結論:シニア犬(7歳以上)の食事は、1日の量を成犬期より少なめにし、本文で説明しているように1日3〜4回に分けて与えるのが基本です。ココグルメの食事量計算機では、1日のエネルギー量を「70×体重(kg)の0.75乗×1.4」(成犬は×1.6)で計算し、体重4kgのシニア犬(避妊・去勢済み・理想体型)なら1日約191〜239g(成犬は約218〜273g)が目安です。食べる量が減ってきたら、水分約70〜75%でやわらかいフレッシュフードを人肌程度に温めて与える方法もあります。詳しくはシニア犬のごはんにまとめています。
人と同じように、犬も年齢とともに食の好みが変わったり、1回に食べられる量が少しずつ減ったりします。一方で、寝ている時間が増えて消費するエネルギーが減るため、成犬の時と同じ量を食べていると太りやすくなります。
この記事では、老犬・シニア犬の1日の食事量の目安(体重別の表)、1日何回に分けるか、量の決め方、食べる量が減った時の与え方、動物病院に相談したい変化をまとめました。
老犬・シニア犬の食事量と回数の早見表
まずは目安をまとめます。詳しい理由と調整のしかたは、このあと順番に説明します。
| 項目 | シニア犬の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 1日の量 | 成犬期の約9割(運動量がかなり減った子・太りやすい子は7〜8割) | 2週間ごとに体重と体つきを確かめて調整する |
| 1日の回数 | 3〜4回に分ける | 1日の量は変えずに回数で割る。食欲・体重・便が安定していれば2回のままでもよい |
| 1回の量(体重4kg・3回の場合) | ココグルメのチキン&ベジタブルで約64〜80g | 1日の目安191〜239gを3回に分けた量 |
| 食べる量が減ったら | 温める・ふやかす・器を高くする・回数を増やす | 急に食べなくなった時や体重が減る時は動物病院へ |
老犬の年齢とステージを知ろう

ドッグフードでは7歳以上を「シニア」とするのが一般的ですが、体の大きさによって老化のサインが目立ち始める年齢は異なります。一般的には、小型犬であれば11歳、中型犬では9歳、大型犬であれば7歳ごろから老化が始まると言われています。
| 体の大きさ | シニア期に入る目安 | 老化のサインが目立ち始める目安 |
|---|---|---|
| 小型犬 | 7歳ごろ | 11歳ごろ |
| 中型犬 | 7歳ごろ | 9歳ごろ |
| 大型犬 | 5〜6歳ごろ | 7歳ごろ |
成犬の時に比べて散歩の時間が短くなる、寝ている時間が長くなるなど、活動面での変化も現れます。年齢だけで決めず、こうした変化が見えてきたら、食事の量や与え方を見直すタイミングです。
老犬に適した食事量は成犬時と異なる

成犬は日々の活動量も多く、新陳代謝も活発なため、エネルギーの素になる脂質や筋肉のもとになるタンパク質を多く含んだフードを与えることで、健康的な体を維持できます。
しかし、老犬は成犬に比べると活動性が低下して、寝ている時間も増えてくることなどから、エネルギー消費量が少なくなります。成犬時と同じ量のフードを食べていると、太りやすくなります。
消費が少なくなっている状態で過剰にエネルギーを摂取すると、そのエネルギーは脂肪として蓄積されます。その上、代謝が落ちている老犬は一度太ってしまうと痩せるのも大変です。人間でも肥満が生活習慣病を引き起こしたり健康寿命を短くしたりすることが知られていますが、犬も同様に、肥満が様々な病気のリスクを高める可能性が近年注目されています。(参考文献①)
計算上は、シニア期の1日のエネルギーは成犬期の約9割が目安です(ココグルメの食事量計算機では、避妊・去勢済みの成犬は「70×体重(kg)の0.75乗×1.6」、7歳以上は「×1.4」で計算しています)。寝ている時間が長く、体重が増えてきた子は、成犬時の7〜8割程度まで抑えることもあります。
体重別・シニア犬の1日の食事量の目安
7歳以上・避妊去勢済み・理想体型の犬に、ココグルメのチキン&ベジタブル(100gあたり116kcal)を主食として与える場合の目安です。計算値の80〜100%を幅で示しています。
| 体重 | 1日のエネルギー | 1日の量 | 1日3回の場合の1回量 | 1日4回の場合の1回量 |
|---|---|---|---|---|
| 2kg | 132〜165kcal | 113〜142g | 38〜47g | 28〜36g |
| 3kg | 178〜223kcal | 153〜192g | 51〜64g | 38〜48g |
| 4kg | 221〜277kcal | 191〜239g | 64〜80g | 48〜60g |
