結論から言うと、犬に銀杏(ぎんなん)は与えないでください。銀杏には、ビタミンB6の働きを妨げる「4'-O-メチルピリドキシン(ギンコトキシン)」という成分が含まれていて、吐く・けいれんするといった中毒を起こすことがあります。この成分は加熱してもなくなりません。散歩道に落ちている果肉つきの実も、人が食べる炒り銀杏や茶碗蒸しの銀杏も同じです。犬では何粒で危ないかがわかっていないので、食べてしまったら量にかかわらず、かかりつけの動物病院に電話で相談しましょう。
この記事では、銀杏が犬に危ない理由、何粒で危ないのか、食べた時の症状と出るまでの時間、食べてしまった時の対処の手順、秋の散歩で拾い食いを防ぐコツと踏んだ時の足の洗い方、銀杏が入った料理の注意点、受診の目安をまとめました。

犬に銀杏を与えてはいけない理由
銀杏はイチョウの種子です。秋になると、イチョウ並木や公園の木の下にたくさん落ちます。犬にとって危ないところは、大きく3つあります。
| 危ないところ | 起こりうること |
|---|---|
| 殻の中の実(人が食べる部分) | ビタミンB6の働きを妨げる成分で、吐く・ふるえる・けいれんするといった中毒を起こすことがある。加熱しても成分はなくならない |
| 外側の果肉(くさい部分) | ウルシの成分に似た物質を含み、触れた皮膚がかぶれることがある。強いにおいもつく |
| 硬い殻 | 殻ごと飲み込むと消化されにくく、胃に残ったり、のどや腸に詰まったりするおそれがある |
ビタミンB6の働きを妨げ、中毒を起こす
銀杏の実には、「4'-O-メチルピリドキシン(ギンコトキシン)」という成分が含まれています。この成分はビタミンB6とよく似た形をしていて、体の中でビタミンB6の働きを妨げます。ビタミンB6は、脳や神経の興奮をしずめる物質(GABA)を作るのに欠かせません。そのため、銀杏を食べると神経が興奮しすぎて、けいれんなどが起こると考えられています。人の銀杏中毒では、吐き気や嘔吐、けいれんがおもな症状です。
犬でも、散歩中にイチョウの木の下に落ちていた銀杏を食べたあと、吐いたり手足がふるえたりして、銀杏中毒が疑われた例が日本獣医師会雑誌で報告されています。
この成分は熱に強く、炒っても茹でても、毒はなくなりません。人でも、炒った銀杏やオーブンで加熱した銀杏を食べて中毒を起こした例が報告されています。「人が食べる加熱した銀杏なら大丈夫」ということはありません。
果肉(外側のくさい部分)でかぶれることがある
道に落ちている銀杏は、硬い殻のまわりを黄色くやわらかい果肉(外種皮)が包んでいます。熟すとやわらかくなり、強いにおいを出します。においのおもな成分は、酪酸とエナント酸です。
この果肉には、ウルシの成分に似たギンコール酸などが含まれていて、人では触るとかぶれ(皮膚炎)を起こすことがあります。犬でも、果肉をくわえたり踏んだりすると、口のまわりや足の裏の皮膚が赤くなる、かゆがるといったことが起こるおそれがあります。
中毒の成分は、おもに殻の中の実に含まれます。ただ、道に落ちた銀杏は人に踏まれるなどして殻が割れ、中の実が出ていることもあります。果肉をかじっただけのつもりでも、実まで口に入れている可能性があると考えておきましょう。
殻ごと飲み込むと、胃に残ったり詰まったりする
銀杏の殻はとても硬く、犬は拾った物をよく噛まずに飲み込んでしまうことがあります。先ほどの犬の報告でも、吐いた物の中に殻に包まれたままの銀杏が出てきていて、消化されずに胃に残っていたと考えられています。体の小さい犬では、のどや食道、腸に詰まるおそれもあります。
犬は銀杏を何粒食べたら危ない?
