結論から言うと、犬は鶏むね肉(鶏胸肉)を食べても大丈夫です。皮を取った鶏むね肉は脂質が少なく、たんぱく質の多いお肉で、手作りご飯やトッピングの定番です。与える時は、皮と骨を取り除き、中までしっかり加熱して、味付けをせず、小さく切るかほぐしてから与えましょう。量はトッピングやおやつとして与えるなら1日の総カロリーの10%以内(体重5kgの成犬で、皮なしの生の重さ約36g)が目安です。鶏むね肉だけでは栄養が偏るので、主食は総合栄養食のドッグフードにしてください。
この記事では、鶏むね肉の栄養(皮なし・皮つき・ささみ・もも肉との比較)、ささみとの違い、体重別に与えていい量、毎日あげてもいいか、茹で方と茹で汁の使い方、冷凍保存やジャーキーの作り方、与えてはいけないもの、子犬・老犬・持病のある犬に与える時の注意点をまとめました。

犬に鶏むね肉を与えても大丈夫?まずは基本のルール
鶏むね肉は、犬にとって中毒の心配がある食べ物ではありません。ただし、生の鶏肉には食中毒の原因になる細菌がついていることがあり、皮や骨にも注意が必要です。与える時は、次の6つを守りましょう。
| ルール | 理由・ポイント |
|---|---|
| 皮と脂を取り除く | 皮は脂質がとても多く、下痢や太る原因になる。脂質の多い食事は膵炎のきっかけになることもある |
| 骨は与えない | 加熱した骨は縦に裂けて鋭くなり、のどや消化管を傷つけることがある |
| 中までしっかり加熱する | 生や半生の鶏肉には、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌がついていることがある |
| 味付けをしない | 塩・しょうゆ・タレ・スパイス、にんにくやねぎ類は犬に向かない |
| 小さく切るか、ほぐす | むね肉は大きなかたまりになりやすく、丸飲みすると消化の負担になったり、のどに詰まったりする |
| 量は1日の総カロリーの10%以内 | 与えすぎると太りやすく、主食の栄養バランスもくずれる |
鶏むね肉の栄養とカロリー|皮なし・皮つき・ささみ・ももを比較
鶏むね肉(皮なし)は、100gあたり105kcalで、たんぱく質が23.3g、脂質が1.9gです。皮つきにすると脂質は5.9gと約3倍になり、エネルギーも133kcalに増えます。ささみほどではありませんが、もも肉より脂質が少ない部位です。下の表は可食部100gあたりの値で、いずれも生の値です。
| 成分 | 鶏むね肉(皮なし) | 鶏むね肉(皮つき) | ささみ | 鶏もも肉(皮なし) |
|---|---|---|---|---|
| エネルギー | 105kcal | 133kcal | 98kcal | 113kcal |
| 水分 | 74.6g | 72.6g | 75.0g | 76.1g |
| たんぱく質 | 23.3g | 21.3g | 23.9g | 19.0g |
| 脂質 | 1.9g | 5.9g | 0.8g | 5.0g |
| カリウム | 370mg | 340mg | 410mg | 320mg |
| リン | 220mg | 200mg | 240mg | 190mg |
| ナイアシン | 12.0mg | 11.0mg | 12.0mg | 5.5mg |
| ビタミンB6 | 0.64mg | 0.57mg | 0.62mg | 0.31mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(にわとり[若どり・主品目]むね 皮なし 生、むね 皮つき 生、もも 皮なし 生、[若どり・副品目]ささみ 生)。
鶏むね肉には、ナイアシンやビタミンB6などのビタミンB群も含まれます。一方で、リンやカリウムも含むため、腎臓病などで制限がある子は量に注意が必要です。なお、茹でると水分が抜けるので、同じ100gでもカロリーやたんぱく質は生より多くなります(ささみの場合、生は98kcal、ゆでは121kcal)。
鶏むね肉とささみの違い|犬にはどちらがいい?