| 5kg | 262〜328kcal | 226〜283g | 75〜94g | 56〜71g |
| 7kg | 337〜422kcal | 291〜364g | 97〜121g | 73〜91g |
| 10kg | 440〜551kcal | 380〜475g | 127〜158g | 95〜119g |
| 15kg | 597〜747kcal | 515〜644g | 172〜215g | 129〜161g |
| 20kg | 741〜927kcal | 639〜799g | 213〜266g | 160〜200g |
ドライフードを与えている場合は、パッケージに書かれた「100gあたりのカロリー」で1日のエネルギーを割ると量がわかります(例:350kcal/100gのドライフードで1日277kcalなら約79g)。水分の多いフードほど、同じカロリーでも量(かさ)が多くなります。痩せ気味・太り気味の子や、食事の回数ごとの量は食事量計算機で、体重別の表はシニア犬のごはんでも確認できます。
1日の量の決め方(4ステップ)
- 体重を量る:家庭では、飼い主さんが犬を抱っこして体重計に乗り、飼い主さんだけの体重を引くと量れます。
- 1日のエネルギーの目安を出す:上の表か食事量計算機で、体重と年齢から目安を確認します。
- おやつ・トッピングの分を引く:おやつは1日のエネルギーの10%以内にし、与えた分だけ主食を減らします。
- 2週間ごとに見直す:体重と、肋骨や腰のくびれの触り心地(ボディコンディション)を確かめ、増えていれば5〜10%減らし、減っていれば5〜10%増やします。
シニア犬の量と回数に合わせやすい、100gずつの手づくりごはん
獣医師監修の手作りドッグフード「ココグルメ」は、肉や魚と野菜を加熱しただけの手作り品質で、総合栄養食の基準を満たした冷凍のフレッシュドッグフードです。1袋100gの小分けで100gあたり102〜128kcalなので、1日の量を回数に分けて与えやすく、量は食事量計算で体重や年齢から確認できます。水分を約70〜75%含み、具材は小型犬でも食べやすい大きさで、人肌に温めると香りが立ちます。着色料・香料・保存料などの添加物は不使用で、お弁当やお惣菜をつくる調理工場で一つ一つ丁寧に作っています。今なら送料無料980円で試せます(単品の買い切り・15日間の全額返金保証付き)。
老犬の食事は1日何回?回数の決め方

老犬になると消化器官の機能が低下し、消化吸収に時間がかかるため、1日の食事を3〜4回に分けて与えるようにすると良いでしょう。1回の量が少なくなるので胃腸への負担が減り、食べきりやすくなります。
回数を増やしても、1日の合計量は変えずに、回数で割るのが基本です。回数を増やしたからといって、1回の量を成犬の時のままにすると食べすぎになります。栄養バランスや1日のトータルカロリーが十分にとれているかも確認してあげてくださいね。
| 愛犬の様子 | 1日の回数の目安 |
|---|---|
| 7歳を過ぎたが食欲があり、体重・便が安定している | 今の回数(1日2回)のままでもよい。変える時は少しずつ |
| 1回で食べきれない・食べるのに時間がかかる | 1日3回に分ける |
| 空腹の時間が長いと吐く・お腹がゆるくなりやすい | 1日3〜4回の少量に分ける |
| 食が細くなった高齢期・介護が必要 | 1日4回以上の少量(食べられる時に少しずつ) |
| 糖尿病・腎臓病などで治療中 | 獣医師の指示に合わせる(インスリン注射の時間など) |
時間の例は、1日3回なら朝・昼・夕方、1日4回なら朝・昼・夕方・寝る前です。小分けにする場合でも、きちんと時間を決めて食事を出し、時間が経っても食べないようなら一度片付けてあげるようにしましょう。だらだら置いておくと、傷んだり、食べる量がわかりにくくなったりします。
老犬の食事量が落ち過ぎたら与え方を工夫しよう
犬も老化により徐々に筋力が低下していきますが、食べ物を飲み込む筋力が弱くなることで食事量が減ることがあります。特に低いお皿を使っているようなら、少し高さのある台の上にお皿をのせて与えると飲み込みやすくなり、食べる量が増えることがあります。
- 器の高さを変える:首を下げずに食べられる高さにする
- 人肌程度に温める:香りが立って食欲がわきやすい(「犬のご飯は温めると食べる?適温・電子レンジの注意点とフード別の温め方、冬に食べない時の工夫」)
- ふやかす・やわらかいフードにする:噛む力が落ちた子も食べやすい(「老犬がドライフード食べない意外な理由とは?ふやかす等の対策も」)
