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犬はしいたけを食べても大丈夫?生はNG?体重別の量、干ししいたけ・だし、腎臓病の子、散歩中のきのこの注意点

最終更新: 2026.11.08
犬はしいたけを食べても大丈夫?生はNG?体重別の量、干ししいたけ・だし、腎臓病の子、散歩中のきのこの注意点
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結論から言うと、犬はしいたけを食べても大丈夫です。お店で売られている食用のしいたけは、犬に中毒を起こす食材ではありません。ただし、しいたけは食物繊維が多く、犬には消化しにくい食材です。与えるなら、石づきを切り落としてやわらかく加熱し、細かく刻んで、味付けをせずに少量にしましょう。量の上限は1日の総カロリーの10%以内ですが、しいたけはカロリーがとても低いので、ふだんはその10分の1くらいまで(体重5kgの成犬で茹でたしいたけ約17g)にしておくと安心です。生のしいたけや、バター焼き・煮物など味付けしたしいたけは与えないでください。散歩中や庭に生えている野生のきのこは、毒きのこかもしれないので絶対に食べさせず、食べてしまったら元気でもすぐに動物病院に連絡しましょう。

この記事では、しいたけの栄養と生しいたけ・干ししいたけの違い、体重別に与えていい量(何枚まで?の考え方)、洗い方や軸の扱い・干ししいたけの戻し方、生のしいたけやだし(戻し汁)・加工品の可否、えのき・しめじなどほかのきのこ、野生のきのこを食べた時の対処と受診の目安、注意が必要な犬(腎臓病・肝臓の病気・アレルギーなど)、犬用のしいたけレシピをまとめました。

犬にしいたけを与えても大丈夫?まずは5つのポイント

しいたけは、犬が食べても中毒の心配がない食材です。ただし、人が食べる形のままでは犬に向きません。与える時は、次の5つを守りましょう。

ポイント 理由・注意すること
必ず加熱する 生のしいたけはかたく、消化しにくい。人では、生や加熱が足りないしいたけで皮膚炎が起こることが知られている。茹でるか煮て、やわらかくする
石づきを切り落とし、細かく刻む 食物繊維が多く、消化しにくい。5mm角くらいに切ってから加熱し、加熱後にさらに刻む。小型犬や老犬はペースト状に
味付けしたものは与えない バター焼き・炒め物・煮物・佃煮、めんつゆや顆粒だしを使った料理は、塩分や脂質が多い。玉ねぎやにんにくが入っていることもある
量はごく少なめ。初めてはひとかけらから カロリーは低いが、食物繊維が多い。ふだんは1日の総カロリーの1%くらいまでが目安(下で解説)
野生のきのこは絶対に食べさせない 見た目で毒きのこかどうかを見分けることはできない。散歩中や庭のきのこを食べたら、元気でもすぐに動物病院へ

しいたけの栄養とカロリー|生しいたけ・干ししいたけ・キャベツと比べると

しいたけには、生のまま売られている「生しいたけ」と、乾燥させた「干ししいたけ(乾しいたけ)」があります。生しいたけには菌床栽培と原木栽培があり、国内生産量の約9割は菌床栽培です。下の表は100gあたりの値で、文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」によるものです。生しいたけは菌床栽培の値で、しいたけはどれも軸(柄)を除いたかさの部分の値です。

成分 生しいたけ(生) 生しいたけ(ゆで) 干ししいたけ(乾) 干ししいたけ(ゆで) キャベツ(ゆで)
エネルギー 25kcal 22kcal 258kcal 40kcal 19kcal
水分 89.6g 91.5g 9.1g 86.2g 93.9g
たんぱく質 3.1g 2.5g 21.2g 3.1g 0.9g
脂質 0.3g 0.4g 2.8g 0.3g 0.2g
炭水化物 6.4g 5.1g 62.5g 9.9g 4.6g
食物繊維総量 4.9g 4.4g(水溶性0.2g・不溶性4.2g) 46.7g(水溶性2.7g・不溶性44.0g) 6.7g(水溶性0.5g・不溶性6.2g) 2.0g(水溶性0.5g・不溶性1.5g)
カリウム 290mg 200mg 2,200mg 200mg 92mg
リン 87mg 65mg 290mg 38mg 20mg
ビタミンD 0.3μg 0.5μg 17.0μg 1.4μg 0μg
食塩相当量 0g 0g 0g 0g 0g