ささみは、むね肉の内側についている細長い部位です。皮なしの鶏むね肉とささみは、どちらも脂質が少なくたんぱく質の多いお肉で、栄養に大きな差はありません。主な違いは次のとおりです。
| 比べるポイント | 鶏むね肉(皮なし) | ささみ |
|---|---|---|
| 脂質(100gあたり・生) | 1.9g | 0.8g |
| エネルギー(100gあたり・生) | 105kcal | 98kcal |
| たんぱく質(100gあたり・生) | 23.3g | 23.9g |
| 大きさ | 1枚300g前後と大きい | 1本40〜50gほど |
| 下ごしらえ | 皮と黄色い脂を取り除く | 真ん中の白い筋を取り除く |
| 食感 | 繊維がしっかりしていて、加熱するとパサつきやすい | 小さく、手で裂いてほぐしやすい |
| 向いている使い方 | 普段のトッピングや、まとめての作り置き | 脂質をできるだけ抑えたい時や、少しだけ使いたい時 |
ダイエット中など脂質をできるだけ抑えたい時はささみ、普段のトッピングやまとめて作り置きしたい時は皮なしの鶏むね肉、と使い分けるとよいでしょう。どちらも鶏肉なので、鶏肉アレルギーの子にはどちらも与えられません。ささみの与え方は「犬にささみを与えて大丈夫!腎臓への影響やレシピを解説!」で解説しています。
犬に与えていい鶏むね肉の量【体重別】

ドッグフードにトッピングしたり、おやつとして与えたりする場合は、1日の総カロリーの10%以内が目安です。避妊・去勢済みで理想体型の成犬の場合、次のとおりです。
| 体重 | 1日の総カロリーの目安 | トッピングの上限(10%) | 鶏むね肉 皮なし(生の重さ) |
|---|---|---|---|
| 2kg | 約188kcal | 約19kcal | 約18g |
| 3kg | 約255kcal | 約26kcal | 約24g |
| 5kg | 約374kcal | 約37kcal | 約36g |
| 7kg | 約482kcal | 約48kcal | 約46g |
| 10kg | 約630kcal | 約63kcal | 約60g |
| 15kg | 約854kcal | 約85kcal | 約81g |
| 20kg | 約1,059kcal | 約106kcal | 約101g |
| 30kg | 約1,436kcal | 約144kcal | 約137g |
計算条件:1日の総カロリー=70×体重(kg)の0.75乗×1.6(避妊・去勢済みの成犬)。鶏むね肉は皮なし・生の100gあたり105kcalで計算しています。シニア犬や太り気味の子は、これより少なめにしましょう。
茹でると水分が抜けて軽くなるので、茹でる前の生の重さで量ると、この表をそのまま使えます。むね肉1枚は300g前後なので、体重5kgの子なら1枚の8分の1ほど、10kgの子なら5分の1ほどが1日の上限です。皮つきのまま与えると、同じ重さでもカロリーが約1.3倍になります。
鶏むね肉を足した日は、そのぶんドッグフードを減らして、1日の合計カロリーが増えないようにします。ほかのおやつもあげる日は、おやつと合わせて10%以内に収めましょう。手作りご飯の主菜として鶏むね肉を使う場合は、主食とのバランスで量を決めます。考え方は「【体重別】犬の手作りご飯の適正量を解説!お肉の量やカロリー計算も」「犬の手作りご飯とドッグフードの割合はこれだ!タンパク質の割合も」で解説しています。
