老犬が食べない時の栄養補給方法と食欲復活のコツを紹介します。
年齢とともに食欲が落ちるのは自然ですが、長期間食べない場合は要注意です。
本記事では、食べない理由や効果的な食べさせ方、おすすめの食材やグッズを解説。愛犬の食欲不振対策に役立つ情報が満載です。
必要カロリーを確保しつつ、何なら食べるのか、どんな食事が適しているのかを獣医師監修のもとで詳しく説明していきます。
老犬が食べない理由
運動量、基礎代謝が減る
老犬が食欲が落ちてしまうことについて、人と同じように運動量、基礎代謝が落ち、単純に使うエネルギーが減ってしまうことが1番大きな原因として考えられます。
使うエネルギーが少ないと、身体が必要なエネルギーは十分であると認識し、食欲が湧いてこないのです。
犬は7歳からシニアであると言われており、7歳〜10歳を超えたあたりから、食事の内容変更も考えた方が良いでしょう。
病気
年をとると、年々様々な臓器に障害が生じ、機能が低下していきます。
特に、甲状腺や副腎など重要なホルモンを出している臓器、腎臓に障害が出始めると、食欲不振になりやすいです。
また、骨や関節、歯に痛みが生じている場合も、食欲が落ちやすいです。
ストレスが溜まっている
犬の中には、非常にデリケートな性格の犬種や、特別繊細な性格の子がいます。
家の周りで工事があり大きな音が鳴り続けている、雨や雷が続いており数日散歩ができていない、ドックランで他の子と激しく喧嘩をしてしまったなどで数日ご飯を食べなくなる子がいました。
日常と異なることが続いたり、何かきっかけのような出来事があったりした後に、ストレスや警戒心から食欲が1時的に落ちることがあります。
筋力・飲み込む力や消化力の低下
10歳を超えてくると、食事中の姿勢を長時間キープしたり、咀嚼(噛むこと)・嚥下(飲み込むこと)を繰り返すことが困難になったりといった様子が見られます。
また、消化機能も落ちるため、お腹が空きにくくなることもあります。
食へのこだわりが強くなる
いつものご飯に飽きてしまったり、逆に普段と違う匂いがしていたりすると食べないことがあります。
若くてお腹が空いている子に比べると、老犬は食へのこだわりは強くなる傾向にあります。
あまりわがままを聞きすぎていると、将来病気になった際に療法食を食べなかったり薬をあげるのに苦労したりしますが、あまりにも食べない場合は、獣医師の先生と相談しながら食事内容を変更するのも良いと思います。
口の中に問題がある
どうしても年齢が上がると、歯石が溜まり、そこから歯周病になり歯に痛みが生じることがあります。
また口の中に腫瘍ができてしまった場合も、違和感を感じ食欲は落ちます。
口の中に痛みが生じている場合は、頭を右か左に傾けて食べている、食事中によだれが異常に出る、口を触るのを異常に嫌がるなどの他のサインも見られることがあります。
よく観察し、そのような様子がみられた場合、病院へ連れていきましょう。
食事に対して警戒している
犬は食に対し警戒心が強い動物です。
食事中に人に邪魔されたり、食事中に大きな音がしたりして驚いた経験が続くと、食事中に何か嫌なことが起きると学習してしまうことがあります。
食器が変わったり、食事内容が急に変わったりといった変化にも敏感な子がいます。
また何か薬を処方された時、もともと食が細めな子は、薬をご飯に混ぜるのはやめましょう。
その後からそのご飯を警戒し、薬が入っていないにもかかわらず食べなくなってしまう子がいるからです。
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老犬が食べない時の解決策
病院へ行く
まずは老犬の場合、何らかの病気が食欲不振の原因になっている可能性も考えられるため、動物病院へ行きましょう。
身体検査、血液検査、できれば腹部の超音波検査まで行ってもらうと安心でしょう。