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(しいたけ 生しいたけ 菌床栽培 生・ゆで、しいたけ 乾しいたけ 乾・ゆで、キャベツ 結球葉 ゆで)。水溶性・不溶性の食物繊維はプロスキー変法の値です。生しいたけ(生)の食物繊維総量は別の測定法(AOAC.2011.25法)による値のため、内訳は載せていません。キャベツのビタミンDは推定値です。「ゆで」は、生しいたけは茹でたあと水で冷やして水気を切ったもの、干ししいたけは水で戻してから茹でたものの値です。

茹でた生しいたけは100gあたり22kcalで、茹でたキャベツ(19kcal)とほぼ同じです。たんぱく質は2.5g、脂質は0.4gで、どちらもわずかです。塩分(ナトリウム)はほとんど含みません。

いちばんの特徴は、食物繊維が多いことです。茹でた生しいたけは100gあたり4.4gで、茹でたキャベツ(2.0g)の2倍以上あり、その9割以上が水に溶けない不溶性の食物繊維です。犬にとっては消化しにくい食材なので、細かく刻んで少量を与えます。不溶性の食物繊維は、うんちの量を増やし、腸の動きを促す方向に働きます。たくさんとると、ほかの栄養の消化が少し落ちることもあるので、量は控えめにしましょう。

干ししいたけは水分が抜けているぶん、100gあたりの値がとても大きく見えます。水で戻して茹でると重さは約5.7倍になり(成分表の重量変化率570%)、100gあたりの値は、エネルギー40kcal、食物繊維6.7g、カリウム200mg、リン38mgになります。茹でた生しいたけに比べると、食物繊維がやや多めです。

しいたけはビタミンDを含み、干ししいたけ(乾)は100gあたり17.0μgです。ただ、しいたけのビタミンDの量は、育つ環境で浴びた紫外線の量によって大きく変わります。「総合栄養食」のドッグフードを食べていれば、ビタミンDをしいたけで足す必要はありません。

しいたけを食べることで、犬の健康に特別な効果があるかは確かめられていません。がんの犬の食事でのきのこの扱いは「犬の癌(がん)の食事|手作りご飯レシピと食べやすい食材一覧、末期や食べない時の工夫、さつまいもやヨーグルトは?」で解説しています。ほかの野菜やきのこの与え方は「犬が食べていい野菜・食べてはいけない野菜一覧|きのこ・生で与える時の注意点」をご覧ください。

犬に与えていいしいたけの量【体重別】

ドッグフードにトッピングしたり、おやつとして与えたりする場合は、1日の総カロリーの10%以内が上限の目安です。ただ、しいたけはカロリーがとても低いので、カロリーだけで量を決めると多くなりすぎます。体重5kgの成犬では、上限が茹でたしいたけで約170gにもなり、食物繊維だけで約7.5gをとることになります。そこでこの記事では、上限の10分の1(1日の総カロリーの1%)を「ふだんの目安」にしました。避妊・去勢済みで理想体型の成犬の場合、次のとおりです。

体重 1日の総カロリーの目安 茹でた生しいたけ:上限(10%以内) 茹でた生しいたけ:ふだんの目安 戻して茹でた干ししいたけ:ふだんの目安
2kg 約188kcal 約86g 約9g 約5g
3kg 約255kcal 約116g 約12g 約6g
4kg 約317kcal 約144g 約14g 約8g
5kg 約374kcal 約170g 約17g 約9g
6kg 約429kcal 約195g 約20g 約11g
8kg 約533kcal 約242g 約24g 約13g
10kg 約630kcal 約286g 約29g 約16g
15kg 約854kcal 約388g 約39g 約21g
20kg 約1,059kcal 約481g 約48g 約26g
30kg 約1,436kcal 約653g 約65g 約36g

計算条件:1日の総カロリー=70×体重(kg)の0.75乗×1.6(避妊・去勢済みの成犬)。茹でた生しいたけは100gあたり22kcal、戻して茹でた干ししいたけは100gあたり40kcalで計算し、量は軸を除いたかさを茹でたあとの重さです。「ふだんの目安」は、食物繊維が多いことを考えて上限の10分の1(1日の総カロリーの1%)にした、この記事の目安です。

初めて与える時は、ひとかけら(数g)から始めましょう。翌日までうんちの状態や、お腹が張っていないか、体をかゆがっていないかを見て、変わりがなければ少しずつ増やします。食物繊維は、少しずつ増やすのが基本です。シニア犬やお腹をこわしやすい子は、ふだんの目安よりさらに少なめにします。ほかのおやつも与える日は、おやつと合わせて1日の総カロリーの10%以内に収めます。

手作りご飯の材料に使う場合は、肉や魚、ほかの野菜との割合で量を決めます。考え方は「犬の手作りご飯の始め方と注意点|栄養バランス・1日の量の計算・NG食材・切り替え方」をご覧ください。

しいたけは何枚まで?