鶏むね肉は毎日あげてもいい?鶏むね肉だけのご飯は避けよう
量を守れば、鶏むね肉を毎日トッピングしても構いません。ただし、鶏むね肉だけ、または鶏むね肉が中心のご飯を続けるのはやめましょう。肉はリンに比べてカルシウムがとても少なく、鶏むね肉(皮なし・生)は100gあたりリン220mgに対して、カルシウムは4mgしかありません。肉だけのご飯では、カルシウムやビタミン・ミネラルが足りなくなり、栄養のバランスがくずれてしまいます。
毎日の主食は「総合栄養食」と表示されたドッグフードにし、鶏むね肉は食いつきをよくしたい時のトッピングとして少し加える程度にしましょう。手作りご飯を主食にする場合は、白米などの穀物や野菜と組み合わせて、栄養のバランスを整えることが大切です。始め方は「犬の手作りご飯の始め方と注意点|栄養バランス・1日の量の計算・NG食材・切り替え方」、白米を合わせる時の量は「犬は白米(ごはん)を食べても大丈夫?体重別の量・与え方と注意点、下痢の時のおかゆ、毎日や白米だけはOK?」をご覧ください。
鶏むね肉を足さなくても、これだけで栄養がそろう手づくりごはんを
鶏むね肉だけでは栄養が偏るので、毎日の主食は総合栄養食にするのが安心です。獣医師監修の手作りドッグフード「ココグルメ」は、肉や魚と野菜を加熱しただけの手作り品質で、総合栄養食の基準(AAFCO2016)を満たした冷凍のフレッシュドッグフードです。一番人気の「チキン&ベジタブル」は、国産の鶏肉と野菜を使ったメニューです(鶏肉を使うので、鶏肉アレルギーの子には向きません)。酸化防止剤・発色剤・pH調整剤・保存料・着色料・調味料・香料の7つの添加物は使っていません。1袋100gの小分けで、1日の量は食事量計算で、原材料はメニュー一覧で確認できます。お弁当やお惣菜をつくる調理工場で一つ一つ丁寧に作っています。今なら送料無料980円で試せます(単品の買い切り・15日間の全額返金保証付き)。
犬用の鶏むね肉の茹で方と与え方

鶏むね肉は、茹でる・蒸す・油を使わずに焼くなど、中までしっかり火が通っていればどの方法でも与えられます。いちばん手軽で、茹で汁も使えるのが茹でる方法です。
鶏むね肉の茹で方
- 皮と脂を取り除く:皮は手ではがし、まわりについた黄色い脂は包丁で切り取ります。骨付きの場合は骨も必ず外します。
- 小さめに切る:厚みがあると中まで火が通りにくいので、2〜3cm角に切るか、薄くそぎ切りにします。
- 中までしっかり茹でる:鍋にたっぷりの水と鶏むね肉を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にしてアクを取りながら茹でます。一口大なら沸騰してから5分ほどが目安です。いちばん大きいかたまりを切って、中までピンク色が残っていないか確かめましょう。
- 茹で汁に入れたまま冷ます:むね肉は加熱するとパサつきやすいので、火を止めたら茹で汁に入れたまま粗熱を取ると、しっとり仕上がります。
- 細かくほぐす・刻む:手で繊維にそって裂くか、包丁で刻みます。小型犬や老犬、丸飲みしやすい子には細かめにしましょう。
- 人肌に冷まして、フードに混ぜる:上にのせるだけだと鶏肉だけを選んで食べることがあるので、フード全体によく混ぜて与えます。初めての時はひとさじ程度から始めましょう。
人用の鶏ハムや低温調理のように、中がピンク色に仕上がる作り方は犬には向きません。電子レンジで加熱する時は加熱ムラが出やすいので、途中で裏返し、中まで火が通ったか必ず確かめましょう。
鶏むね肉の茹で汁はあげてもいい?