- 回数を増やして1回の量を減らす:1回で食べきれない子に
- 口の中を確認する:歯が汚い、口が臭いなどの症状がある場合は、歯の治療で食欲が戻ることもあります
老犬の食事に必要な栄養素

一般的な高齢犬用フードは、材料や栄養バランスに大きな差は無くとも、脂質・タンパク質・リン・ナトリウムなどの量を適度に調整した、消化に優しい内容になっています。また、体のさまざまな臓器で抗酸化作用を発揮し、老化と戦ってくれると言われるオメガ3脂肪酸などの抗酸化物質も、近年注目されています。(参考文献②)
オメガ3脂肪酸は、関節、心臓、皮膚をはじめとする各器官の良好なコンディションの維持をサポートしてくれると言われています。ドッグフードの成分表を確認し、そういった物質が含まれているかを見てみたり、サプリメントとして取り入れてみたりするのも良いでしょう。
良質なタンパク質
タンパク質は、犬にとっても筋肉量を維持するために非常に重要な栄養素です。老犬は筋肉が衰えたり、消化吸収力が低下したりするため、脂肪分の少ないささみなどの良質なタンパク質を、十分に火を通した状態で食べさせるようにしましょう。
ただし、高齢の犬で多くみられる慢性腎臓病などでは、タンパク質の量を減らした食事が推奨される場合もあるため、年齢だけで判断せず、健康診断で愛犬がそういった病気ではないかを調べておく必要があります。
食物繊維
食物繊維は犬においても、便の硬さを調節したり、腸内細菌のエサになったりすることで、便の調子を整えてくれることが知られています。老犬になると、季節の変わり目などの気温の変化や、食事内容のちょっとした変更だけでも食欲が落ちたり、お腹の調子を崩したりする場合があります。
日頃から腸内環境を整えて下痢をしにくくするためにも、繊維質を適度に含むフードを選んだり、お腹の弱い子には乳酸菌のサプリなどを併用してみたりするのも良いでしょう。犬が食べても問題のない野菜を適度にゆでて、おやつ代わりやトッピングに使うと、食欲の増加にもつながるかもしれません。手作りする場合は「犬の手作りご飯の始め方と注意点|栄養バランス・1日の量の計算・NG食材・切り替え方」も参考にしてください。
食べる量が減ったら、水分の多いやわらかいフードも選択肢に

老犬は飲み込む力だけでなく、歯のトラブルや顎の筋肉の衰えによって、食べ物を上手く噛めなかったり、口からこぼれてしまったりすることがあります。ドライフードを与えている場合は、水でふやかしたり、水分量の多いウェットフードやフレッシュフードに変えてみたりしても良いでしょう。消化吸収しやすくなるうえに、ご飯から水分もとることができるので、水を飲む量が減りがちな高齢の犬にはおすすめです。
ただし、急にフードを変えるとお腹を壊したり、ご飯を食べなくなったりする子もいます。新しいフードを試すときは、いつものフードに少しずつ混ぜ、できれば1週間以上かけて徐々に切り替えてあげましょう。
また、水分量の多いフードはドライフードよりかさが増えるので、ご飯全体の量が多くなります。体重あたりの給餌量を必ず確認し、水分でお腹がいっぱいになって必要なカロリーをとれない、ということにならないよう注意しましょう。食べる量が大きく減った子の介護食は「愛犬の介護食、流動食のおすすめを解説!シニアおすすめの介護食も」で紹介しています。
おすすめのウェットフードは、手作りご飯のココグルメです。食材はすべて人間の食品に使用される食材(ヒューマングレード)を使用しており、お弁当やお惣菜をつくる調理工場で一つ一つ丁寧に作っています。今なら送料無料980円でお試しできるキャンペーンも実施中です!
こんな時は動物病院へ
愛犬の食事量の低下が本当に老化によるものなのかは、その子の健康状態を見てみなければ分かりません。次のような様子がある時は、年齢のせいと決めつけず、早めに動物病院に相談しましょう。
- 丸1日以上ほとんど食べない(持病のある子は半日でも相談を)
- 下痢が2〜3日続く、または食欲の低下や水を飲む量の変化を伴う
- 食べる量は変わらないのに体重が減る、1か月で体重が5%以上減った
- 水を飲む量やおしっこの量が急に増えた
- 吐くことを繰り返す、食べたそうなのに飲み込めない
- 口が臭い、歯ぐきが赤い・出血している、片側だけで噛んでいる
食べない時の原因と対策は「老犬・高齢犬がご飯を食べない時の原因と対策!おすすめの手作り食材も」、腎臓の数値が気になる時は「老犬の腎不全(腎臓病)の余命は?ステージ別の目安・皮下点滴・食べない時の対処法を解説」も参考にしてください。日頃の健康診断やお口のケアも大切です。
シニア犬の食事量と回数でよくある質問
老犬(シニア犬)の食事量は、成犬の時と比べてどのくらいに調整すれば良いですか?