「何枚まで」と枚数で決めるのはおすすめしません。しいたけは1枚の大きさに差があり、軸の長さや太さでも重さが変わるからです。量は重さで考え、キッチンスケールで量るのが確実です。生しいたけは茹でても重さがほとんど変わらないので(成分表の重量変化率110%)、軸を切り落としたかさを生のまま量っても目安になります。一度量っておくと、次から「1枚の半分」「4分の1」など、おおよその量がわかります。

例えば、ふだんの目安は茹でたもので、体重3kgの成犬なら約12g、5kgなら約17gです。初めての時は、目安にかかわらず、ひとかけらにしておきましょう。

しいたけは毎日あげてもいい?

毎日与える必要はありません。与えるなら、ふだんの目安の量を守り、うんちの状態が変わらないかを見ながらにしましょう。いつも同じ食材にせず、日によってキャベツやにんじんなど、ほかの野菜と替えるのもよい方法です。しいたけだけで栄養がそろうわけではないので、主食の代わりにはなりません。毎日の主食は「総合栄養食」と表示されたドッグフードにし、しいたけは少し加える程度にしましょう。

しいたけの与え方|洗い方・石づきと軸・加熱・刻み方、干ししいたけの戻し方

しいたけは、下ごしらえで食べやすさが変わります。生しいたけは、次の手順で準備しましょう。

  1. 石づきを切り落とす:軸の先のかたい部分(石づき)は、育つ時に木や土などについていた部分です。包丁で切り落とし、犬には与えません。
  2. 汚れを落とす:かさの汚れは、ぬらしたキッチンペーパーで拭き取るか、さっと水で洗います。
  3. 軸は細かく刻むか、かさだけを使う:成分表では、しいたけはかさだけを食べる部分としています。昔多かった原木栽培のしいたけは、軸がかたいためです。いまは軸のやわらかい菌床栽培のしいたけが多く、人の料理では軸も使われます。犬に使う時は、かさよりも細かく刻みましょう。小型犬やお腹の弱い子、初めて与える時は、かさだけにすると安心です。
  4. 小さく切ってから、やわらかく加熱する:5mm角くらいに切り、水から茹でるか煮て、沸騰してから5分ほど、やわらかくなるまで火を通します。油は使いません。蒸したり、電子レンジで加熱したりしてもかまいません。
  5. さらに細かく刻む・つぶす:加熱したあと、包丁でみじん切りにするか、フォークの背でつぶします。小型犬や子犬、噛む力が弱くなった老犬には、フードプロセッサーやすり鉢でペースト状にすると食べやすくなります。
  6. 人肌に冷まして、フードに混ぜる:指で触って温かいと感じる程度まで冷まし、いつものフードに混ぜます。しいたけだけを与えるより、茹でた肉やフードと混ぜると食べやすくなります。

茹でたしいたけは、冷蔵なら翌日までに使い切りましょう。まとめて作った分は1回分ずつ小分けにして冷凍し、1週間以内に使い切ります(「【必見】犬の手作りご飯、トッピングは冷凍保存できる?保存期間は?」)。手作りご飯に使える食材とNGな調味料は「犬の手作りご飯の味付けはどうする?使える食材とNGな調味料一覧、塩・醤油・出汁(ほんだし)は使っていい?」にまとめています。

干ししいたけの戻し方と与え方

干ししいたけは、乾燥したまま与えないでください。かたくて、犬には食べにくく消化しにくいからです。次の手順で、水で戻してから使います。

  1. 水につけて戻す:ほこりをさっと洗い流し、かぶるくらいの水につけて、冷蔵庫で5時間ほど置きます。急ぐ時は、ぬるま湯につけてラップをかけ、電子レンジで2分ほど加熱する方法もあります。
  2. 軸を切り落とす:国内産の干ししいたけは主に原木栽培のしいたけを乾燥させたもので、原木栽培のしいたけは軸がかたいので、軸は使いません。
  3. 刻んで、やわらかく茹でる:かさを5mm角くらいに切り、やわらかくなるまで茹でるか煮ます。加熱したあと、さらに細かく刻むか、つぶします。
  4. 人肌に冷まして、フードに混ぜる:量は、戻して茹でたあとの重さで、上の表の「ふだんの目安」までにします。