塩や調味料を入れずに茹でた茹で汁なら、ドライフードにかけて香りづけや水分補給に使えます。使う時は次の点に気をつけましょう。
- 塩、コンソメや鶏がらスープの素、ねぎ類を入れて茹でたものは使わない
- 冷蔵庫で冷やすと表面に脂が白く固まるので、すくって取り除く
- 腎臓病の子は、茹で汁に溶け出したリンやカリウムをとらないよう、使わずに捨てるのがおすすめ
- 冷蔵なら翌日までに使い切る。製氷皿で凍らせると小分けにしやすく、冷凍なら1週間以内に使い切る
茹で汁など、手作りご飯に使える食材と使えない調味料は「犬の手作りご飯の味付けはどうする?使える食材とNGな調味料一覧、塩や出汁は使っていい?」にまとめています。
簡単レシピ:鶏むね肉と野菜のやわらか煮(トッピング)
茹でる時に野菜を一緒に煮ると、汁ごと使えるトッピングになります。体重5kgの成犬なら、次の分量でトッピング1日分(約37kcal)です。
- 鶏むね肉(皮なし):30g
- にんじん(皮をむく):10g
- キャベツ:10g
- 水:150mlほど
- 鶏むね肉は1cm角に切り、にんじんとキャベツは細かく刻みます。
- 小鍋に水と材料を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして、アクを取りながら野菜がやわらかくなるまで10分ほど煮ます。
- 鶏肉を1つ切って中まで火が通ったか確かめ、人肌に冷ましてから、汁ごとフードに混ぜます。
カロリーは、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の生の値(100gあたり鶏むね肉 皮なし105kcal、にんじん 皮なし32kcal、キャベツ23kcal)で計算しています。この日は、ドッグフードを約37kcal分減らしましょう。
茹でた鶏むね肉の冷凍保存
茹でた鶏むね肉は傷みやすいので、冷蔵なら翌日までに与えきります。まとめて作る時は、細かくほぐしてから1回分ずつラップで包み、保存袋に入れて冷凍しましょう。冷凍した手作りの食材は、1週間以内に使い切るのが目安です。与える時は冷蔵庫で解凍するか電子レンジで温め、人肌に冷ましてから与えます。詳しくは「【必見】犬の手作りご飯、トッピングは冷凍保存できる?保存期間は?」で紹介しています。
おやつに:鶏むね肉ジャーキーの作り方
鶏むね肉は、オーブンで水分を飛ばして手作りのジャーキーにすることもできます。
- 皮と脂を取り除き、5mmほどの薄切りにします。
- オーブンペーパーを敷いた天板に、重ならないように並べます。
- 150℃前後で中まで火を通してから、100℃前後に下げて、水分を飛ばすようにじっくり焼きます。焼き時間はオーブンや厚さで変わるので、様子を見ながら焼き、割って中まで乾いているか確かめましょう。
- オーブンの中でそのまま冷まして完成です。味付けはしません。
手作りのジャーキーは保存料を使わないので、乾燥剤と一緒に密閉容器に入れて冷蔵庫で保存し、数日で使い切りましょう。すぐに使わない分は冷凍します。水分が抜けて軽くなるぶん、同じ重さでも茹でたものよりカロリーが高くなるので、生の重さで1日分を量ってから作ると量を管理しやすくなります。硬く仕上がるので、子犬や歯の弱い老犬、丸飲みしやすい子には小さく割って与えてください。手作りおやつの注意点は「犬の手作りおやつの始め方と注意点。おやつにしてはいけない食材も」をご覧ください。
犬に与えてはいけない・注意が必要な鶏むね肉
| 種類 | 与えていい? | 理由 |
|---|---|---|
| 生・半生の鶏むね肉(鶏刺し・たたき・中がピンク色の鶏ハムなど) | 与えない | カンピロバクターやサルモネラなどの細菌で、下痢や嘔吐などの食中毒を起こすことがある |
| 鶏の皮 | 取り除く | むねの皮は100gあたり脂質48.1gと、ほとんどが脂肪。下痢や肥満、膵炎のきっかけになることがある |
| 骨付き肉(手羽元・手羽先など) | 骨は与えない | 加熱した骨は縦に裂けて鋭くなり、のどや食道、胃腸を傷つけることがある |
| サラダチキン・鶏ハム・チキンソーセージなどの加工品 | 与えない | 塩や調味料で味付けされている。ハーブやにんにくなどが入っている商品もある |