犬が銀杏を何粒食べたら中毒を起こすのかは、わかっていません。犬の銀杏中毒は報告がとても少なく、先ほどの日本獣医師会雑誌の報告でも、犬での中毒量は不明とされています。
人では、子どもは少ない数でも中毒を起こすことが知られています。医学書には子どもは7個以上で中毒を起こすと書かれていて、比較的少ない数で症状が出ます。体重11kgの2歳の男の子が、オーブンで加熱した銀杏を20〜30個食べ、10時間後に吐き、12時間後にけいれんを起こした例も報告されています。また、栄養状態が悪くビタミンB6が足りない状態だと、中毒を起こしやすいと考えられています。
体重の軽い犬ほど、同じ1粒でも体重あたりの量は多くなります。犬と人では体のしくみも違うので、人の数をそのまま当てはめることもできません。小型犬や子犬、老犬では特に、1粒でも安心とは言えません。数にかかわらず、食べたら動物病院に相談しましょう。
犬が銀杏を食べた時の症状
銀杏を食べた時に見られることがある症状と、受診の目安です。犬で症状が出るまでの時間ははっきりわかっていないので、「いつ頃出る?」は、人の報告と犬の報告1例からわかる範囲で書いています。
| 症状 | いつ頃出る? | 受診の目安 |
|---|---|---|
| 吐く(嘔吐)、吐き気がある、よだれが多い | 人では食べてから1〜12時間ほどで出るとされる。犬の報告1例では、手足がふるえて受診するまで(食べてから3時間あまり)に2回吐いていた | 食べたことがわかっていれば、吐く前でもすぐ電話。何度も吐く時はすぐ受診 |
| 下痢、お腹を痛がる | 人では食べてから1〜12時間ほどで出るとされる | 銀杏を食べたあとなら、軽くてもすぐ電話で相談 |
| 手足のふるえ、ふらつき、立てない | 犬の報告1例では、食べてから約3時間後に手足がふるえた | すぐに受診 |
| けいれん(体がつっぱる、手足をばたつかせる、意識がない) | 人では食べてから1〜12時間ほどで出て、3〜4時間おきにくり返すことがある | すぐに受診。夜間でも救急の動物病院へ |
| ぼんやりしている、呼びかけへの反応が鈍い、瞳が大きく開いている | 犬の報告1例では、受診した時(食べてから3時間あまり)に見られた | すぐに受診 |
| 口のまわりや足の裏が赤い、かゆがる、しきりに舐める | 果肉に触れたあと | 洗っても赤みやかゆみが続く時は相談 |
食べた直後は元気でも、時間がたってから症状が出ることがあります。人の例では、半日ほどたってから吐いたり、けいれんを起こしたりしたこともあります。症状が出るのを待たずに、食べたとわかった時点で動物病院に電話しましょう。
吐いた時に考えられる原因は「犬の嘔吐する原因と対処法は?すぐに病院へ行った方が良い場合も」で解説しています。

犬が銀杏を食べてしまった時の対処法
あわてずに、次の順番で動きましょう。
- 口の中に残っていれば取り除く:口の中や歯の間に銀杏や殻、果肉が残っていたら、取り出せる分だけ取り除きます。奥まで指を入れると、かえって飲み込ませたり、噛まれたりすることがあるので無理はしません。口のまわりに果肉がついていたら、濡れたタオルでふき取ります。
- 何粒・いつ・どんな銀杏かを確認する:食べた数(わからなければ「何粒くらい」「わからない」で構いません)、食べた時間、殻つきか、果肉つきか、炒った物や料理に入っていた物か、をメモします。愛犬の体重や年齢、持病、今の様子も伝えられるようにしておきます。
- 家で無理に吐かせない:塩や塩水、オキシドール(過酸化水素水)などを飲ませて吐かせるのはやめましょう。塩は食塩中毒を、オキシドールは食道や胃を傷つけるおそれがあります。吐いた物を気管に吸い込むこともあります。吐かせるかどうかは、獣医師が判断します。
- 動物病院に電話する:症状がなくても、かかりつけの動物病院に電話して、確認したことを伝え、指示を受けます。夜間や休日は、夜間救急の動物病院に連絡しましょう。病院では、状況に応じて吐かせる処置や点滴、けいれんを抑える処置などを行うことがあります。