水だけで戻した戻し汁は、塩分を含まないので、香りづけに少量使えます(下で解説)。

しいたけはトッピングに少しだけ。毎日の主食は栄養のそろったごはんを

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生のしいたけ・干ししいたけ・だし・加工品は大丈夫?与えていいもの・いけないもの

気をつけたいのは、生のままのしいたけと、人用に味付けした料理や調味料です。

食べ物・食べ方 与えていい? 理由・ポイント
茹でる・煮る・蒸すなどして加熱した生しいたけ(味付けなし) 与えてよい(少量) 石づきを切り落とし、細かく刻んで、人肌に冷ましてから与える
生のしいたけ 与えない かたくて消化しにくい。人では、生や加熱が足りないしいたけで皮膚炎が起こることが知られている(下で解説)
石づき・軸(柄) 石づきは与えない。軸は細かく刻めば少量 石づきは切り落とす。軸はかさよりかたいことがあるので、使うならよく加熱して細かく刻む。お腹の弱い子はかさだけに
干ししいたけ(水で戻して加熱) 与えてよい(少量) 乾燥したままは与えない。水で戻し、軸を切り落として茹で、細かく刻む
干ししいたけの戻し汁(水だけで戻したもの) 香りづけに少量なら可 成分表の「しいたけだし」は100gあたり食塩相当量0g・カリウム29mg・リン8mg。腎臓病の子は主治医に相談
人用のだし・めんつゆ・顆粒だし 与えない 塩分が多い。100gあたり食塩相当量は、顆粒和風だし40.6g、めんつゆ(ストレート)3.3g、めんつゆ(三倍濃縮)9.9g
バター焼き・ホイル焼き・しょうゆ焼き 与えない 有塩バターは100gあたり脂質81.0g・食塩相当量1.9g、こいくちしょうゆは食塩相当量14.5g
炒め物・天ぷら 与えない 油で脂質が多くなる。100gあたりの脂質は、油いため4.1g、天ぷら14.0gで、茹でたもの(0.4g)より多い。炒め物には玉ねぎやにんにくを使うことが多い
煮物・甘煮・佃煮・炊き込みご飯 与えない 砂糖やしょうゆで味付けされている。干ししいたけの甘煮は100gあたり食塩相当量2.6g
鍋物・汁物・中華料理の具 与えない 汁の塩分がしみている。長ねぎや玉ねぎ、にんにくを一緒に使うことが多い
しいたけ茶(粉末・顆粒) 与えない 人の飲み物。食塩や砂糖、調味料を加えた商品がある
きのこのエキス・サプリメント 自己判断で与えない 持病や飲んでいる薬によっては合わないこともある。使いたい時は獣医師に相談する

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(しいたけだし、顆粒和風だし、めんつゆ ストレート・三倍濃縮、有塩バター、こいくちしょうゆ、しいたけ 生しいたけ 菌床栽培 ゆで・油いため・天ぷら、しいたけ 乾しいたけ 甘煮)。

特に注意したいのが、炒め物や鍋物、炊き込みご飯など、しいたけと一緒に玉ねぎや長ねぎ、にんにくを使う料理です。ねぎ類やにんにくは、加熱しても犬に中毒を起こします。詳しくは「少量でも危険!犬が玉ねぎを食べた時の対処法-致死量や症状も」「犬がにんにくを食べたら?危ない量と1かけの目安、症状が出るまでの時間と対処法、チューブやパウダー・唐揚げは」をご覧ください。

生のしいたけはなぜダメ?人で知られている「しいたけ皮膚炎」

生のしいたけは、かたくて食物繊維が多く、犬には消化しにくい状態です。人も、しいたけはふつう加熱して食べます。

また人では、生や加熱が足りないしいたけを食べたあとに、むちで打ったような線状の赤い発疹と強いかゆみが出る「しいたけ皮膚炎」が知られています。原因は、しいたけに含まれる、熱で働きを失う成分と考えられています(よく加熱したしいたけで起きた例も報告されています)。犬で同じことが起こるかは、詳しくわかっていません。犬に与える時も、中まで十分に加熱しましょう。

お店で売られている食用のしいたけを、生のまま少しかじった程度なら、中毒の心配は少ないと考えられています。吐く、下痢が続く、体をかゆがる、元気がないといった様子があれば、動物病院に相談しましょう。

しいたけの戻し汁やだしは犬にあげてもいい?