| 唐揚げ・焼き鳥・照り焼き・チキンナゲット | 与えない | 塩分と油が多い。タレやスパイスに玉ねぎ・にんにく・ねぎ類が使われていることがある。焼き鳥は串を飲み込む危険もある |
| 犬用の鶏むね肉ジャーキー | 量を守れば可 | パッケージの給与量を守り、ほかのおやつと合わせて1日の総カロリーの10%以内に。硬いものは丸飲みに注意 |
鶏の皮の値は、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(にわとり[副品目]皮 むね 生)によります。生の鶏肉を食べてしまった時の対処は「犬に生肉はダメ?生の鶏肉・豚肉・馬肉・牛肉のリスクと食べてしまった時の対処法」で解説しています。
食べすぎとアレルギーにも注意
鶏むね肉は脂質が少ないとはいえ、たくさん食べればカロリーは増えます。喜んで食べるからと量を増やすと、太る原因になります。急にたくさん与えると、お腹がゆるくなることもあります。
また、鶏肉は犬の食物アレルギーの原因になることがある食材です。初めて与える時はひとさじ程度から始め、食べたあとにかゆがる、目や口のまわりが赤くなる、下痢や嘔吐をするといった様子がないか見ましょう。鶏肉アレルギーの子は、鶏むね肉もささみも与えられません。詳しくは「犬の鶏肉(チキン)アレルギーとは?部位の違いやドッグフードの選び方も」をご覧ください。
子犬・老犬・持病のある犬に与える時の注意点
- 子犬:離乳が終わり、子犬用のフードを問題なく食べられるようになってから、よく茹でて細かくほぐしたものをごく少量から試しましょう。子犬は細菌への抵抗力が弱いので、加熱は特にしっかりと。成長期は栄養が特に大切なので、主食は子犬用の総合栄養食にします。詳しくは「子犬に手作りごはんや野菜、お肉はいつからOK?子犬向けレシピも」をご覧ください。
- 老犬:噛む力や飲み込む力が落ちている子には、細かく刻むか、茹で汁と一緒にすりつぶしてペースト状にすると食べやすくなります。シニア期は太りやすいので量は控えめにしましょう(「老犬・シニア犬の食事量と回数|1日何回・何gが目安?体重別の表と量の決め方、食べない時の工夫【獣医師監修】」)。
- 腎臓病の犬:鶏むね肉はたんぱく質とリンを含みます。たんぱく質やリンを制限する食事をしている子は、自己判断で与えず、量をかかりつけの獣医師に確認してください。茹で汁にもリンやカリウムが溶け出すので使わないようにしましょう(「犬の腎臓病に良い食べ物・悪い食べ物一覧|手作りご飯のレシピと食べない時の工夫」)。
- 膵炎の犬:膵炎の食事では脂質を控えます。鶏むね肉は皮を取れば脂質の少ないお肉ですが、どのくらい脂質を抑えるべきかは膵炎の重さによって変わります。皮なしでも、与えてよいか、量はどのくらいかを獣医師の指示に従って決めましょう(「膵炎の犬の食事|食べてはいけないもの・食べていいもの一覧と手作りご飯・おやつの注意点」)。
- 鶏肉アレルギーの犬:鶏むね肉は与えないでください。ささみや、チキンエキス入りのおやつ・フードにも注意が必要です。
- 太り気味の犬:皮なしの鶏むね肉は低脂肪ですが、カロリーはゼロではありません。ダイエット中は、ドッグフードを減らした分を鶏むね肉に置きかえるようにして、合計のカロリーが増えないようにしましょう。
こんな時は動物病院へ
次のような時は、早めに動物病院に相談しましょう。
- 加熱した鶏の骨や、焼き鳥の串を飲み込んだ(よだれが多い、吐こうとする、口やのどを気にする時はすぐに受診)
- 生や半生の鶏肉を食べてしまった(症状がなくても、食べた量と時間を伝えて相談する。嘔吐や下痢、発熱、元気がない時はすぐに受診)
- 玉ねぎやねぎ、にんにくを使った唐揚げや焼き鳥などを食べた(食べた量と時間をメモして連絡する)
- 鶏むね肉を食べたあとに、体をかゆがる、目や口のまわりが赤い、嘔吐や下痢が続く
- 鶏の皮や脂の多い料理をたくさん食べたあとに、何度も吐く、お腹を痛がる
下痢の時の食事の考え方は「犬が下痢の時のご飯はどうする?抜く?食べていいもの一覧・量・戻し方と受診の目安」で詳しく解説しています。
犬と鶏むね肉でよくある質問
犬に鶏むね肉をあげても大丈夫ですか?
