結論から言うと、犬は炊いた白米(ごはん)を食べても大丈夫です。白米はでんぷんが中心のエネルギー源で、加熱すれば消化しやすく、手作りご飯やトッピングにも使われます。ただし、塩やしょうゆなどの味付けはせず、人肌に冷ましてから与えましょう。量はトッピングやおやつとして与えるなら1日の総カロリーの10%以内(体重5kgの成犬でごはん約24g)が目安です。白米にはたんぱく質や脂質、ビタミン・ミネラルがほとんど含まれないため、ドッグフードの代わりに白米だけを与えるのは避けてください。
この記事では、白米の栄養、体重別に与えていい量、与え方と注意点、下痢の時のおかゆ、毎日や白米だけでいいのか、玄米・もち米・生米の注意点、持病のある犬に与える時のポイントをまとめました。

犬に白米を与えても大丈夫?まずは基本のルール
白米は犬にとって中毒の心配がある食べ物ではなく、炊いてやわらかくしたものなら消化もしやすい食材です。与える時は、次の4つを守りましょう。
| ルール | 理由・ポイント |
|---|---|
| 必ず炊いた(加熱した)ものを与える | 生米のでんぷんは消化しにくく、お腹をこわす原因になる |
| 味付けをしない | 塩・しょうゆ・ふりかけ・炊き込みご飯の具(ねぎ類など)は犬に向かない |
| 人肌に冷ましてから与える | 炊きたてのご飯は口の中をやけどすることがある |
| 量は1日の総カロリーの10%以内 | 白米はエネルギーが多く、与えすぎると太りやすい。主食のバランスもくずれる |
白米(ごはん)の栄養とカロリー
白米のごはんは、100gあたり156kcalで、成分の多くは水分と炭水化物(でんぷん)です。たんぱく質や脂質はわずかで、カリウムやリンも少なめです。下の表は、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の値です。
| 100gあたり | 白米のごはん | 玄米のごはん | 白米の全がゆ |
|---|---|---|---|
| エネルギー | 156kcal | 152kcal | 65kcal |
| 水分 | 60.0g | 60.0g | 83.0g |
| たんぱく質 | 2.5g | 2.8g | 1.1g |
| 脂質 | 0.3g | 1.0g | 0.1g |
| 炭水化物 | 37.1g | 35.6g | 15.7g |
| 食物繊維 | 1.5g | 1.4g | 0.1g |
| カリウム | 29mg | 95mg | 12mg |
| リン | 34mg | 130mg | 14mg |
出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(こめ[水稲めし]精白米・うるち米、玄米、[水稲全かゆ]精白米)。全がゆの値は推定値を含みます。
人の茶碗1杯(約150g)のごはんは約234kcalで、体重5kgの成犬が1日に必要なエネルギー(約370kcal)の6割ほどにあたります。人の感覚で「少しだけ」と思っても、犬には多い量になりやすいので注意しましょう。
犬に与えていい白米の量【体重別】