人用のだしやめんつゆ、顆粒だしは与えないでください。顆粒和風だしは100gあたり食塩相当量40.6g、めんつゆ(ストレート)は3.3gで、塩分がとても多いからです。市販の「しいたけだし」やだしの素にも、食塩や調味料を加えたものがあります。原材料を確認せずに使うのはやめましょう。

一方、干ししいたけを水だけで戻した戻し汁には、塩分が含まれていません。成分表の「しいたけだし」(干ししいたけに15倍量の水を加えてやわらかくなるまで置き、こしたもの)は、100gあたり4kcal、食塩相当量0g、カリウム29mg、リン8mgです。香りづけに使うなら、いつものフードに少量をかける程度にしましょう。作り置きはせず、その日のうちに使い切ります。

戻し汁には、しいたけのカリウムやリンが溶け出しています。腎臓病の子は、使う前に主治医に相談してください。だしや調味料の考え方は「犬の手作りご飯の味付けはどうする?使える食材とNGな調味料一覧、塩・醤油・出汁(ほんだし)は使っていい?」でも解説しています。

ほかのきのこは?えのき・しめじ・まいたけ・エリンギ・マッシュルーム

しいたけ以外にも、お店で売られている食用のきのこは、加熱して細かく刻めば、少量なら与えられます。どれも食物繊維が多く、与え方はしいたけと同じです。きのこごとの特徴は「犬が食べていい野菜・食べてはいけない野菜一覧|きのこ・生で与える時の注意点」で詳しく解説しています。

きのこ 与えていい? ポイント
えのきたけ 加熱して刻めば少量 細長く、消化しにくい。石づきを切り落とし、5mm以下に短く刻む。茹でたもの100gあたり34kcal・食物繊維4.5g
ぶなしめじ 加熱して刻めば少量 石づきを切り落とし、小房に分けてから刻む。茹でたもの100gあたり22kcal・食物繊維4.2g
まいたけ 加熱して刻めば少量 香りが強いので、初めはごく少量に。茹でたもの100gあたり27kcal・食物繊維4.3g
エリンギ 加熱して刻めば少量 歯ごたえがあるので、細かく刻む。茹でたもの100gあたり32kcal・食物繊維4.8g
マッシュルーム 加熱して刻めば少量 人はサラダで生のまま食べることもあるが、犬には加熱して与える。茹でたもの100gあたり20kcal・食物繊維3.3g。水煮缶詰は100gあたり食塩相当量0.9gなので、缶の汁は使わない
なめたけ(えのきたけの味付け瓶詰) 与えない しょうゆなどで味付けされ、100gあたり食塩相当量4.3g
野生のきのこ(散歩道・公園・庭・山で採ったもの) 絶対に与えない 食べられるきのこか毒きのこかを、見た目で見分けることはできない(下で解説)

出典:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(えのきたけ ゆで・味付け瓶詰、ぶなしめじ ゆで、まいたけ ゆで、エリンギ ゆで、マッシュルーム ゆで・水煮缶詰)。

何種類ものきのこを混ぜると、そのぶん食物繊維も増えます。ほかのきのこを使う日も、しいたけと合わせた量を、上の表の「ふだんの目安」くらいまでにしましょう。

散歩中・庭の野生のきのこを食べた時の対処と受診の目安

野生のきのこが危ない理由

散歩道や公園、庭の芝生、落ち葉の下などには、雨が続いたあとなどに、きのこが一晩で生えてくることがあります。その中には、犬が少し食べただけで重い中毒を起こす毒きのこがあります。犬は落ちているものを口にしやすく、散歩で歩き回るので、きのこ中毒が起こりやすい動物です。

毒きのこの種類によって、症状や、症状が出るまでの時間は違います。食べてから数十分〜数時間で、吐く、下痢をする(血が混じることも)、お腹を痛がる、ふるえる、元気や食欲がなくなるといった症状が出るものがあります。近年は関東の公園や芝生でも見られる、大きな白いきのこ「オオシロカラカサタケ」もそのひとつです。

さらに危ないのは、肝臓を傷める毒を持つきのこです。食べてから6〜12時間ほどは症状が出ず、そのあと吐く、下痢をするなどの症状が出ます。いったん元気になったように見えても、食べてから36〜72時間ごろに肝臓や腎臓が傷み、命に関わることがあります。かさ1つに命に関わる量の毒が含まれることもあり、子犬やたくさん食べた犬は、24時間以内に亡くなることもあります。食べてから数日〜2週間ほどたってから、腎臓が傷むきのこもあります。