はい、皮と骨を取り除き、中までしっかり加熱した鶏むね肉は、犬が食べても大丈夫です。味付けはせず、小さく切るかほぐしてから、人肌に冷まして少量を与えましょう。生や半生のもの、味付けした鶏料理は与えないでください。
犬に鶏むね肉はどのくらいの量をあげていいですか?
トッピングやおやつとして与えるなら、1日の総カロリーの10%以内が目安です。避妊・去勢済みの成犬なら、皮なしの鶏むね肉(生の重さ)で体重3kgは約24g、5kgは約36g、10kgは約60g、20kgは約101gまでです。鶏むね肉を足した日は、そのぶんドッグフードを減らしましょう。
鶏むね肉は毎日あげてもいいですか?
量を守れば、毎日トッピングしても問題ありません。ただし、鶏むね肉だけのご飯ではカルシウムやビタミン・ミネラルが不足するので、主食は総合栄養食のドッグフードにしましょう。体重が増えてきたら量を減らしてください。
鶏むね肉とささみは、犬にはどちらがいいですか?
どちらも脂質が少なくたんぱく質の多いお肉で、栄養に大きな差はありません。100gあたりの脂質は、皮なしの鶏むね肉が1.9g、ささみが0.8gです。脂質をできるだけ抑えたい時はささみ、普段のトッピングや作り置きには皮なしの鶏むね肉が使いやすいでしょう。
鶏むね肉の茹で汁は犬にあげてもいいですか?
塩や調味料を入れずに茹でた茹で汁なら、ドライフードにかけて香りづけや水分補給に使えます。冷やして表面に固まった脂は取り除きましょう。腎臓病の子は、茹で汁にリンやカリウムが溶け出しているので使わないのがおすすめです。
鶏むね肉の皮や、生の鶏むね肉はあげてもいいですか?
どちらも与えないでください。皮は脂質がとても多く、下痢や肥満、膵炎のきっかけになることがあります。生や半生の鶏肉には、カンピロバクターやサルモネラなどの細菌がついていることがあるので、必ず中までしっかり加熱しましょう。
サラダチキンや焼き鳥はあげてもいいですか?
いいえ、人用のサラダチキンや焼き鳥、唐揚げは与えないでください。塩分や油が多く、玉ねぎやにんにくなどが使われていることもあります。焼き鳥は串を飲み込む危険もあります。与えるなら、味付けせずに自分で茹でた鶏むね肉にしましょう。
まとめ:鶏むね肉は「皮なし・しっかり加熱・味付けなし・少量」で
鶏むね肉は、犬が食べても大丈夫な、脂質の少ないたんぱく源です。皮と骨を取り除き、中までしっかり加熱して、味付けをせずに小さく切ってから与えましょう。量はトッピングやおやつなら1日の総カロリーの10%以内(体重5kgの成犬で、皮なしの生の重さ約36g)が目安です。
鶏むね肉だけでは犬に必要な栄養はそろわないので、主食は総合栄養食のドッグフードにするのが基本です。生の鶏肉、皮、骨、味付けした鶏料理は与えないようにし、腎臓病や膵炎など持病のある犬は獣医師に相談してから与えてください。ほかの肉や魚の与え方は「犬が食べていい魚・肉一覧|サーモン・しらす・刺身・鶏肉・馬肉の与え方と注意点」にまとめています。