ドッグフードにトッピングしたり、おやつとして与えたりする場合は、1日の総カロリーの10%以内が目安です。避妊・去勢済みで理想体型の成犬の場合、次のとおりです。
| 体重 | 1日の総カロリーの目安 | 白米のごはん(10%以内) | 白米の全がゆ(10%以内) |
|---|---|---|---|
| 2kg | 約188kcal | 約12g | 約29g |
| 3kg | 約255kcal | 約16g | 約39g |
| 5kg | 約374kcal | 約24g | 約58g |
| 7kg | 約482kcal | 約31g | 約74g |
| 10kg | 約630kcal | 約40g | 約97g |
| 15kg | 約854kcal | 約55g | 約131g |
| 20kg | 約1,059kcal | 約68g | 約163g |
| 30kg | 約1,436kcal | 約92g | 約221g |
計算条件:1日の総カロリー=70×体重(kg)の0.75乗×1.6(避妊・去勢済みの成犬)。白米のごはんは100gあたり156kcal、全がゆは65kcalで計算しています。シニア犬や太り気味の子は、これより少なめにしましょう。
白米を足した日は、そのぶんドッグフードを減らして、1日の合計カロリーが増えないようにします。手作りご飯の主食として白米を使う場合は、肉や魚・野菜との割合で量を決めます。割合と量の考え方は「犬の手作りご飯とドッグフードの割合はこれだ!タンパク質の割合も」「【体重別】犬の手作りご飯の適正量を解説!お肉の量やカロリー計算も」で解説しています。
白米の与え方と注意点
- 普通に炊くか、少しやわらかめに炊く:水を多めにすると消化しやすくなります。小型犬や老犬には、おかゆにするのもおすすめです。
- 味付けはしない:人用に味付けしたご飯や、ふりかけ・お茶漬け・チャーハン・炊き込みご飯・おにぎり(塩・具材)は与えないでください。
- 人肌に冷ます:炊きたては熱いので、指で触って温かいと感じる程度まで冷まします。
- ほぐしてフードに混ぜる:かたまりのまま与えると丸飲みしやすいので、ほぐしてからドッグフードや肉・野菜と混ぜましょう。
- 初めての時は少量から:ごくまれに米にアレルギーのある犬もいます。初めて与える時はひとさじ程度から始め、かゆみや下痢・嘔吐が出ないか様子を見ます。
炊いたご飯は傷みやすいので、余った分は1食分ずつ小分けにして冷凍し、与える時は電子レンジなどでしっかり温めてから人肌に冷ましましょう。手作りご飯の冷凍保存は「【必見】犬の手作りご飯、トッピングは冷凍保存できる?保存期間は?」で紹介しています。
犬に与えてはいけない・注意が必要なご飯
| ご飯の種類 | 与えていい? | 理由 |
|---|---|---|
| 生米 | 与えない | 加熱していないでんぷんは消化しにくく、下痢や嘔吐の原因になる。水を吸ってお腹で膨らむこともある |
| 炊き込みご飯・チャーハン・おにぎり | 与えない | 塩分が多く、玉ねぎ・長ねぎ・にんにくなど犬に中毒を起こす具材が入っていることがある |
| お餅 | 与えない | 粘りが強く、のどに詰まらせる危険がある |
| もち米・赤飯 | おすすめしない | 粘りがあり消化に時間がかかる。赤飯は塩(ごま塩)を使うことが多い |
| 玄米 | 少量なら可 | 白米より消化しにくい。与えるならやわらかく炊くか、おかゆにして少量に。リン・カリウムが白米より多い |
白米だけ・毎日はOK?主食はドッグフードにしよう

白米は量を守れば毎日トッピングしても構いません。ただし、白米だけ、または白米が中心のご飯を続けるのはやめましょう。犬は人よりたんぱく質を多く必要とし、白米だけではたんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルが大きく不足します。お腹は満たされても、体をつくる栄養が足りなくなります。
毎日の主食は「総合栄養食」と表示されたドッグフードにし、白米は食いつきをよくしたい時や、手作りご飯のエネルギー源として少し加える程度にしましょう。手作りご飯を主食にする場合は、肉や魚・野菜とのバランスが大切です。始め方は「犬の手作りご飯の始め方と注意点|栄養バランス・1日の量の計算・NG食材・切り替え方」をご覧ください。
白米を足さなくても、これだけで栄養がそろう手づくりごはんを
獣医師監修の手作りドッグフード「ココグルメ」の主食5メニューは、肉や魚にさつまいも・かぼちゃなどの野菜を合わせて加熱した、総合栄養食の基準を満たす冷凍のフレッシュドッグフードです。ココグルメと水だけで毎日の食事にでき、水分を約70〜75%含みます。100gあたり102〜128kcalで、1日の量は食事量計算で体重や年齢から確認できます。着色料・香料・保存料などの添加物は不使用で、お弁当やお惣菜をつくる調理工場で一つ一つ丁寧に作っています。今なら送料無料980円で試せます(単品の買い切り・15日間の全額返金保証付き)。
下痢や吐いた後は白米のおかゆがいい?

軽い下痢や、吐いたあと落ち着いてきた時に、白米のおかゆを少量ずつ与える方法はよく知られています。脂質が少なく、やわらかく煮たおかゆは胃腸への負担が小さいためです。茹でた鶏ささみや鶏むね肉(皮なし)を少し加えると、たんぱく質も補えます。
ただし、おかゆはあくまで数日のつなぎです。便や体調が落ち着いたら、いつものフードに少しずつ戻しましょう。元気がない、下痢や嘔吐を繰り返す、血が混じる、子犬・老犬で丸1日以上食べないといった時は、家で様子を見ずに動物病院を受診してください。食事を抜く時間や戻し方は「犬が下痢の時のご飯はどうする?抜く?食べていいもの一覧・量・戻し方と受診の目安」「犬が吐いた後のご飯はどうする?何時間あける・食べていいもの一覧・量と受診の目安」で詳しく解説しています。
子犬・老犬・持病のある犬に与える時の注意点
- 子犬:離乳が終わり、子犬用のフードを問題なく食べられるようになってから、やわらかいおかゆをごく少量から試しましょう。成長期は栄養が特に大切なので、主食は子犬用の総合栄養食にします。詳しくは「子犬に手作りごはんや野菜、お肉はいつからOK?子犬向けレシピも」をご覧ください。
- 老犬:噛む力や消化の力が落ちている子には、おかゆにすると食べやすくなります。シニア期は太りやすいので量は控えめにしましょう(「老犬・シニア犬の食事量と回数|1日何回・何gが目安?体重別の表と量の決め方、食べない時の工夫【獣医師監修】」)。
- 糖尿病の犬:白米は消化吸収が早く、血糖値が上がりやすい食べ物です。食事の内容とインスリンの量は関係するので、与える前にかかりつけの獣医師に相談してください(「犬の糖尿病に手作りご飯はいい?糖尿病の3つの原因から対策まで解説」)。
- 腎臓病の犬:白米はリンやカリウムが少なく、手作りの腎臓ケア食でエネルギー源として使われることもありますが、たんぱく質やリンの量は病気の段階によって調整が必要です。自己判断で増やさず、獣医師の指導に従いましょう(「犬の腎臓病に良い食べ物・悪い食べ物一覧|手作りご飯のレシピと食べない時の工夫」)。
- 太り気味の犬:白米はカロリーが高めです。ダイエット中は量を減らすか、キャベツなどかさを増やしやすい野菜にしましょう。
こんな時は動物病院へ