- 持っていくものをそろえる:残っている銀杏や殻、果肉、吐いた物(ビニール袋に入れる)、メモを持っていきます。料理に入っていた場合は、何の料理を、どのくらい食べたかも伝えます。持っていけない物は、スマートフォンで写真を撮っておきましょう。
けいれんが起きた時は
けいれんしている時は、口の中に手を入れないでください。噛まれることがあります。まわりにぶつかりそうな物があればどけて、頭や体を打たないようにします。けいれんが続いた時間を計り、できればスマートフォンで動画を撮っておくと、診察の時に役立ちます。治まったら、すぐに動物病院に連絡しましょう。けいれんの見分け方は「犬が痙攣した時の対処法を解説!病気との見分け方も」もご覧ください。
散歩での拾い食いを防ぐには
銀杏は秋に熟して落ち、イチョウ並木や公園、神社やお寺の境内などの木の下に、しばらく残ります。この時期の散歩では、次のことに気をつけましょう。
実が落ちる時期は、イチョウの木の下を避ける
イチョウには雄の木と雌の木があり、実がなるのは雌の木だけです。いつもの散歩道で実が落ちている木を覚えておき、実が落ちている間は、その木の下や銀杏並木を通らない道に変えましょう。どうしても通る時は、反対側の歩道を歩くなど、足元に実が少ない所を選びます。
リードは短めに持ち、足元を見る
リードが長いと、飼い主さんが気づく前に口に入れてしまいます。イチョウの近くではリードを短めに持ち、犬が地面のにおいを嗅ぎ始めたら、声をかけて先に進みましょう。伸縮リードは、この時期はロックして短く使うと安心です。
「ちょうだい」「離せ」の練習をしておく
口にくわえた物を出す「ちょうだい」「離せ(出せ)」の合図を、ふだんから家で練習しておくと、いざという時に役立ちます。おもちゃをくわえている時に合図を出し、離したらほめて、おやつと交換します。くわえた物を無理に取り上げようとしたり追いかけたりすると、取られまいとして急いで飲み込むことがあるので、交換で教えるのがコツです。拾い食いがなかなか直らない時は、かかりつけの獣医師やドッグトレーナーに相談しましょう。
銀杏を踏んだら、足の裏をよく洗う
果肉を踏むと、肉球の間にくさい果肉がはさまります。そのままにすると、においが残るだけでなく、犬が足を舐めて口に入れたり、皮膚がかぶれたりするおそれがあります。家に入る前に、次のように落としましょう。
- 果肉には素手でさわらず、ビニール手袋やティッシュで取り除く
- ぬるま湯で、肉球の間まで洗い流す(洗い流せない時は、濡れたタオルでていねいにふく)
- 洗ったあとは、指の間までしっかり乾かす
- 犬が舐める前に落とす。使ったタオルやティッシュは、犬が届かない所に片づける
洗ったあとも足の裏や指の間が赤い、かゆがって舐め続ける、歩き方がおかしい時は、動物病院に相談しましょう。散歩の基本は「犬との散歩を楽しむための基本知識と注意点」で紹介しています。
銀杏が入った料理にも注意
銀杏は、秋から冬にかけて人の料理にもよく使われます。料理に入った銀杏は加熱されていますが、中毒の成分はなくなりません。さらに、人の料理は味付けが濃く、犬に向かない食材が一緒に入っていることもあります。
| 料理 | 注意すること |
|---|---|
| 炒り銀杏・塩炒り銀杏 | 殻ごと飲み込むと、胃に残ったり詰まったりするおそれがある。塩がついていることも多い |
| 銀杏の串焼き | 竹串ごとくわえると、口やのど、胃腸を傷つけるおそれがある |
| 茶碗蒸し | 銀杏が底に沈んでいて気づきにくい。だしやしょうゆなどの塩分もある |
| 炊き込みご飯・おこわ | 銀杏が小さく混ざっていて取り除きにくい。しょうゆなどで味付けされている |
| 天ぷら・素揚げ | 油が多く、お腹をこわしやすい。塩をつけて食べることも多い |
| おせち料理 | 具や飾りに銀杏が使われていることがある。味付けが濃く、ほかにも犬に向かない食材が使われていることがある |
料理や下ごしらえの間は、犬を台所に入れないようにしましょう。殻をむいた時のごみや落ちた銀杏は、すぐに拾って、ふたつきのごみ箱に捨てます。食卓の物を欲しがる子にも、人の料理を少しだけ分けるのはやめましょう。