毒きのこは種類が多く、きのこにくわしい専門家でも、見た目だけで見分けるのはむずかしいとされています。犬が食べてしまったら、「食べられるきのこに見えるから大丈夫」と自分で判断せず、すぐに動物病院に連絡しましょう。

すぐにやること

  1. 口の中に残っていれば取り出す:噛まれないように気をつけて、口に残ったかけらを取ります。嫌がる時は無理をしないでください。
  2. きのこの写真を撮る:残っているきのこの全体、かさの表と裏、柄(軸)を撮ります。生えていた場所や、まわりに生えている様子も撮っておきましょう。
  3. 残ったきのこを持っていけるようにする:素手で触らず、手袋やビニール袋をはめた手で取り、湿らせたキッチンペーパーで包んで紙袋に入れます。
  4. 4つのことをメモする:何を(どんなきのこを)、どのくらい(1本、かけら数個など)、いつ食べたか、犬の体重です。
  5. 動物病院に電話する:元気そうに見えても、すぐに電話で相談します。夜間や休日は、夜間救急の動物病院に連絡しましょう。受診する時は、写真とメモ、きのこを持っていきます。

やってはいけないこと

  • 家で無理に吐かせない:塩や塩水を飲ませたり、獣医師の指示なくオキシドール(過酸化水素水)を飲ませたりして吐かせようとするのはやめましょう。かえって体を傷めることがあります。吐かせるかどうかは、獣医師が判断します。
  • 「元気だから」と様子見だけで済ませない:毒きのこの中には、食べてから6時間以上たってから症状が出て、命に関わるものがあります。症状が出るのを待たずに相談しましょう。
  • 自分で種類を決めつけない:図鑑やインターネットの写真と見比べて「食べられるきのこだ」と判断するのは危険です。
  • 人の薬を飲ませない:吐き気止めや下痢止めなどを、獣医師の指示なく飲ませないでください。

動物病院を受診する目安

こんな時 どうする
野生のきのこを食べた(食べたかもしれない)。元気も食欲もある すぐに電話して受診の相談をする。症状が出るのを待たない
吐く、下痢をする、よだれが多い、お腹を痛がる 夜間や休日でも、すぐに受診する
ふるえる、ふらつく、けいれんする、ぐったりしている、呼吸が苦しそう すぐに救急で受診する
食べてから数時間〜数日たって、元気や食欲がない、吐く、白目や歯ぐきが黄色っぽい、おしっこが少ない きのこを食べたことを伝えて、すぐに受診する
しいたけなどの炒め物や鍋物を食べた(玉ねぎ・ねぎ・にんにく入り) 症状がなくても、何をどのくらい食べたかを伝えて動物病院に相談する
お店で買った食用のしいたけを、生で少しかじった(元気・食欲がある) 様子を見てよいことが多い。吐く・下痢が続く、体をかゆがる時は相談する

動物病院で行うこと

きのこの中毒には、確実に効く解毒剤はありません。動物病院では、食べてからの時間や症状を聞いたうえで、毒が体に吸収されるのを減らす処置や、点滴などで体を支える治療を行います。血液検査などで、肝臓や腎臓の状態を続けて確かめることもあります。食べたきのこの種類がわかると治療の見通しが立てやすいので、写真や残ったきのこを持っていきましょう。

拾い食いを防ぐには

  • 庭は毎日見回り、きのこを見つけたら、手袋をして根元から取り除く。犬を庭に出すのは、その後にする
  • 雨が続いたあとや、暖かく湿った季節の散歩では、特に足元に気をつける
  • 散歩中はリードを短めに持ち、植え込みや落ち葉の下を長くかぎ回らせない
  • 公園などで毒きのこらしいものを見つけても、自分で触らず、公園の管理者に知らせる

散歩中の拾い食いで気をつけたい、ほかの落ちものは「犬に銀杏(ぎんなん)はダメ!1粒でも安心できない理由、食べた時の症状と対処法、散歩の拾い食い対策」で紹介しています。

注意が必要な犬|子犬・老犬・お腹の弱い子・腎臓病・肝臓の病気・アレルギー

犬用しいたけレシピ|ささみ・鶏むね肉のトッピング

ここでは、味付けをしない簡単なトッピングを2つ紹介します。分量は、体重5kgの成犬(避妊・去勢済み)のトッピング1日分です。材料の重さは、どれも加熱する前の重さ(干ししいたけは乾燥した状態の重さ)です。初めてしいたけを与える時は、しいたけをひとかけらに減らして試しましょう。作ったものは冷蔵して、翌日までに使い切ります。