そこで何か原因が見つかれば早めに治療が開始でき、原因が見つからなくても食欲を増進させてくれる薬や、足りない栄養素を補給できる点滴やビタミン剤を入れてもらえるので安心です。
食事台を使う、補助をしてあげる
頭を下げて長時間食事を続けるのは、筋力が低下している老犬にとって苦痛になることがあります。 そこで首を大きく下げなくても食事ができる犬用食事台が今多く販売されています。
食事台は警戒する子も多いようですが、慣れるととっても犬も人も楽なのでおすすめです。
また、ふらつく子には食事中は飼い主さんが体を支えてあげたり、抱っこして手でひと口ずつあげたりと補助してあげるのも良いでしょう。
ストレスを感じていないか確認する
先ほど理由のところでも挙げたようなストレスを感じていないか、チェックしてみましょう。
また食事変更をする場合は、初日は元のご飯はそのままで新しいご飯をトッピング程度、その後1割、2割、3割と新しいご飯の割合を増やしていきましょう。
急な食事変更は、食欲だけでなく、消化管にも影響を及ぼす場合があります。
いつものご飯にひと工夫加える
いつものご飯にひと工夫加えるのが1番手軽で実行しやすい解決策です。
ドライフードの場合は、お湯で少しふやかしてみたり、砕いて新鮮で酸化していない香りを出したりすることで食べてくれる場合があります。
ウエットフードの場合は、人肌に温めると匂いを感じやすくなります。
人と異なり、犬にとって1番大事なのは味ではなく、匂いです。
匂いを感じやすくなるような工夫を加えると食欲が出る可能性がありますのでぜひ試してみてください。
いつものご飯にトッピングする
いつものご飯にその子の大好物を少しトッピングしてあげると、食欲が出ていつものご飯も食べてくれることがあります。
あまり高頻度であったり、量が多かったりするとカロリーオーバーになってしまう恐れがありますので、内容と量は慎重に考えましょう。
栄養素の偏りやカロリーが気になる場合には、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。
手作りご飯をあげてみる
栄養素の偏りがなくかつ適切にカロリーを管理するのは非常に難しいですが、どうしても食欲が出ない場合は、食いつきの良い手作りご飯もおすすめです。
その際は、犬が食べてはいけない食材や、その子に合わない食材が入らないように気をつけましょう。
老犬の栄養補給におすすめの食材
キャベツ
キャベツは抗酸化作用のあるビタミンCが豊富に含まれており、食物繊維も豊富に含まれています。
含まれているビタミンCを有効に使うためには、あまり火を通しすぎずサッと茹でたものがおすすめです。
キャベツは犬が好むと言われている「甘味」を感じやすい食材(かつ天然由来)なのも食欲アップにおすすめな理由です。
https://coco-gourmet.com/archives/149
魚
魚は動物性のタンパク質、DHA、EPAなどが豊富に含まれており、老犬の栄養補給にとって優良な食材です。
また魚の脂は不飽和脂肪酸という種類の脂質であり、血中の中性脂肪やコレステロール値を調節してくれるという優れものです。
手作りご飯に入れる際は、骨に気をつけてしっかりと火を通して与えましょう。
ささみやとり胸肉
犬の手作りご飯で1番よく見る食材ですね。
老犬は運動量が減り、それに伴い筋肉量も減ってしまいます。
そのため、良質なタンパク質がおすすめで、脂質の少ないささみや、手に入りやすいとり胸肉はおすすめです。
カンピロバクターが入っていることが多いため、ささみや胸肉はしっかりと中まで火を通しましょう。
老犬がご飯を食べない時のおすすめグッズ
①OIWAI「水平面餌台 新規タイプ」
高さが調節できる竹材質のテーブルに、電子レンジ加熱可能、取り外し可能のセラミックボウルがセットになった犬用食事台です。
2つのボウルで、ご飯と水を一緒に置けるのも便利です。
チワワ〜トイプードルくらいの超小型〜中型犬におすすめのサイズです。