人の料理を分けるより、犬のために作ったごはんを
銀杏のように、人には秋の味覚でも、犬には向かない食べ物は少なくありません。食卓の物を欲しがる子には、人の料理を分けるより、犬のために作ったごはんで「おいしい」を満たしてあげましょう。獣医師監修の手作りドッグフード「ココグルメ」は、肉や魚と野菜を加熱しただけの手作り品質で、総合栄養食の基準(AAFCO2016)を満たした冷凍のフレッシュドッグフードです。玉ねぎやぶどうなど犬に危ない食材は使わず、犬が食べられる食材だけで作っています。水分約70〜75%のやわらかいごはんで、酸化防止剤・発色剤・pH調整剤・保存料・着色料・調味料・香料の7つの添加物は使っていません。1袋100gの小分けで、原材料はメニュー一覧で公開しています。お弁当やお惣菜をつくる調理工場で一つ一つ丁寧に作っています。今なら送料無料980円で試せます(単品の買い切り・15日間の全額返金保証付き)。
銀杏のほかに注意したい秋の食べ物
秋は、犬が口にすると危ない食べ物が身近に増える季節です。銀杏とあわせて、次のものにも気をつけましょう。
- ぶどう・レーズン:少量でも腎臓に障害を起こすことがある。皮やジュースも与えない(「犬にぶどうはダメ!1粒でも危険な理由と致死量の目安、皮だけ・舐めた・無症状の時の対処法【獣医師監修】」)
- 玉ねぎ・長ねぎ・にらなどのねぎ類:鍋物やすき焼き、炊き込みご飯などによく使われる。赤血球をこわし、貧血を起こすことがある(「少量でも危険!犬が玉ねぎを食べた時の対処法-致死量や症状も」「犬がネギを食べたらどうなる?犬にとって危険なネギ類と危険な症状、正しい対処法と予防法も!」)
- ナッツ類:マカダミアナッツは中毒の報告がある。くるみやアーモンド、ピーナッツも脂肪が多く、吐いたり下痢をしたりすることがある(「犬にアーモンド・くるみ・ナッツは大丈夫?種類別の危険度一覧と食べた時の対処法」「犬にピーナッツを食べさせない方がいい!致死量や嘔吐した時の対処法も!」)
- 栗の皮・栗きんとん:茹でた栗の実は少量なら食べられるが、イガや鬼皮、渋皮、砂糖の多い栗きんとんやモンブランは与えない(「犬は栗を食べても大丈夫?与えていい量・甘栗や栗きんとん・渋皮の注意点、吐いた時は」)
- ハロウィンのチョコレート菓子:テオブロミンという成分で中毒を起こす(「犬がチョコを舐めたらすぐ病院!致死量じゃなくても中毒の危険があるって本当?」)
- 道ばたや公園に生えているきのこ:種類の見分けがむずかしいので、拾い食いさせない。犬に与えられるきのこと与え方は「犬が食べていい野菜・食べてはいけない野菜一覧|きのこ・生で与える時の注意点」で紹介しています
犬が食べていいもの・いけないものの全体は「犬の食べ物について食べていいもの・ダメなものを徹底解説します」にまとめています。
こんな時はすぐ動物病院へ

次のような時は、すぐに動物病院に電話しましょう。
- 銀杏を食べた(1粒でも、殻つきでも、加熱した物でも)
- けいれんした、手足がふるえる、ふらつく、立てない
- 何度も吐く、ぐったりしている
- 呼びかけへの反応が鈍い、ぼんやりしている
食べたところを見ていなくても、次のような時は銀杏を口にしたかもしれません。様子を見ずに相談しましょう。
- 口のまわりや息から、銀杏のくさいにおいがする
- 口のまわりや足の裏が赤い、かぶれている
- 吐いた物の中に、銀杏や殻、黄色い果肉がある
- イチョウの木の下を散歩したあとから、吐く・ふるえるなど様子がおかしい
吐いたあとのご飯の与え方は「犬が吐いた後のご飯はどうする?何時間あける・食べていいもの一覧・量と受診の目安」で解説しています。
犬と銀杏でよくある質問
犬が銀杏を1粒食べたけれど元気です。様子を見てもいいですか?
元気に見えても、自己判断で様子を見るのはやめましょう。犬では何粒で中毒を起こすかがわかっておらず、人では食べてから1〜12時間ほどたってから症状が出るとされています。食べた時間と数、殻や果肉がついていたかを確認して、すぐにかかりつけの動物病院に電話で相談してください。
炒った銀杏や茶碗蒸しの銀杏など、加熱した銀杏なら大丈夫ですか?