しいたけとささみ・キャベツのやわらか煮

しいたけとささみ、キャベツを、油も調味料も使わずに水で煮るだけのトッピングです。体重5kgの成犬のトッピング1日分で、エネルギーは約24kcalです。

材料(体重5kgの成犬のトッピング1日分)

  • 生しいたけ(石づきと軸を切り落としたかさ):10g
  • 鶏ささみ(筋を取る):20g
  • キャベツ(葉の部分):10g
  • 水:100mlほど

作り方

  1. しいたけは石づきと軸を切り落とし、かさの汚れをぬらしたキッチンペーパーで拭き取って、5mm角に切ります。
  2. キャベツは5mm角に切ります。ささみは筋を取り、5mm角ほどに小さく切ります。
  3. 小鍋に水100mlと、しいたけ、キャベツを入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして5分ほど煮ます。
  4. ささみを加え、アクを取りながら、さらに5分ほど煮ます。ささみを1切れ割って、中にピンク色が残っていないか確かめます。
  5. 火を止めて人肌に冷まします。しいたけを包丁でさらに細かく刻むか、フォークの背でつぶし、煮汁ごといつものフードにのせます。

エネルギーは約24kcalです(ささみ20gで約20kcal、しいたけ10gで約3kcal、キャベツ10gで約2kcal。どれも生の重さで計算)。体重5kgの成犬の1日の総カロリーの目安(約374kcal)の約7%にあたります。しいたけは茹でると約11gで、ふだんの目安(約17g)の範囲です。この日はほかのおやつやトッピングは控えめにしましょう。体重2kgの子は半量、10kgの子は1.5倍くらいまでにします。ささみの下ごしらえは「犬にささみは大丈夫?1日の量の目安と茹で方・保存、毎日あげていい?腎臓病や膵炎の子は【獣医師監修】」、ほかのささみレシピは「犬のささみレシピ8選|簡単な手作りご飯と老犬・子犬向け、誕生日ケーキやおやつ、1日の量も」で紹介しています。

干ししいたけと鶏むね肉のおじや

干ししいたけを水で戻し、その戻し汁で鶏むね肉とごはんを煮た、やわらかいトッピングです。体重5kgの成犬のトッピング1日分で、エネルギーは約29kcalです。

材料(体重5kgの成犬のトッピング1日分)

  • 干ししいたけ(乾燥した状態):1g
  • 水(戻し用):50ml
  • 鶏むね肉(皮なし):10g
  • ごはん(白米):10g
  • 水:30mlほど

作り方

  1. 干ししいたけをさっと洗い、水50mlにつけて、冷蔵庫で5時間ほど置いて戻します。戻し汁は捨てずに取っておきます。
  2. 戻したしいたけの軸を切り落とし、かさをみじん切りにします。鶏むね肉は脂を取り除いて5mm角に切ります。
  3. 小鍋に戻し汁と水30ml、しいたけ、鶏むね肉を入れて火にかけ、沸騰したら弱火にして、アクを取りながら5分ほど煮ます。肉を1切れ割って、ピンク色が残っていないか確かめます。
  4. ごはんを加え、ごはんがやわらかくなるまで、弱火で3〜5分ほど煮ます。水が少なくなったら、水を少し足します。
  5. 火を止めて人肌に冷まし、しいたけが大きければスプーンの背でつぶして、いつものフードにのせます。

エネルギーは約29kcalです(鶏むね肉10gで約11kcal、ごはん10gで約16kcal、干ししいたけ1gで約3kcal。肉は生の重さ、干ししいたけは乾燥した状態の重さで計算)。体重5kgの成犬の1日の総カロリーの目安の約8%にあたります。干ししいたけ1gは、戻して茹でると約6gで、ふだんの目安(約9g)の範囲です。腎臓病の子に作る時は、戻し汁を使わずに水で煮て、与える前に主治医に相談しましょう。鶏むね肉の与え方は「犬は鶏むね肉を食べても大丈夫?体重別の量・茹で方・ささみとの違い、毎日や茹で汁はOK?」、ごはんの与え方は「犬は白米(ごはん)を食べても大丈夫?体重別の量・与え方と注意点、下痢の時のおかゆ、毎日や白米だけはOK?」で解説しています。

犬としいたけでよくある質問

犬にしいたけをあげても大丈夫ですか?