次のような時は、早めに動物病院に相談しましょう。
- 生米をたくさん食べて、お腹が張っている・苦しそうにしている
- 玉ねぎやねぎ、にんにくが入った炊き込みご飯やチャーハンを食べた(食べた量と時間をメモして連絡する)
- お餅やもち米を食べたあと、せき込む・よだれが多い・呼吸が苦しそう(のどに詰まった疑いがある時はすぐに受診)
- 白米を食べたあとに、嘔吐や下痢が続く、体をかゆがる
犬と白米でよくある質問
犬に白米をあげても大丈夫ですか?
はい、炊いた白米は犬が食べても大丈夫です。でんぷんが中心のエネルギー源で、加熱すれば消化しやすくなります。味付けはせず、人肌に冷ましてから、ほぐしてドッグフードに混ぜるなどして少量を与えましょう。
犬に白米はどのくらいの量をあげていいですか?
トッピングやおやつとして与えるなら、1日の総カロリーの10%以内が目安です。避妊・去勢済みの成犬なら、白米のごはんで体重3kgは約16g、5kgは約24g、10kgは約40g、20kgは約68gまでです。白米を足した日は、そのぶんドッグフードを減らしましょう。
白米は毎日あげてもいいですか?
量を守れば、毎日トッピングしても問題ありません。ただし、主食は総合栄養食のドッグフードにし、白米は少し加える程度にしましょう。体重が増えてきたら量を減らしてください。
ドッグフードの代わりに白米だけをあげてもいいですか?
いいえ、白米だけを与えるのは避けてください。白米にはたんぱく質や脂質、ビタミン・ミネラルがほとんど含まれていないため、続けると栄養が不足します。手作りご飯にする場合は、肉や魚、野菜と組み合わせて栄養のバランスをとりましょう。
下痢の時は白米のおかゆをあげた方がいいですか?
軽い下痢で元気や食欲がある場合は、やわらかく煮た白米のおかゆを少量ずつ与える方法があります。数日で便が落ち着いたら、いつものフードに少しずつ戻します。元気がない、下痢や嘔吐を繰り返す、血が混じるといった時は、早めに動物病院を受診してください。
玄米やもち米、お餅はあげてもいいですか?
玄米は白米より消化しにくいため、与えるならやわらかく炊くかおかゆにして少量にしましょう。もち米は粘りがあり消化に時間がかかるのでおすすめしません。お餅はのどに詰まらせる危険があるので与えないでください。
生米や味付けご飯を食べてしまった時はどうすればいいですか?
生米を少しかじった程度なら、まずは様子を見ます。たくさん食べてお腹が張っている、吐く、下痢が続く時は受診してください。玉ねぎやねぎ、にんにくが入った炊き込みご飯やチャーハンを食べた時は、症状が出る前でも、食べた量と時間を伝えて動物病院に相談しましょう。
まとめ:白米は「味付けなし・少量・トッピング」で
炊いた白米は、犬が食べても大丈夫な食材です。味付けをせず人肌に冷まし、1日の総カロリーの10%以内(体重5kgの成犬でごはん約24g)を目安に、ドッグフードのトッピングや手作りご飯のエネルギー源として使いましょう。
白米だけでは犬に必要な栄養はそろわないので、主食は総合栄養食のドッグフードにするのが基本です。生米、炊き込みご飯やチャーハン、お餅は与えないようにし、糖尿病や腎臓病など持病のある犬は獣医師に相談してから与えてください。ほかの肉や魚の与え方は「犬が食べていい魚・肉一覧|サーモン・しらす・刺身・鶏肉・馬肉の与え方と注意点」にまとめています。