OIWAI「水平面餌台 新規タイプ」
②ドギーマン「洗える外せるドッグダイニング」
樹脂製の犬用テーブルです。
平置きも、斜め置きもできるタイプなので、購入してからその子に合わせて傾きが変えられます。
テーブル部分が外せて、樹脂製なため汚れても丸洗いできます。
リンクはSサイズですが、Mサイズや猫用もあるため、その子にあったサイズを選んであげましょう。
③猫壱「犬用 脚付フードボウル」
3つ目はテーブルタイプではなく、脚付のフードボウルです。
食器縁の返しがあるためこぼれにくく、すべり止めのシリコンが底についているため、食べながらずるずる移動してしまうこともありません。
電子レンジや食洗機にも対応しているため、取り扱いも便利ですのでおすすめです。
老犬がご飯を食べない時の栄養補給におすすめフード・サプリメント
栄養補給におすすめの食材やサプリメントを3つ紹介してください。 Amazonリンクもお願いします。
①株式会社バイオフィリア「CoCo Gourmet」
獣医師監修の国産かつ新鮮な食材を使った手作りご飯です。
とても食いつきが良いと評判なため、ご飯を食べない時にいつものご飯にトッピングしてみることをおすすめします。
チキン&ベジタブル、ポーク&ブロッコリー、フィッシュ&パンプキンの3種類があるためぜひ試してみてください。
②ヒルズ「回復期ケア a/d缶」
特定の疾患専用ではありませんが、
- 食欲不振
- 貧血
- 栄養失調
- 発熱
などの場合の体調不良時に与える高栄養の処方食です。
食欲不振の子に対する最後の砦的に使用している動物病院も多いため、獣医師間ではとても有名なウエットフードです。
高タンパク、高脂質のため、長期間与え続けるには適しませんが、食欲のない老犬が栄養補給する点では非常におすすめです。
③兼松ウェルネス株式会社「Pet IgG」
口コミも良い獣医師推奨品(動物病院でのみ購入可能)のミルクです。
腸内の悪玉菌を排出させて腸内環境を整えるIgGという抗体が含まれており、お通じが改善され、便臭も良くなります。
また、腸内環境を整えることで皮膚疾患や免疫低下を防ぐことができると言われています。
シニアの子はもちろん、生後3ヶ月〜の子も利用できます。
お湯に溶かすのはもちろん、おやつとしてそのままでも、ふりかけのように普段のご飯の上にかけて与えることができます。
老犬がご飯を食べない時の注意点
老犬の好物ばかりを与えて良い?
何かの疾患が非常に進んで末期の状態であったり、もう自分で立っているのも難しいくらいの年齢であれば、何でも好きなものを与えても良いという獣医師は多いでしょう。
しかし自分の足で立つことができていて、大きな疾患が特にない場合は、栄養バランスのことを考えると好物ばかり与えるのはおすすめしません。
1日中食べないと確かに心配になりますが、すぐに食事を変更せず、まずは動物病院に相談をして少し様子を見ましょう。
人間の食べ物を与えて良い?
基本的に人間の食べ物は、犬にとって過剰な塩分、糖分、脂質が含まれていることが多いためおすすめしません。
しかし、先ほど例に挙げたような末期の状態の子には、栄養補給と水分補給が優先されるため、人間の食べ物でも与えても良いでしょう。
その場合は必ず自分だけで判断せず、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
犬にとって禁忌な食材が入っていたり、疾患によって禁忌な栄養素が含まれていることがあるからです。
老犬がご飯を食べない時は食べ物やグッズを工夫しよう!
老犬がご飯を長期に食べないと不安になりますが、この記事で紹介した方法を参考に食べ物やグッズを工夫してみましょう。
また、早めに動物病院へ相談し、原因を探ることも大切です。
何か疾患があった場合、早期発見・早期治療ができるので、食欲が異常にない場合は早めの診察をおすすめします。