はい、犬はしいたけを食べても大丈夫です。お店で売られている食用のしいたけは、犬に中毒を起こす食材ではありません。ただし、食物繊維が多く消化しにくいので、石づきを切り落としてやわらかく加熱し、細かく刻んでから、味付けをせずに少量を与えましょう。生のしいたけや、人用に味付けした料理は与えないでください。

犬にしいたけはどのくらいの量(何枚)あげていいですか?

しいたけは1枚の大きさに差があるので、枚数ではなく重さで考えましょう。カロリーから見た上限は1日の総カロリーの10%以内ですが、しいたけは低カロリーで食物繊維が多いので、ふだんはその10分の1くらいまでにしておくと安心です。避妊・去勢済みの成犬なら、茹でたしいたけで体重3kgは約12g、5kgは約17g、10kgは約29g、20kgは約48gが目安です。初めての時は、ひとかけらから試しましょう。

犬が生のしいたけを食べてしまいました。大丈夫ですか?

お店で売られている食用のしいたけを少しかじった程度なら、中毒の心配は少ないと考えられています。ただ、生のしいたけは消化しにくいので、翌日までうんちの状態や元気・食欲を見てあげましょう。吐く、下痢が続く、体をかゆがる、元気がないといった様子があれば、動物病院に相談してください。人では生のしいたけで皮膚炎が起こることが知られていますが、犬で同じことが起こるかは詳しくわかっていません。

しいたけの戻し汁やだしは犬にあげてもいいですか?

干ししいたけを水だけで戻した戻し汁は塩分を含まないので、香りづけに少量をフードにかける程度なら使えます。人用のだしやめんつゆ、顆粒だしは塩分がとても多いので与えないでください。戻し汁にはカリウムやリンが溶け出しているので、腎臓病の子は使う前に主治医に相談しましょう。

腎臓病や肝臓の病気がある犬に、しいたけをあげてもいいですか?

与える前に、かかりつけの獣医師に相談してください。茹でた生しいたけは100gあたりカリウムを200mg、リンを65mg含みます。腎臓病の子はリンやカリウムを控えるよう言われることがあり、療法食で食事を管理している子は、トッピングで食事のバランスが変わります。しいたけが犬の腎臓や肝臓に良いという根拠は確かめられていません。

犬はしいたけアレルギーになりますか?

しいたけで犬にアレルギーが起こるかは、はっきりわかっていません。犬の食物アレルギーの原因として報告された食材をまとめた論文(297頭)では、しいたけやきのこは挙がっていませんでしたが、起こらないとは言い切れません。初めて与える時はひとかけらにし、体をかゆがる、目や口のまわりが赤くなる、吐く、下痢をするといった様子があれば、与えるのをやめて獣医師に相談しましょう。

散歩中に犬がきのこを食べてしまいました。どうすればいいですか?

元気そうに見えても、すぐに動物病院に電話してください。毒きのこの中には、食べてから6時間以上たって症状が出て、肝臓や腎臓を傷めて命に関わるものがあります。残ったきのこや生えていた場所の写真を撮り、残ったきのこを手袋をして取り、紙袋に入れて持っていくと、診察の役に立ちます。塩などを使って家で吐かせるのはやめましょう。

まとめ:しいたけは「加熱・細かく刻む・ごく少量」で。野生のきのこは食べさせない

しいたけは、犬が食べても大丈夫な食材です。石づきを切り落とし、やわらかく加熱して細かく刻み、味付けをせずに人肌に冷ましてから与えましょう。量の上限は1日の総カロリーの10%以内ですが、しいたけは食物繊維が多いので、ふだんはその10分の1くらいまで(体重5kgの成犬で茹でたしいたけ約17g)にし、初めてはひとかけらから試します。干ししいたけは水で戻してから同じように使い、水だけで戻した戻し汁は、香りづけに少量なら使えます。

生のしいたけや、バター焼き・炒め物・煮物・佃煮など人用に味付けしたもの、人用のだしやめんつゆは与えないでください。散歩中や庭の野生のきのこは絶対に食べさせず、食べてしまったら元気でも家で吐かせたりせず、すぐに動物病院に連絡しましょう。子犬や老犬、お腹の弱い子、腎臓病や肝臓の病気で食事を管理している子は、量を控えめにするか、獣医師に相談してから与えましょう。ほかのきのこや野菜の与え方は「犬が食べていい野菜・食べてはいけない野菜一覧|きのこ・生で与える時の注意点」もご覧ください。

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