いいえ、加熱した銀杏も与えないでください。銀杏の中毒の成分は、炒ったり茹でたりしてもなくなりません。人でも、炒った銀杏や加熱した銀杏で中毒を起こした例が報告されています。料理に入っていた銀杏を食べてしまった時も、動物病院に相談しましょう。
落ちている銀杏の果肉(くさい実)を舐めただけなら大丈夫ですか?
中毒の成分はおもに殻の中の実に含まれますが、道に落ちた銀杏は踏まれて殻が割れ、中の実が出ていることがあります。また、果肉にはかぶれの原因になる成分があります。口のまわりを濡れたタオルでふき、口の中に残っていないか確かめましょう。実を食べたかもしれない時や、口のまわりが赤い、よだれが多い時は動物病院に相談してください。
散歩で銀杏を踏んだ時や、体に果肉がついた時はどうすればいいですか?
果肉には素手でさわらず、ビニール手袋やティッシュで取り除いてから、ぬるま湯で肉球の間までよく洗い流し、しっかり乾かしましょう。犬が舐めて口に入れる前に落とすのが大切です。洗ったあとも赤みやかゆみが続く、しきりに舐める時は動物病院に相談してください。
犬が銀杏を食べてから何時間くらいで症状が出ますか?
犬では、はっきりわかっていません。人では食べてから1〜12時間ほどで症状が出るとされ、けいれんを数時間おきにくり返すこともあります。散歩中に銀杏を食べた犬で、約3時間後に手足のふるえが出た例が報告されています。症状が出るのを待たずに、食べたとわかった時点で動物病院に電話しましょう。
子犬や小型犬が銀杏を食べてしまったら、どうすればいいですか?
量にかかわらず、すぐにかかりつけの動物病院に電話してください。体が小さいほど、同じ1粒でも体重あたりの量が多くなります。また、殻ごと飲み込むと、胃に残ったり、のどや腸に詰まったりするおそれもあります。子犬は何でも口に入れやすいので、秋の散歩では特に足元に気をつけましょう。
犬が銀杏を食べた時、家で吐かせてもいいですか?
家で無理に吐かせるのはやめましょう。塩や塩水を飲ませると食塩中毒を、オキシドール(過酸化水素水)は食道や胃を傷つけるおそれがあります。吐いた物を気管に吸い込むこともあります。吐かせるかどうかは獣医師が判断するので、まず動物病院に電話して指示を受けてください。
まとめ:犬に銀杏は与えず、食べたら量にかかわらず動物病院へ
銀杏には、ビタミンB6の働きを妨げる成分が含まれていて、犬でも吐く・ふるえる・けいれんするといった中毒を起こすことがあります。この成分は加熱してもなくならず、犬では何粒で危ないかもわかっていません。落ちている実も、人が食べる炒り銀杏や料理に入った銀杏も、与えないのが基本です。
もし食べてしまったら、口の中に残った物を取り除き、何粒・いつ・殻や果肉つきかを確認して、家で吐かせずに、すぐかかりつけの動物病院に電話しましょう。秋の散歩では、イチョウの木の下を避け、リードを短めに持ち、踏んだら足の裏をよく洗うことで、拾い食いやかぶれを防ぎやすくなります。
<参考>
- 公益財団法人 日本中毒情報センター「ギンナンの食べ過ぎに注意しましょう!」(2026年10月30日)https://www.j-poison-ic.jp/report/ginkgo202610/
- 藤 将大ほか「銀杏中毒を疑った犬の1例」日本獣医師会雑誌 76巻11号 e304〜e308(2023年)https://www.jstage.jst.go.jp/article/jvma/76/11/76_e304/_article/-char/ja
- 小林大祐(北海道医療大学薬学部)「ビタミンB6欠乏症を引き起こす銀杏中毒に関する研究」YAKUGAKU ZASSHI 139巻1号 1〜6(2019年)https://www.jstage.jst.go.jp/article/yakushi/139/1/139_18-00136/_article/-char/ja
- 白瀧義明(城西大学薬学部)「野山の花 ―身近な山野草の食効・薬効― イチョウ」New Food Industry 61巻12号(2019年)https://libir.josai.ac.jp/il/user_contents/02/G0000284repository/pdf/JOS-05470277-61(12)-946.pdf
- MSDマニュアル プロフェッショナル版「イチョウ」https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/24-その他のトピック/栄養補助食品/イチョウ
- 北海道大学「いいね!Hokudai」ぎんなん(2023年11月16日更新)https://costep.open-ed.hokudai.ac.jp/like_hokudai/?p=30914