計算上は成犬期の約9割が目安です。老犬は運動量や基礎代謝が低下するため、成犬時と同じ量を与えると太りやすくなります。寝ている時間が長く体重が増えてきた子は、成犬時の7〜8割程度まで抑えることもあります。2週間ごとに体重と体つきを確かめて調整しましょう。
老犬の食事の回数は1日に何回が理想ですか?
1日の総食事量を3〜4回に分けて与えるのが目安です。老犬は消化機能が衰えるため、一度に多くの食事をとると胃腸に負担がかかります。食欲があり体重や便が安定している子は、1日2回のままでも構いません。
老犬の1日の食事量は、具体的にどれくらいですか?
体重4kgの7歳以上の犬(避妊・去勢済み・理想体型)がココグルメを主食にする場合、1日約191〜239gが目安です。同じ体重の成犬(約218〜273g)より1割ほど少なくなります。痩せ気味・太り気味や運動量で変わるので、体重と年齢を入れて計算できる食事量計算機と、体重別の表があるシニア犬のごはんで確認してください。
1日の回数を増やす時、1回の量はどう決めますか?
1日の量はそのままにして、回数で割ります。たとえば1日240gを2回で与えていたなら、3回にする時は1回80g、4回にする時は1回60gです。回数を増やした分だけ量を足すと食べすぎになるので注意しましょう。
夜や寝る前にご飯をあげてもいいですか?
1日の量の中から分けて与えるなら問題ありません。夜から朝までの空腹の時間が長いと、朝に黄色い液を吐く子もいるため、寝る前に少量を与えると落ち着くことがあります。寝る直前にたくさん食べさせるのは避け、吐くことが続く場合は動物病院に相談してください。
老犬の食事で特に意識すべき栄養素は何ですか?
筋肉量を維持するための良質なタンパク質が重要です。また、消化機能が衰えるため、消化しやすい食事が求められます。老化に対抗するための抗酸化物質(オメガ3脂肪酸など)や、腸内環境を整える食物繊維も意識して取り入れると良いでしょう。腎臓病などでタンパク質の制限が必要な場合もあるため、持病がある子は獣医師に相談してください。
老犬が1回に食べる量が減ってきました。やわらかいフードに変えてもいいですか?
ココグルメの主食5メニューは総合栄養食(AAFCO2016の栄養基準)で、水分約70〜75%・100gあたり102〜128kcalです。具材は小型犬でも食べやすい大きさに調理し、お肉のスジも処理しているので、噛む力や消化が弱くなった犬にも食べやすいごはんです。解凍後に人肌程度に温める(100gなら500Wの電子レンジで約90秒、または湯煎)と香りが立ちます。急に食べなくなった場合は体調の変化のこともあるため、動物病院に相談してください。
老犬のごはんをドライフードから切り替えるときの注意点は?
いきなり全部を変えず、最初の1週間ほどはいつものフードに少量を混ぜ、便の状態を見ながら1〜2週間かけて切り替えます。1日の量が減りやすいシニア犬は、回数を分けて1回の量を少なくすると食べきりやすくなります。トッピングで使う場合は1日の食事量の1/4が目安で、体重別の量はシニア犬のごはんの表で確認できます。切り替えの手順は正しい食べ方にまとめています。
食事の量を減らしたら痩せてきました。どうすればいいですか?
減らしすぎの可能性があるので、5〜10%ずつ量を戻して2週間ほど体重を見ましょう。老犬は筋肉が落ちて痩せていくこともあるため、肋骨や背骨がごつごつ触れるようになった時や、量を戻しても体重が減り続ける時は、病気が隠れていないか動物病院で相談してください。
まとめ:老犬の食事は「量は少し控えめ、回数は多め」から
シニア犬の1日の量は成犬期の約9割(運動量が減った子は7〜8割)を目安にし、1日3〜4回に分けて与えるのが基本です。1日の合計量は変えずに回数で割り、2週間ごとに体重と体つきを見て調整しましょう。
食べる量が減ってきたら、温める・ふやかす・器を高くする・やわらかいフードにするなど、その子に合った工夫をしてあげてください。急な食欲や体重の変化は病気のサインのこともあるので、早めに獣医師に相談しましょう。老犬のフード選びは「食いつきが悪い時の高齢犬・老犬のドッグフードの選び方・与え方」にもまとめています。
参考文献)
①German A. J.2006. The growing problem of obesity in dogs and cats. J. Nutr.
②Florentina Glodde.2018. Effects of Natural Antioxidants on The Stability of Omega-3 Fatty Acids in Dog Food. J Vet Res.
