびやカニなどの甲殻類・イカやタコのような軟体類は火を通していない状態では決して与えてはいけません。
これらが生の状態ではチアミナーゼという酵素が含まれています。
チアミナーゼとは、犬にとって大切な栄養素であるチアミン(ビタミンB1)を分解してしまう酵素です。
チアミナーゼは加熱に弱いため、火を通せばある程度問題ないと言われています。
しかし、しっかりと加熱できておらずにチアミナーゼが残っているリスクもある上に非常に犬にとって消化に悪いため、できるだけ控えた方が良いでしょう。
愛犬の手作りご飯の注意点
具材は食べやすい大きさに切る
手作りご飯の具材は食べやすい大きさに切ってあげましょう。
りんごや芋類などは大きいままで与えると、食道に詰まってしまう恐れがありますので与える際は、しっかりと細かく刻んであげましょう。
冷ましてから与える
あたたかい状態で食べさせてあげられるのも手作りご飯の良さですが、あまりに温度が高いと火傷する可能性があります。
粗熱をとり、必ず与える前に指で温度を確かめてから与えましょう。
あげてはいけない食材に注意
先ほど挙げたあげてはいけない食材は絶対に混ざらないように気をつけましょう。
万が一食べてしまった場合は、すぐに動物病院に相談しましょう。
そして先ほど挙げたもの以外でも、その子の身体に合わない食べ物があります。
下痢をしてしまったり、嘔吐する場合は速やかにその食事を中止しましょう。
適切な量を与える
手作りご飯の1番難しいところですが、栄養バランスとカロリーを適切な1回分の量を決めましょう。
そして定期的に体重測定を行い、過度に体重が減ったり増えたりしていないかチェックしましょう。
愛犬手作りご飯への移行手順
まずはトッピングから
いきなり市販のドライフードから手作りご飯に変更すると、お腹を壊してしまう恐れがあります。
まずは若干少なめのいつものご飯の上にトッピングするところから始めましょう。
その子によって合わない食材もあるため、数日食べてお腹が痛そうでないか、便が緩くなっていないか、食いつきが悪くなっていないかなどをチェックしましょう。
徐々に手作りご飯へ切り替える
トッピングしても体調や食いつきに変化がなければ徐々に手作りご飯の割合を増やしていきましょう。
少量のトッピングから全体の1割の量、2割の量、と徐々に量を増やしていき、1週間、お腹を壊しやすい子は2週間ほど時間をかけて手作りご飯に切り替えていきましょう。
手作りご飯に切り替えた後も体調チェックは欠かさずに
万が一何かの栄養が欠如したり、過剰だった場合、その結果何か目に見えるものとして体調や血液検査の数値に表れてくるのは時間がかかる場合があります。
たとえば手作りフードを食べ始めて数ヶ月後にフケが増えてきたという例があります。
その子は手作りご飯の内容から皮膚のバリア機能を支えている必須脂肪酸、必須ミネラルが足りないことが予測されました。
手作りご飯に問題なく切り替えられた後も、定期的に皮膚の様子を見たり、 1年に1度血液検査を行なったり体調チェックは続けましょう。
愛犬の手作りご飯は楽しみながらも慎重に!
今回の記事ではメリット、デメリット、犬が食べてはいけない食材、推奨する食材、市販フードからの移行手順など、手作りご飯に関する様々なテーマを紹介しました。
愛犬の手作りご飯を作りたいと思ったときには、この記事を参考にしてみながら、慎重に、しかし飼い主さんも愛犬も楽しみながら、ぜひ挑戦してみてください!